(54)東日本選手権 演技後インタビュー 中野耀司

 明大からは6選手が全日本選手権の切符をつかんだ東日本選手権。しかし、その中には惜しくも出場を逃した選手もいた。今回は演技後に行った中野耀司主将(営4=横浜創英)のインタビューを掲載します。

 

――演技を振り返っていかがですか。

 「自分の今できることはできたかなと思います」

 

――全日本選手権を逃してしまいましたが。

 「悔しい気持ちが1番ですけれど、不思議な感じです。悔しい気持ちもありますけれど、正直演技が終わった時にギリギリいけたのではないかと思いました。自分の中ではそう思える演技だったので、仕方がないです」

 

――改めて点数を振り返っていかがですか。

 「アクセル2本が形になり、片方はコンビネーションをつけられました。1つ大きいパンクでルッツがシングルになりましたけれど、それ以外は大きく崩れるものではなかったので、もう少しだけ点数が高いかなと思いました。100点と出た時にはショックでした」

 

――点数が思うように出なかった原因は何でしょうか。

 「全て着氷が乱れて綺麗なジャンプが少なかったのがまず1番でした。自分の中では点数が出なかった理由は、一つ一つのジャンプの完成度が低かったとは思っていました。デティールをもらって、やはりアンダーローテーションなどの小さい取りこぼしが多かったので、出なかったことには納得しています」

 

――演技中の精神状態はいかがでしたか。

 「楽には出ていって演技できたと思います。アクセルも絶対跳ぶぞという気持ちをもって挑めたので、演技中はそこまで弱気にはならなかったと思います」

 

――アクセルを跳び、精神的に余裕が生まれてしまったのでしょうか。

 「最近は曲でトリプルアクセルが入っていなかったので、形は汚かったですけれど、なんとか堪えてコンビネーション付けられたので良かったです。少しそこで気持ちが楽になって、2本目もギリギリで堪えましたけれど、逆に少し安心してしまったのかなと思います。次の3本目のジャンプがシングルになってしまったので、やはり詰めが甘かったと思います」

 

――昨年度のように4年生が出場を逃す形になってしまいましたが。

 「ヒデ(鎌田英嗣・営4=獨協)と太一朗(山隈太一朗・営1=芦屋国際)は本当にうまい選手なので、自分の分までとは言いませんが、自分が出られなかった悔しさを全て託して気持ちよく滑ってくれればと思います」

 

――4年間の東日本振り返っていかがですか。

 「みんなが同じ全日本という目標を持って参加する大会で、正直誰が行ってもおかしくないですし、失敗してはいけない試合です。ブロックは枠が多く全員が通過できることが多いですけれど、東日本となるとみんなが仕上げてきて、その中で少ない人数しか通過できないので、やはり他の試合と違う緊張感はとてもありました。今まで1、2、3年生時は思い切りできたなと思いますけれど、いろいろな人が東日本に強いと言ってくれていて、それは自分でも東ではいい演技をしようとしていたので、どこかでは今回でもやってくれるだろうと自分で考えていました。しかしそこまでいい練習が最近はできていなかったので、実力不足だったかなと、最後の4年生の年は思います」

 

――応援してくだった方々にメッセージをお願いします。

 「応援してくださった方々には感謝しかないです。本当に小さい時から応援してくださっている方たちもたくさんいて、最後に思い切り全日本に行けましたという形で恩返しと、ありがとうという気持ちを伝えたかったですけれど、それはできなかったのです。それでもSP(ショートプログラム)もFS(フリースケーティング)も噛みしめながら滑れたと思います。お客さんの表情を見て、曲を表現するという意味では大切に滑れたショートとフリーだったので、まずは応援ありがとうございました」

 

――ありがとうございました。

 

[大西健太]