(30)~FINAL CHALLENGE~ 小椋統平「ディフェンスでチームを勢いづかせる」

2019.10.16

 「真価が問われる代」。武井日向主将(商4=国学院栃木)は今年の最上級生についてこう語る。苛烈極まる対抗戦、そして連覇の懸かる大学選手権へ。激戦のさなか、4年生一人一人に今シーズンに懸ける思いについてうかがった。

 

第5回は小椋統平(文4=京都成章)のインタビューをお送りします。(この取材は10月13日に行われたものです)

 

――明治大学での4年間はいかがでしたか。

 「ラグビー的にも人間的にもすごく成長させてもらったと思います。ラグビーはもちろん、明治には良い選手が多く、お互いに切磋琢磨してやってきました。人間的にこういう環境に身を置いて大学生活を送れたことは、かなり自分の成長につながったと感じます」

 

――入部当初からの変化はありますか。

 「昔はエナジーややる気無い日があったり、気持ちの浮き沈みが大きかったり、短気だったり、人のせいにしたりしていました。高校時代は本当に傲慢でした。しかし大学に来て、コーチ達に鍛え上げられながら、勝つためにラグビーをするのではないと教えられました。普段の生活であったり、ラグビー中の規律であったり、そういうこと教わって成長してきたと思います」

 

――印象に残る試合はありますか。

 「今春の日大戦です。紫紺を最初に来たのが1年生の時で、その時以来だったのでほぼ初紫紺でした。Aチームで試合に出て、今までAでプレーしている選手たちと一緒にプレーできました。憧れの紫紺を、4年生の自分の代で着られて試合できたということはすごい誇りでとても印象に残っています。(試合内容は)緊張してインターセプトされましたが、周りとうまくコミュニケーションを取りながらできました。個人的に良い出来だったと思います」

 

――明治のセンターは層が厚いです。

 「ライバルですし、競う相手ではあるのですが、下級生で例えば勇登(森・政経3=東福岡)、大朗(齊藤・商3=桐蔭学園)とかは見習う部分もたくさんあります。同級生の大輔(射場・政経4=常翔学園)もそうです。手本にしなければいけない部分はたくさんあるので、そこは自分で吸収しながら、4年生として教えることも少しずつ話しながらしっかり関係性を保ってやっています」

 

――今年は連覇の懸かる代です。責任も重いと思います。

 「僕は今の状態では紫紺も着られていないですし、試合にも出ていないのですが、Aチームではなくても4年生だからできることというのはあると思います。下のチームをまとめれば、結果的に上のチームにつながると思うので、4年生としてできること、私生活、ラグビー共に下級生に手本を示しながらやっていきたいです」

 

――ご自身の武器は何ですか。

「タックルが一番の強みです。アタックができる選手は明治に多いし、センスある選手はたくさんいるので、そういうところで自分がとなったらタックルです。高校時代から得意でやってきているので、もっと見せられたらという思いはあります。ディフェンスでチームを勢いづかせられるようなタックルができたらという思いもありますし自分の中では、自信を持っています」

 

――チームのスローガン〝真価〟についてどうお考えですか。

 「去年4年生が優勝して、そのすごさを見てきました。しかし結局優勝できたのは先輩たちの力が強かったからだと思うので、しっかり明治大学として僕らの代が築き上げてきたもの、丹羽監督や田中監督が築き上げてきたチーム、それが間違ってなかったと証明したいです。そういった意味で僕らの〝真価〟が問われていると思います」

 

――ありがとうございました。

 

[高智琉大朗]

 

◆小椋 統平(おぐら・とうへい)文4、京都成章高、173センチ、87キロ

明大ラグビー部で唯一といっても過言ではない長髪に関して「自分のしたいように。結構ギリギリを攻めています」

 

次回は釜光太郎選手のインタビューをお送りします。