
インターハイ2冠戦力ルーキー 白川雄己
サウスポー後衛・白川雄己(農1=尽誠学園)は主将としてインターハイ個人、団体戦の2冠を達成した真の高校王者だ。主将経験から得たメンタリティを強みに、大学でも日本一を目指す。
天下人
昨年のインターハイ、前日の個人戦で優勝を飾り、臨んだ団体戦。「うれしさをかみ締めつつ、気を引き締めた」。個人戦最強の称号におごることなく、1試合も落とさずに勝ち進んだ。迎えた決勝の相手は木更津 総合高。白川は2番手で登場するも、出だしでつまずきゲーム カウント0―3の窮地に追い込まれる。それでも「主将が簡単に負けるわけにはいかない」。この思いが自らを奮い立たせた。ひたすらに打ち続け、負けじと3ゲームを奪い返す。ファイナルゲームで惜しくも敗れたものの「みんなで勝ちたい」。その気迫を仲間も感じ取った。後続が競り合いを勝ち切り、悲願の優勝を達成。「テニスの難しさ、勝ち方を学んだ」。最高の舞台は、結果以上に得難いものを教えてくれた。
主将を務める上で、大事にしてきたものは主体性。自身の代になってからは、部員全員で教室の掃除をし、練習も自発的に考えるように。一見すると小さなことでも「そこで差がつくと信じていた」。気持ちを切らさない主将の背中が、チームを日本一へ導いた。
後衛不足の明大において、白川は即戦力としての期待がかかる。目標はもちろん「インカレ優勝」。高校王者の誇りを胸に戦い抜く。
【内山嶺】
◆白川 雄己(しらかわ・ゆうき)香川県出身。大会前は集中するために極力周りとの連絡を断つ。171㌢・61㌔
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