(22)箱根予選会直前インタビュー
いよいよ駅伝シーズンが始まる。10月26日の箱根駅伝予選会、11月3日の全日本大学駅伝。例年に比べ厳しい日程で行われる。勝負のカギは、連戦の中でいかに疲労を抜き、チームの士気を高めていけるか。また今2大会では、主将の阿部(弘輝・政経4=学校法人石川)が故障でエントリーを外れることに。目標は、箱根路への切符をつかみ、全日本大学駅伝でシード権を獲得。主将に代わり走りで引っ張りたい4年生、最多エントリーで支える立場の3年生。主力へ名乗りをあげる2年生と、フレッシュさで食らいつく1年生。それぞれの役割を背負う中で、一人一人の奮闘をチーム躍進へつなげたい。
今回は、山本佑樹駅伝監督の箱根駅伝予選会直前インタビューをお届けします。(この取材は10月22日に行われたものです)
ーー箱根予選会まで1週間を切りましたが、現在のチーム状況はいかがですか。
「土日で富津に行って、最終的な練習をしたのですが予定通りこなしました。ただ練習が終わった後、樋口(大介・法3=伊賀白鳳)が足に違和感を訴えてきたので少し不安材料かなと思っています」
ーー夏合宿以降、伸びている選手はいらっしゃいますか。
「村上(純大・政経3=専大松戸)、小澤(大輝・政経1=韮山)です。夏はしんどそうにしていたんですけど、必ず上がってくるからと言ってきました。本人たちも言われた通り上がってきたと感じていて、気持ち的にも乗ってきていると思います」
ーー3年生が最多6人エントリーです。
「前田(舜平・政経3=倉敷)、村上、小袖(英人・政経3=八戸学院光星)はもともと力がある中で長倉(奨美・情コミ3=宮崎日大)、大保(海士・法3=東海大福岡)、樋口は今ケガをしていますが、今年度になって力をつけてきました。力のあった選手と力をつけてきた選手とうまくバランスが取れてきました。そこは横のつながりが強くて、俺らの代で頑張ろうという気持ちがあるからかなと思います」
ーー現在の4年生の調子はいかがですか。
「阿部、中島(大就・商4=世羅)、佐々木(大輔・営3=八千代松陰)と実力のある4年生が外れているところはあまり現状としては良くないです。岸(哲也・商4=国学院久我山)、河村一輝(政経4=大垣日大)については状態がかなり良いので2人に関しては問題ないかなと。三輪軌道(理工4=愛知県立愛知)もいま一つ上がり切れていないところがあるので、そこは奮起を期待しています。しんどいですが、下級生の力に期待して予選会通過はしっかりしたいなと思ってます」
ーー箱根予選会では河村選手、岸選手は集団走の中心として走るのですか。
「河村に関しては中距離からやってきてるということもあるので、フリーで行かせるよりは集団でいる方が本人も安心できるという部分があります。岸についてはハーフの距離はある程度自信を持っているので、集団走のリーダーとして引っ張り役をやってくれたらいいなと思います」
ーー1年生の雰囲気はいかがですか。
「ライバル意識は当然あると思います。今回外したのは杉本(龍陽・政経1=札幌日大)、漆畑(瑠人・文1=鹿児島城西)、加藤(大誠・営1=鹿児島実業)でそこに代わり富田(峻平・営1=八千代松陰)を入れました。外した3人にとってはメンバー入りたかった気持ちが強いだろうし、俺らもやれるっていう気持ちが強いと思います。そこはうまくライバル意識は持ちつつ。小澤、櫛田佳希(政経1=学校法人石川)はその中でも一つ抜けているので、彼らがきちんと走ってくれれば他の1年生も俺らもやれるんだという自信や、目安になるんじゃないかと思ってます。」
ーー今回のメンバー選考は夏の消化度で決定したのでしょうか。
「そうですね。レースで力を出し切れる選手を確率で考えたとき、実践的な練習で外すことが多かっただとかは(考えました)。そこが大保や長倉の方が大きかったと思います」
ーー箱根予選会での戦い方や明確な目標はありますか。
「やってみないと通過順位は分からないんですけど、昨年度並みにまず通過を大前提に、順位は真ん中くらいで通過できればいいかなと。戦い方はフリーで3人、もう1人くらいフリーで行かせてもいいと思っています。あとは集団走できちっといって、10番目を1時間4分~4分半のとこでしっかり抑えられるようにしたいです」
ーーカギになる選手はいますか。
「選手にはハーフで自己ベストを出すのを目標にと言ってあるので、長倉だったり金橋(圭佑・政経2=札幌山の手)がどれだけ自己ベストを更新できるかと。それが最終的に本戦の層の厚さにつながるので、選手にはとにかく自己ベストを更新してハーフを走り切るようにと言ってます」
ーー小袖選手、鈴木(聖人・政経2=水城)選手、手嶋(杏丞・情コミ2=宮崎日大)選手にはどれくらいのタイムを考えていますか。
「欲を言えば上位でタイムを稼いでほしいというのはありますし、彼らは今回出てる選手の中では日本人トップになれる力は十分あります。62分半くらいで日本人トップになってくれればと思ってるんですけど、あまりそこを意識させてしまうと前半に力みが出てしまうと思うので。彼らもまだハーフの自己ベストは1時間3分台後半なので、3分前半で30秒くらいは更新で余裕を持って落ち着いて入らせたいですね」
ーー箱根予選会に向け、選手たちに何か言葉をかけましたか。
「最後の1週間は本当に調整になるので、いかに平常心で特別変わったことをしないで普段通りやるかがポイントだと思います。それこそ手洗いうがい、体調管理、細かいところだけしっかりやれと言っています」
ーー最後に意気込みをお願いします。
「箱根予選会はまず突破することと、全日本駅伝についてはシード権をとるのが目標なので、そこを目標にやっていきたいと思ってます」
[競走部担当一同]
明日は、選手の座談会をお届けします。
お楽しみに!
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