
(43)箱根直前特集② 4年生座談会(斉藤寛明、三輪軌道、岸哲也、河村一輝)
箱根まで残りわずか。夏以降、箱根予選会、全日本大学駅伝、11月の記録会と奮闘が光った下級生。エース・阿部弘輝主将(政経4=学校法人石川)ら4年生も、最後の舞台に向けてこのままではいられない。チーム一丸となり、5年ぶりシード権をつかみ取る。
今特集では、箱根に向けた座談会の模様や14日に行われた合同取材での選手コメントなどなど全23回にわたりお届けします!
第2回は斉藤寛明(法4=国学院久我山)、三輪軌道(理工4=愛知県私立愛知)、岸哲也(商4=国学院久我山)、河村一輝(政経4=大垣日大)の座談会です。(この取材は12月7日に行われたものです)
――4年間を振り返っていかがですか。
斉藤(以下、斉)「結構いろいろな環境が変わったので、高校時代から全然走れない時期が多くて。ただ自分のスタイルが確立してからは、安定して走れるようになってきて。4年生は就活とかがあって出遅れたんですけど、今のところ箱根メンバーには絡めているので、絶対最後の箱根は走りたいなという思いで今やっています」
三輪(以下、三)「大学の4年間はとても濃い4年間だったなというふうに思っていて、1年目から自分が目標にしていた箱根駅伝走れたんですけれども、次の年は予選会で落ちてしまったり、その次は箱根でいい走りができたり。今年はちょっとうまくいかないこと続きで苦しんでいるんですけども、僕の中でチームに貢献するというのは走るだけが一つじゃないと思うので、いろいろな面からチームを支えていけたらなと今年は思います」
岸(以下、岸)「4年間通して、周りの選手よりもパッとした結果を出してこなかったんですけど、楽しいこともつらいことも4年生の彼らと過ごせたので(笑)。最後、学年10人で走ることはできないですけど、選ばれたメンバーでしっかりと大手町で笑って終えられるように頑張りたいと思います」
河村(以下、河)「自分は結構トラック種目でやってきて、トラックの方は良い結果じゃないですけど、そこそこの結果を残せたので。しっかり最後箱根もちゃんと走れたらなと思ってます」
――同期のみなさんから見て、阿部選手が学生長距離界を引っ張る存在になった要因は何だと思いますか。
斉「多分ストイックなところが人と違うかなと思いますし、悔しさとかをずっと引きずれるというか、忘れずに毎日継続してコツコツできるというのが、阿部ちゃんすごいなって思います。努力しているので人よりも。なるべくしてなったのかなと思うので、すごく模範的な選手だと思いますね」
三「何だろう、福島県民だから(笑)。(高校時代から強かった)そうですね、高校時代から。下級生の時は自分たちが引っ張んないといけないっていう責任もあったと思うので、それが彼を成長させたのかなと思います」
岸「ポテンシャルっすね(笑)。まあ競技以外にも、食事とかしっかりバランス考えて取ってますし、治療とか睡眠とかもしっかり考えてやっているから、それが競技にもつながってきてるんじゃないかなって思いますね」
河「まあポテンシャルもあると思います(笑)。高校の時から練習やっているのであいつは。明治のポイント練習でもあんま強度高くないなーって言ってたので。その分いろいろ考えて、ジョグの量増やしたりとか、変えれるところを自分で変えてたんで。それもあると思います。あと生活のリズムがちゃんとしてますね。寝るのめっちゃ早いですし、はい。そこらへんだと思います。日々の積み重ねが。うまくいってない時期もありましたけど、その時も多分ちゃんと積み上げて、ドカーンって出たのが3年生だっただけだと思うんですよ。そんな感じです」
――2年前の箱根予選会を通過できなかった経験はみなさんにとって大きいものでしょうか。
斉「僕が入るまでの明治ってすごい強くて、優勝候補とかに絡んでて、すごく強いっていうイメージだった明治が僕が入ってから、自分が選手としてやっている間に箱根すら出れなくなってしまったのがすごいショックで。僕も選手として何もできずに、ただ応援している側だったので、さらに自分の実力であったりをすごい悔しい思いをしたので。それはこのチームが変わるきっかけにもなったとも思いますし、自分としても大きな出来事だったなと思っています」
三「自分も明治で優勝するんだという思いをもってこの部活に入部したので、2年目でああいう結果になってしまったのは、挫折というか自分たちの足元を見つめなおすきっかけになったんじゃないかと思います。その経験が陸上経験だけじゃなくて、僕はここから一般就職して違うステージで戦っていくということなんですけれども、そういった場面でもその経験が生きてくるんじゃないかなと思います」
岸「まず2年前の予選会のスタートに自分が立てていなかったのが情けないことで、そこから佑樹さんが監督になって、坂口さん(裕之・平31政経卒)がいろいろ変えていって今の明治があると思うので。あの負けっていうのは、今から見れば結構重要なきっかけだったと思うので、しっかりとこれからの明治が強くなっていってほしいといます」
河「そうですね、先の3人が言ったように結構大きいポイントだったと思っていて、そこで監督も変わって、練習スタイルも変わっていって、何よりその、どこかで多分落ちないだろうとかそういう気持ちが全部消えたのもでかいと思っていて、みんなは自分がやらないといけないという気持ちをちゃんと持って次の年に向かっていけたというのがあると思うので、すごい大きいポイントだったと思います」
――最後に同期の存在についてはいかがですか。
斉「箱根駅伝10人で走ろうなって言ってたので。最初入学したときに、みんなでタスキつなげたらいいなって言ってたので。そのぐらい強い世代で入ってきたんで僕らは。お互い高め合って4年目はちょっと足踏みしたところはあったんですけど、ともに高め合ってきた感じですかね」
三「今言ってくれたように、ただの仲良しの友達とかじゃなくて、全員で高め合って競技に取り組んできたので。競技やめた後も一緒に試合応援したりだとか、みんなで陸上のこと話し合ったりだとかしたいなと思います」
岸「みんな一人ひとり個性が強くて、手に負えない人も多いんですけど、その個性が一つに集まれば、絶対強い学年だと思うので。本当に良き仲間であり、良きライバルでもあると思います」
河「個性強くて、バラバラに見えつつも箱根に向かって一つにまとまって頑張ってこれた学年だったので。なんで結構強かったですし、どっちかっていうとライバルな感じも強かったと思うんですけど。とても楽しい学年でした」
――ありがとうございました。
[川和健太郎]
箱根駅伝まで、あと12日。
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