
(23)新風~2020のルーキーたち~ 石塚勝己「日本一から学んだやり切る大切さで、後悔の残らない4年間にしたい」
今年度も次世代の紫紺を担う若者たちが入部した。創部100周年を3年後に控える明大ラグビー部。本企画では、100周年を最高学年で迎えるメモリアル世代、計24名のルーキーに電話取材を行い、それぞれが4年間に懸ける思いを伺った。7月1日より連日連載していく。(※写真は本人提供です)
第3回は石塚勝己(情コミ1=桐蔭学園)のインタビューをお送りします。
――明大に進んだ理由を教えてください。
「ラグビーが強いところで日本一を目指したいという思いは小さな頃から思っていました。その思いに1番合っている大学だなと思い、目指しました。FWが強いという印象が1番大きいです。セットプレーからのアタックの精度は1番すごいのではないかなと思っています。明治でやるのが自分には合っていると思いましたし、明治でやりたいという思いが強かったです」
――桐蔭学園高から明大に進んだ選手は毎年主力として活躍されています。
「直接関わったことはないですけど、昨年であれば石井洋介(令2情コミ卒・現栗田工業ウォーターガッシュ)さんなどたくさんの選手が活躍されているので、あの大舞台に自分も立ちたいと思います」
――桐蔭学園高時代の3年間を振り返ってください。
「最後優勝という形で終われたことは率直にうれしかったです。自分の前の代の人たちも見ていたので、どこが改善できるか、毎年あと一歩のところで負けていたので、細かいところまで1年間突き詰められた結果を最後出せたと思います」
――優勝の瞬間はどのような心境でしたか。
「3年間しんどいことばかりだったので、最後に報われたなというのが1番の思いでした。試合が終わった直後に応援席にあいさつをしに行った時に、(藤原監督から)一人一人握手をしてねぎらいの言葉を掛けてもらったことが印象に残っています。普段は厳しい先生なので『おつかれさん』と言われた時には、胸に来るものがありました。めったにそういうことを言わないので、本当にうれしい瞬間でした」
――最も印象に残っている試合を教えてください。
「決勝(御所実高戦)はもちろん印象に残っているのですが、その前の準決勝、東福岡高戦も強く覚えています。相手のやりたいことをやらせず、相手の嫌がるプレーをやり抜き通せた良い試合でした。昨年度の東福岡戦では3、4本モールでトライを取られてしまいました。そこは毎年毎年課題と言われ続けていることでした。自分たちの時の東福岡戦は、そのモールでトライを取らせなかったので、自分自身も成長を感じました」
――石塚選手の持ち味はなんですか。
「コンタクトプレーであったり、相手と当たった時のフィジカルは自信があります。逆に、スプリント系、瞬発力はまだまだ足りないと思っているので、その部分を上げていかないといけないと思います」
――現在は何を意識して、トレーニングをしていますか。
「入寮して1か月くらいは寮にいることができたので、その期間にフィットネスの強化を多くやりました。1度上げた基準を落とさないようにということは意識しています」
――高3の花園ではフランカーでしたが、大学ではどのポジションに挑戦しますか。
「もともと自分はセンターをやっていました。高3の4月の全国高校選抜の前にフランカーになって、そこから1年間フランカーをやりました。大学に入学して、センターに戻りました。自分の希望もセンターで大学はやりたかったですし、(田中澄憲)監督にも『センターとして獲った』ということを言ってもらえたので、センターで勝負したいという思いです」
――フランカーを経験して、センターに生きることはありますか。
「FWのしんどさを骨身に染みるほど理解できましたし、BKに戻っても1つ1つのプレーを大切にしていかなければいけないなということを感じました」
――目指しているプレーヤーはいらっしゃいますか。
「自分の持ち味的に、児玉樹(政経3=秋田工)さんみたいなプレーヤーは目指していきたいです。縦突破をして、チームに流れを持ってくることができる選手になりたいです」
――センターは激戦区です。
「誰が出場してもチームとしてやることは全く変わらないですし、遜色ないプレーをする印象があります。全員尊敬しているので、いろいろなことを学んで、自分のものに出来るようにしたいです。全員上手です。うますぎます(笑)」
――どのような4年間にしていきたいですか。
「1番は後悔が残らないようにしなければならないです。高校3年間を振り返ったら、最後まで頑張れました3年間でしたし、後悔もなかったです。やり切ったという思いは本当に気持ちよかったので、大学4年間でも後悔は残さないようにやっていきたいです。1日でも早く1番上のグレードに入って、紫紺のジャージを目指したいです」
[上松凜助]
◆石塚 勝己(いしづか・かつき)情コミ1、桐蔭学園高、182センチ・91キロ
〝桐蔭→情コミ〟の系譜が脈々と受け継がれている。髙橋広大選手(情コミ4=桐蔭学園)、山本龍亮選手(情コミ4=桐蔭学園)などの現役部員のみならずOBも含め多くの桐蔭学園出身の選手が情報コミュニケーション学部に在籍。「先輩からいろいろなことを聞いて、情コミを希望しました(笑)」
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