
ジュニア再起の立役者 矢野湧大「勝利に貢献したい」
◆9・22~10・27関東大学ジュニア選手権(明大八幡山グラウンド他)▼カテゴリー1❷明大
W杯期間に行われたBチームの公式戦、関東大学ジュニア選手権(以下、ジュニア)。初戦の帝京大に0―61で完敗するも、その後は東海大、慶大、早大相手に連続白星。昨年度に次ぐ連覇は逃したが、確実に次点を抑えた。
改革の担い手
痛恨の黒星発進となった。初戦、攻守ともに定評のある帝京大に、序盤から防戦一方の展開を強いられ完敗。「今季も(チャンピオンに)なりたいのなら、どうすればいいかを選手自身が考えないといけない」(田中監督)。早急なチーム改革を要した。
そこで白羽の矢が立ったのは矢野湧大(文4=大分舞鶴)。「冷静にチームを見ていた」(田中監督)。指揮官の意向でジュニアのリーダーに抜てきされると、その後は矢野を中心に「どういうラグビーをしたいのか」。綿密なミーティングを重ね、徐々にチームのベクトルを一つにまとめていった。改革の成果は短期間で表れる。敗戦から中6日で迎えた東海大戦は、激しい肉弾戦の末24―21。この勝利を皮切りに、勢いそのまま3連勝を飾った。「早大からの勝利は大きかった」(矢野)。チーム力を最後まで見せつけ、カテゴリー1を2位で締めくくった。
矢野自身は持ち前のランとタックルでスタメン入りへアピールを続ける。「明早戦に出場したい」と明大に入学。1年次から早くも夢の舞台に立った。しかし、同期でライバルでもある山﨑洋之(法4=筑紫)、山村知也(営4=報徳学園)とのポジション争いの中で、2、3年次はAチームの出場機会に恵まれず。「苦しかった」。満足できない2年間を過ごした。その悔しさを力に変え、今季の対抗戦では6試合中3試合にスタメン出場。2トライを奪う活躍を見せている。来る大学選手権に向けても「勝利に貢献したい」と虎視眈々(たんたん)と出場機会を狙う。4年間の集大成を大観衆の前で披露してみせる。
【内山嶺】
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