
(50)箱根直前特集⑨ 1年生座談会(櫛田佳希、小澤大輝、加藤大誠)
箱根まで残りわずか。夏以降、箱根予選会、全日本大学駅伝、11月の記録会と奮闘が光った下級生。エース・阿部弘輝主将(政経4=学校法人石川)ら4年生も、最後の舞台に向けてこのままではいられない。チーム一丸となり、5年ぶりシード権をつかみ取る。
今特集では、箱根に向けた座談会の模様や14日に行われた合同取材での選手コメントなどなど全24回にわたりお届けします!
第9回は櫛田佳希(政経1=学校法人石川)、小澤大輝(政経1=韮山)、加藤大誠(営1=鹿児島実)の座談会です。(この取材は12月7日に行われたものです。)
――ここまでを振り返っていかがですか。
櫛田(以下、櫛)「練習は1回もたれることなくしっかり走れたんですけど、トラックシーズンとロードシーズンではどちらもあまりいい結果を残せていないので。全体的に基礎づくりはできたんですけど、タイムとしては全然悪かったというのが自分の中での1年です」
小澤(以下、小)「夏前に故障してしまって、夏合宿から自分のシーズンが始まったという感じだったんですけど、夏合宿でしっかりと練習を踏めて、そこからしっかりと夏合宿で走れた分、力が付いてきて成長できた1年かなと思います」
加藤(以下、加)「春はある程度良かったんですけど、夏故障して1カ月ちょっとぐらい走れなくて。それはちょっと反省なんですけど、それから何とかここまで走ることができるようになったので、そういうところは成長できたのかなと思います」
――自分が走るという実感はありますか。
櫛「自分は走りたいという気持ちがもちろんあって、その中でいざ走るというときの心構えっていうのがいちばん大切になってくるので、自分が走る区間はまだ分からないですけど、走ってみてどうかっていう想定をしながら日々走っています」
小「今までの『箱根というのはテレビで見るもの』から、自分が走るものに変わったということで、やっぱりそのイメージトレーニングだったり、自分がこの区間をどのように走っているかなというのを考えながら、今は生活しています」
加「僕はもし走るのであったらどの区間でも行けるように、どんな状況でも走れるようなコンデションをつくっていくことを心掛けています」
――何区を走ってみたい、4年間でいずれこの区間を走りたいとかはありますか。
櫛「自分はやっぱり明治に来た以上、花の2区っていうのを走ってみたいというのが一番の感想で。任されたらどこでも走るんですけど自分としては2区を走りたいっていうのが一番です」
小「自分も2区っていうのがエースが走る区間だと思っているので。2区を4年間の間で走りたいなとは思っています」
加「僕はどの区間でもいいんですけど、本当に言われた区間をその仕事ができるような役割を果たすというのが一番だと思うので。どの区間というこだわりはなくて、どの区間でもやってやるぞという気持ちです」
――1年生間での雰囲気はいかがですか
櫛「全体的に、チームを見ていると箱根駅伝を意識している選手が多かったり、健康面だったり、体調面を崩さないという意識が結構見受けられて、いろんなところで他校の誰々が強いとか普段の会話でも言っていて、陸上への意識も高まってきているので、いい状況だと思います」
小「僕らの学年は自分が自分がというタイプの人が多くて、やっぱり自分が箱根を走るんだという思いを持っている人が本当に多い学年なので、意識高くやれているのでとてもいいと思います」
加「みんな仲良く、それでいて切磋琢磨(せっさたくま)していて、いいチーム、いい学年だなと思っています」
――みなさんの中でのチーム内の注目選手はいますか
櫛「2年生の手嶋さん(杏丞・情コミ2=宮崎日大)です。今回箱根予選会の走りから学連記録会までで全体的に調子がかなり上がってきて、手嶋さんがレースの中で外すことを想定していないので、箱根駅伝でも快走すること、自分の中で絶対してくれる自信があって。手嶋さんを1番に挙げます」
小「僕は聖人さん(鈴木・政経2=水城)です。聖人さんは夏合宿とかでもみんなよりも練習を積んでいて。結果が出ていなくて悩んでいる姿とかも見ていたんですけど、やっぱり学連でしっかり合わせてくるとか、やっぱり尊敬できる先輩だと思うので。ちゃんと練習ができる人は試合とかでもきっちり走れるので、注目しているというか尊敬しているということで聖人さんだと思います」
加「僕は小袖さん(英人・政経3=八戸学院光星)ですね。小袖さんは全日本とか大きな舞台で力を発揮してくださいますし、練習の中でも引っ張ってくれて、すごく良い刺激になっていると思います」
――今年1年やってきて、今後どのような選手になっていきたいと思いましたか。
櫛「正直、今年1年勝負強さというのはかなり弱くなってしまったので、2年生っていうか今後はラストスパートやロングスパートだったり、中間走だったり、そういった基本となるところから。自分の中で気持ちの弱さがレースの中で見られているので、大誠(加藤)のようにポジティブな走りができる選手になりたいです」
小「僕が目指すのはエースになることで。エースになるにはまだ力が全然足りないですけど、どんなレースでも結果を残して、山本佑樹駅伝監督から、みんなから頼られる、阿部さんのような大エースになれるように、ケガなどせず練習をしっかりしていきたいなと思っています」
加「僕は将来的には世界を見据えているので、阿部さんだったり、相澤さん(東洋大)だったり、次元が違うと言われるぐらい、どんな人から見ても強い、速さだけでなく強さを持った選手になりたいと思います」
――4年生と挑む最後の駅伝です。どのような走りをしてチームに貢献していきたいですか。
櫛「シード権獲得がこのチームの中での絶対目標なので、小澤だったり、加藤だったり、一人一人の走りが重要になってくるので、自分もその中でシード権獲得をできるような走りをするということが、先輩に対する恩返しになるのかなと思います」
小「今年1年、とてもお世話になった先輩たちの最後の舞台ということで、自分たちは1年生で経験が浅いという中で、しっかりチームのために1秒を削り出す走りをして、シード権獲得というチームの目標を達成して、4年生が笑顔で卒業できるようにそのアシストができたらいいなと思います」
加「4年生の方々にはほんとに感謝していて、大学に来て何も分からないまま、自分に色々教えてくださったので、もし走る機会があれば、大きなミスなく堅実な走りをしていきたいなと思います」
――ありがとうございました。
[川和健太郎]
箱根駅伝まで、あと9日。
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