(18)~インカレ直前特集~ 4年生マネジャー対談
総理大臣杯、関東大学1部リーグ戦と2冠を果たし、堂々の関東地区第1代表として11年連続19回目の出場となるインカレ。本特集では12月7日から全7回で、4年生3組の対談、4年生マネジャー対談、主将主務対談、栗田大輔監督のインタビューをお届けします。明大の初戦である14日の前日には展望記事を掲載します。
第4回は、佐藤帆奈美(商4=小平)、渡邉さくら(営4=明大中野八王子)の4年生マネジャー対談をお送り致します。(この取材は12月3日に行われたものです)
――今シーズンここまでを振り返って
渡邉:あっという間でしたね。気づいたらここまで来ているという感じです
佐藤帆:あっという間だったし、休みなくずっと試合があって年間を通じて勢いがあったので、早く感じたのかもしれないです
――マネジャーから見たチームの雰囲気はいかがでしょうか。
渡邉:メリハリがあるなと感じます。試合前もアップが始まる前は、本当に今から試合が始まるのかなというのは言い過ぎですが、みんなリラックスしていて笑顔が見られます。それでもアップ前の栗田大輔監督からのミーティングが始まると、顔付きが急に変わって試合モードになるのがすごく印象的です。今年はこの4年間で一番メリハリのあるチームだと思います
佐藤帆:例年より1、2年生がのびのびしているかなと思います。それは4年生や3年生が人を惹きつける人柄をしっかり後輩にも出してあげられていて、みんなが仲良い雰囲気はあります
――マネジャーになろうと思ったきっかけを教えてください。
渡邉:私はもうずっとサッカー部のマネジャーになるのが憧れでした。中高一貫校に通っていて中学からずっとテニスをしたのですが、高校からサッカー部のマネジャーという訳にはいかなくて、絶対に大学に入ってから『サッカー部のマネジャーをやるぞ』と決めていました。なので大学に入ってからは他のサークルとかも見ずに入りました
佐藤帆:私は元々家族の影響でずっとサッカーを見るのが好きでした。高校生の時に冬の選手権を見に行って、マネジャーさんが選手をサポートする姿を見て、私が学生生活でやり残していることはこれかなと思ったことが一つのきっかけです。それでも大学に入ってからやっぱり体育会は少し壁があるというか、若干入りづらくて飛び込むことに勇気がいるなと思っていました。色んな所を回ってサークルか、体同連か、体育会に入るかすごく迷っていましたが、受験生の頃から明大サッカー部の結果とか気にしていて、モチベーションビデオとかも見たりしていて、受験のモチベーションにしていていました。そこでサッカー部がすごく気になっていたところを、同期の安部柊斗(政経4=FC東京U―18)に声をかけてもらって、そこで一歩踏み出してこの世界に飛び込むことができました
――実際に入部してみていかがでしたか。
渡邉:私は中学高校と女子だけの部活で、女だらけの環境にいたので、入部してまず寮を見て欠陥している部分を垣間見たり、男たちの集団に自分がいることにすごく大丈夫かなと初めは感じたりしました(笑)
佐藤帆:最初の練習を見た時に2歩先くらいのピッチの中で、あんなに選手たちがバチバチとプレーしているのを見たことがなくて、初めは圧倒されました。私はサッカーがすごく好きだったので、『こんなに近くでサッカーが見られる環境超最高』と思って、すごく楽しかったです。弟もサッカーしているし、お父さんもサッカーをやっていたので、全然男臭いとか気にならなかったし、自分もバスケとかをやっていたので、そこに関しては体育会の雰囲気に壁を感じなかったので、すぐに溶け込めて楽しかったです
――つらさを感じたことはありますか。
渡邉:初めの頃の朝は慣れるまでがきつかったですが、今もきついです(笑)。今もアラームが鳴っても目を閉じているみたいな感じです
佐藤帆:アラーム3回目くらいじゃないと起きられないね(笑)
渡邉:マネジャーは遅刻しても罰とかはないですけど、それでも遅刻したらみんなに迷惑をかけるので、起きないといけないし、みたいな気持ちで頑張って体を起こして行っています。つらさはそれくらいです(笑)
佐藤帆:私も家が遠いので、今は親が車で送ってくれたりしますけど、自力で行っていた頃は3時くらいに起きてお風呂に入ってみたいな生活でした
渡邉:お風呂に入るのはちょっとロスだね(笑)
佐藤帆:前の日にとりあえず寝ようみたいな感じで寝てみて、起きてお風呂に入って4時すぎくらいに家を出て自転車をこいでました。最寄りからの始発だと間に合わなかったので、一番近いJR線沿いまで行ってみたいな生活をしていた時は本当にきつかったです。寝るのも2時間半くらいで池上(礼一・昨年度コーチ)さんに『睡眠じゃなくて仮眠じゃん』みたいに言われていましたね。それでも本当に迷惑をかけるから寝坊だけは絶対にしたくないと思って頑張っていました。そのうち慣れるかなと思いましたけど、全然慣れないよね(笑)
――やりがいを感じる瞬間はどんなときですか。
渡邉:チームが勝ったときは、やっぱりやってきて良かったなと感じるし、こんなに近くでみんなの笑顔が見られることがすごくうれしいです。モチベーションビデオを作ったときも『ありがとう』とか、『良かったよ』とか言ってくれると作って良かったと思えますね
佐藤帆:最初から見返りを求めてやっている訳ではないですけど、やっぱり選手やスタッフさんにねぎらいの言葉をかけてもらうときにやっていて良かったと思います。あとは自分たちがいるから試合に勝つとか点が決まるとはないから、難しいところではありますけど、それでもやっぱりチームの結果が出たときやセカンドの選手がトップに上がって試合に初めて出たとき、初めて点を決めたとき、ケガをしていた選手が復帰したときとかは、長く一緒にいるからこそ、自分のことのようにうれしいですね
――選手たちにここは直してほしいかなと思うところはありますか。
渡邉:以前は練習が終わってダウンする時に、自分の好きなところにビブスを置いていて、みんなの後をたどっていけばビブスにたどり着く感じでした。それをスタッフさんが『なんでこんな感じなの』と言ってくださって、それからはみんな一つの場所に集めてくれるようになりましたが、強いて言えばボトルもそうしてほしいかなと思います(笑)。
佐藤帆:今年の1年生はすごい気が利くよね!
渡邉:うん、1年生すごい(笑)
佐藤帆:去年やおととしまでは、『ちょっと頼むわ』みたいな思っていたところも、結構動いてくれて、荷物を持ってくれたり本当にありがとうみたいなことが多いです。例えば試合でピッチから少し離れた所でミーティングをする場合に、ボトルを2、3本ミーティング場所に置いていくんですけど、今年の1年生は持ってきてくれるので、しっかりしてると思います。4年生の教育が素晴らしいです(笑)。4年生はしっかり観察できる人が多いので、4年生が最初に動くからそれにつられて下級生も焦って付いていきます。それで見本を見せれば次から自発的に動ける下級生たちなので、すごく今年は特に組織としてうまく回っている気がします
――この4年間で2人のエピソードはありますか。
渡邉:1年次のIリーグでの初めての給水ですね。一つ上のマネジャーさんと3人でサポートに入ったのですが、『じゃあ1年生2人で給水に行ってみよう』と言われて、私たちは普段の練習みたいに『給水で笛が鳴ったら行かなきゃ』と思って2人でグラウンドの中に一気に入っていきました。そしたら出ている選手も応援の選手も、ベンチにいるスタッフからも、『ちょっと待ってー!』と言われて(笑)。それでこっちは『えっ!?』みたいになって2人で急いで戻ったことは一生忘れられない思い出です(笑)
佐藤帆:それから先輩にも言われるし、同期にもすごくいじられるので、恥ずかしかったです。タッチラインに出てはいけないことを知らなかったので(笑)
渡邉:という話を一つ上の先輩方が卒業される時に泣き笑いしながら、またそのエピソードを話し出して、本当にいい思い出です
――インカレへの思いを教えてください。
渡邉:絶対に勝ちたいです。さっきも電車で3年間分のインカレのマネジャー日記を見ていて、毎年悔しいなと思っていたので、絶対に優勝したいという思いがすごく強いです。1年間これだけ頑張って、最後にインカレ優勝できなかったらすごく悔しいし、インカレ優勝のためにみんなこの4年間どんなにつらくても乗り越えてきたので、12月22日に絶対にインカレ優勝して、みんなでサッカー部を笑顔で卒業したいなと思います
佐藤帆:他大の方と話したり、選手の親御さんと話したり、スタッフとコミュニケーションをとる中で、本当に色んな人に支えられていると感じています。最後に結果を出すことで、自分たちが恩返ししているかは微妙な立ち位置ですが、応援してくれる人たちのためにも結果を出したい、出てほしいと思います。あとはスタッフさんたちもすごく勝ちたいと思って練習メニューを組んでいて、選手たちがどんなに泣きそうな顔で練習していても手を緩めない厳しさに気持ちを感じます。栗田さんもお仕事も忙しい中で選手のことをすごく考えてくださったり、小野(浩二コーチ)さんも潤(山口コーチ)さんもピッチ外の個人の時間、家族との時間を削ってまでサッカー部のことを考えてくれて、支えてくれている人たちのためにも結果を出してほしいと思うので、私も絶対に勝ちたいです
――ありがとうございました。
◆佐藤 帆奈美(さとう・ほなみ) 商4、小平
◆渡邉 さくら(わたなべ・さくら) 営4、明大中野八王子
次回は主将主務対談をお送りします。
更新は明日12月11日です。お楽しみに!
インカレ初戦まであと4日!
[木田諒一朗]
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