
(21)新風~2020のルーキーたち~ 池戸将太郎「悔しさを晴らすため、1番日本一に近い大学に進んだ」
今年度も次世代の紫紺を担う若者たちが入部した。創部100周年を3年後に控える明大ラグビー部。本企画では、100周年を最高学年で迎えるメモリアル世代、計24名のルーキーに電話取材を行い、それぞれが4年間に懸ける思いを伺った。7月1日より連日連載していく。(※写真は本人提供です)
第1回は池戸将太郎(政経1=東海大相模)のインタビューをお送りします。
――明大に進んだ理由を教えてください。
「高校は東海大の附属だったので、もともと東海大に進もうと思っていました。ただ、明治の方にも自分のプレーをずっと見てもらっていて、セレクションに行かせてもらえることになりました。『ぜひ来てほしい』ということを言ってもらえました。自分が明治に行けるとはまったく思っていなかったのですが、大学でやるからには明治でチャレンジしたいという思いが強くなり、選びました。FWで前に出て、BKで仕留めるという明治のラグビーに幼いころから憧れがありました。全国から自分よりうまい人たちがたくさん集まっている環境でどこまでやれるか楽しみです。(東海大は)リーグが違うのでそこまで意識はしていないですけど、将来全国大会などで当たる機会があれば、先輩、同期がたくさん進んでいるので、負けられないなという思いです」
――東海大相模高時代の3年間を振り返ってください。
「人間的に1番成長できたと思います。1年生の時はどうしようもないやつだったのですが、先生方にラグビーを通して人間形成をしてもらって、人間として成長できました。1回も花園は出られなかったですけど、『桐蔭学園を倒す』という目標の中で同期、先輩、後輩と、桐蔭という大きい壁にみんなでぶつかっていくというのは本当に楽しかったです」
――強豪校へと変化を遂げている過程だったように思います。
「1年生から出させてもらって、どんどん注目されているなというのは感じました。2年生の時はなかなかうまくいかず、3年生で主将をやらせてもらい、有名になってきているけど、桐蔭を1回でも倒して、本当の強さを知ってもらいたいという思いでやっていました。知名度は上がってきてうれしいですけど、まだまだもっとやれたかなと思います」
――最も印象に残っている試合を教えてください。
「最後の県大会の決勝(桐蔭学園高戦)はたしかに印象に残っているのですが、1番自分たちの印象に残っているのは準決勝の慶応高戦です。2年生の時に準決勝で慶応に負けて、個人的に悔いがすごく残りました。自分たちの代になって、慶応とは公式戦で2試合やらせてもらったのですが、そのときも絶対負けられないというのはどこのチームよりもありました。最後の秋は絶対負けないという思いで、結果ダブルスコアで勝つことができたというのが個人的には1番印象に残っています。自分たちの成長を感じました」
――池戸選手の持ち味を教えてください。
「持ち味はパスとキックだと思います。まだ全然生かしきれてはいないので、パスはスピードを磨いて、周りの仲間を生かせるパスにしていきたいです。キックは、まだ飛ばしているだけなので、状況に応じて、色々な種類のキックを使い分けるなど精度を上げていきたいです」
――明大のスタンドオフの印象を教えてください。
「山沢(京平・政経4=深谷)さんはレベルが違います(笑)。あまりまだプレーを見られているわけではないですけど、この1年で追い抜くというのはなかなか難しいと思うので、どれだけ良い部分を勉強して、盗めるかだと思っています。一緒にプレーできる時間がないので、厳しいですけど、戻ったときに様々なことを吸収して、来年からは(齊藤)誉哉(文2=桐生一)さんとの勝負になると思うのですが、レギュラーを狙って勝ちたいです」
――尊敬するプレーヤーはいますか。
「こういう選手になりたいと思う選手はイングランド代表のオーウェン・ファレル選手、南アフリカ代表のハンドレ・ポラード選手です。自分はパスとキックは持ち味なのですが、ランは苦手で大学ではランを武器にできるようにと思っています。ファレル選手やポラード選手のように自分から仕掛けていけるスタンドオフは相手の脅威になるので、ランを強みにできればいいと思います」
――1年生の仲は深まっていますか。
「入寮して1か月寮で過ごせたので、1年生の仲はだいぶ深まりました。個性が強い人がいっぱいいるので、面白い代になると思います。スクールや選抜が一緒だったりして、桐蔭や国学院久我山出身の人とよくいます(笑)」
――どのような4年間にしていきたいですか。
「高校では全国大会に出場できなくて、その悔しさがあって、1番日本一に近いと思う大学に進みました。高校から磨いている人間性の部分と自分の強みをひたすら練習して、チームに貢献できるプレーができる選手になりたいです。自分たちが4年生になった時にラグビー部がちょうど100周年を迎えるので、1番いい結果が出せるように。もちろん1年生から試合に出場する意気込みでベストを常に尽くしていきたいです」
[上松凜助]
◆池戸 将太郎(いけど・しょうたろう)政経1、東海大相模高、180センチ・88キロ
入寮して1か月、先輩たちと一緒に全体練習を行ったが、山沢選手には「まだあまりしゃべりかけることができていなくて…」。「正直4年生は1年生からすると、雲の上というかまだ怖いです(笑)」
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