(16)~インカレ直前特集~ 4年生対談②(瀬古・中村健・安部)

2019.12.08

 総理大臣杯、関東大学1部リーグ戦と2冠を果たし、堂々の関東地区第1代表として11年連続19回目の出場となるインカレ。本特集では12月7日から全7回で、4年生3組の対談、4年生マネジャー対談、主将主務対談、栗田大輔監督のインタビューをお届けします。明大の初戦である14日の前日には展望記事を掲載します。

 第2回は、瀬古樹(政経4=三菱養和SCユース)、中村健人(政経4=東福岡)、安部柊斗(政経4=FC東京U―18)の4年生対談をお送り致します。(この取材は12月4日に行われたものです)

 

――今シーズンここまでを振り返っていかがですか。

瀬古:外から見れば強いチームと捉えていただいていると思うのですが、簡単な試合というものはなかったです。リーグ戦も大臣杯も、厳しい試合をモノにしてきたという印象です。そこで勝ち切ることができたのがいい結果につながっているのかなと思います

中村健:樹も言った通り、周りからはいいイメージがあると思いますが、練習から実戦しての繰り返しでここまで来る事ができました。日頃からの練習のこだわりというのが結果に出ていると思います

安部:例年より結果が出ていて、要因として新しくフォーメーションを変えたのがチームにフィットしたこともやはり大きいです。なおかつ、それで勝ち切れているので、いい状況だと思います

 

――中盤の3人から見て、フォーメーションの変化はチームにどのような効果をもたらしたと考えていますか。

瀬古:個人としては、中盤に厚みができたかなと思います。パスコースも増えましたし、ボランチの目線からするとやりやすいです

中村健:今まで4―4―2でやってきて、今年はどうなるのだろうなと去年から言っていたのですが、中盤3枚を生かしたいということで色々考えて、実際にやりやすかったです。今までになかった色の明大のサッカーができていると思います

安部:トップ下がいることが個人的にはやりやすいです。樹も言ったようにパスコースが横にも前にもあるので、攻撃面でも守備面でもパターンが多くなったと思います

 

――4年間で一番印象に残っている試合を教えてください。

瀬古:今年からトップの試合に出させていただいて、その中で選ぶなら大臣杯の決勝かなと思います。自分がピッチに立ってつかんだ優勝というのはやはり印象に残っています。あとは天皇杯予選の東京武蔵野シティFC戦ですね。今年はJ1を倒すという目標を立てた中で、理屈じゃないというか、サッカーの本質をついて学生らしい勢いのある逆転勝利ができたのはとても印象に残っています

中村健:楽しかったのは今年の総理大臣杯準決勝の関大戦です。今年はフォーメーションを変えたり新しいことにチャレンジしてきた中で、3―2―3―2の良さが一番出た試合だったかなと思います。いい思いができたという観点なら、やっぱりピッチに立って優勝をつかんだ今年の大臣杯の決勝も入ってきます。どちらも本当にいい試合でした

安部:印象に残っているのはやっぱり点を取った試合です。2年生の時の後期の慶大戦です。健人のコーナーキックから自分がダイレクトでボレーシュートを決めたのですが、あれが多分4年間で一番いいゴールでした。自分の大学初ゴールでもあったので、うれしかったです

 

――今季で言うならば、7月3日の天皇杯・川崎フロンターレ戦もチームとしては大きかったのではないでしょうか。

瀬古:やっぱり悔しかったです。ユニバ組がいなかったとか、色々言われることもありましたが、明大として臨んだ中で今シーズン数少ない負け試合の中で一番悔しかった試合です

中村健:自分たちも準備して万全の状態で挑んで、でも実際戦ってみれば、思うようなプレーをできていた人はいないんのではと思います。終わった後にスッキリしないというか、もっとできたのではという悔しさもありましたけど、フロンターレの選手もとてもうまくて、そこから学ぶことも多かったです。この試合があったからこそ大臣杯でも一つ上のレベルでプレーできたと思います

安部:健人が言った通りに、自分たちのサッカーができませんでした。フロンターレ相手でもハイプレスで行こうと臨んだのですが、みんな動きが固くてプレスに行けなくて、フロンターレの選手のコメントを見ても「あまりプレスが来なかった」と言われていて、まだまだだなと思いました。でも、あそこでフロンターレと試合ができたことに意味があると思っています。プロはどういうものかと自分自身も知れましたし、負けてはしまいましたが、得るものも大きかったです

 

――明大での4年間を振り返って、改めて思い浮かぶことはありますか。

瀬古:色々な面で成長させていただいたと思います。サッカーだったら守備、運動量、ここに来た時には持っていなかったものを身に付けることができました。私生活の面でも、寮での生活を通して、人として大きくなれたかなと思います

中村健:自分も樹と同じで、自分になかったものが身に付いたと思います。高校の時はパスが主体だったのですが、自分で仕掛ける面だったりというものを手に入れることができました

安部:練習がきつかったです。これまでサッカーをやってきた中で一番、本当に厳しい練習を知ることができました。自分は前の2人とは逆で、自分の持っている強みをより強くできたという印象が大きいです

 

――そんな明大でサッカーをするのも残り1カ月です。この場所に残したいものを教えてください。

瀬古:4年間ここで育って、大きくしてもらいました。その分、結果で恩返しをしたいです。歴史を変えるじゃないですけど、この代で3冠というものを残していきたいです

中村健:もちろんインカレで優勝して、最後に笑って終わるという目標もありますが、あと4試合ある中で後輩たちに何を感じてもらうか、どういうプレーを見せられるかも大事だと思っています。卒業した後も、結果だったり色々な部分で自分の名前は残ると思うので、引き続き明大の看板を背負って頑張りたいです

安部:もうインカレしかないので、そこを取ることが一番の恩返しだと思っています。何年後かに、あの代すごいなとか思ってもらえるようになりたいですし、なります

 

――最後に、インカレへの意気込みをお願いします。

瀬古:ここまで僕たちが残してきた成績に対して、全大学が対抗してくると思います。それに対して僕達も受け身にならず、1試合1試合チャレンジしていきます

中村健:あと1週間で、自分たちが100パーセント優勝できると確信を持てるくらいの準備をしていきます

安部:このチームでやれるのもラストです。終わり方も大事だと思うので、全員でまとまって強い明大を全力で体現します

 

――ありがとうございました。

 

◆瀬古 樹(せこ・たつき) 政経4、三菱養和SCユース、175センチ・69キロ

◆中村 健人(なかむら・けんと) 政経4、東福岡、171センチ・65キロ

◆安部 柊斗(あべ・しゅうと) 政経4、FC東京U―18、171センチ・67キロ

 

 次回は4年生2選手の対談をお送りします。

更新は明日12月9日です。お楽しみに!

 

インカレ初戦まであと6日!

 

[高野順平]