
(3)「六旗の下に」直前インタビュー 玉貞行啓
6月23日に行われる東京六大学各校によるステージ「六旗の下に」。毎年盛り上がりを見せる大舞台に向けて、連盟代表として運営にあたってきた3人に思いを伺いました。第3弾は、応援指導班の玉貞行啓(政経4=修道)のインタビューをお届けします(この取材は6月19日に行われたものです)。
――応援団に入団した経緯を教えてください。
「最初はサークルに入ろうと思っていましたが、新歓期間のステージを見て、かっこいいと思い入部を決めました。もともとの性格がだらしなかったので、応援団に入って自分を変えられるのではないか、社会に出たときに役に立つのではないかと思いました。ステージを見終わった瞬間に応援団のブースに行って決めました」
――入団後はどのような楽しさや苦労がありましたか。
「目立つのが好きなのでステージの後ろですごい形相で拍手して、それを見たお客さんに笑ってもらう。笑われるのも好きで、お客さんに喜んでもらえるのが楽しかったです。それが応援団で1番楽しいと思います。つらいと思ったのは、初めてのことでもできなかったら怒られることです。間違ってもいいという空間でやるのは誰でもできますが、圧迫された空間の中でやらなくてはいけないのが個人的にはつらかったです」
――ここまで続けられた理由は何ですか。
「俺の場合は幹部になったら楽しめるようになるということがモチベーションでした。たった3年間我慢するだけで、心にゆとりを持って楽しめるので、3年間はどんなにつらいことがあっても続けてこれました」
――今年の応援指導班はいかがですか。
「コンプライアンスの波が応援団にも来ていると感じます。自分たちが1年生の時に経験した雰囲気と今自分たちが後輩に対してつくっている雰囲気は全く違います。なので、みんながイメージするような応援団ではなくなりつつあるのかもしれません。ただ、岡田尚大応援指導班班長(政経4=今治西)や浜浦良団長(営4=文京)は気合も大事にしてやってくれています」
――春季リーグ戦は応援団としてはどのような期間でしたか
「自分はステージ関係の仕事が多く、正直、2年生くらいまで神宮応援には興味があまりなかったです。ですが、3年生から楽しいと思い始めて、こんなにファンがいる大学でリーダー台に立って応援していることはすごいことだと思って感動しました」
――お気に入りの応援歌はありますか。
「覇者明治が大好きです。他大学はコンバットマーチやダッシュ慶應など突きがあってかっこいいのですが、明大で唯一の突きがあるのが覇者明治です。また、今季リーグ戦で入替の時に自分がこけてしまってその時から何故か好きになってしまいました(笑)」
――他大の応援ではいかがですか。
「早大です。早大のスパークリングマーチからコンバットマーチまでのつながりがいいと思いますし、慶大の突撃のテーマもかっこいいです。慶大と早大は吹奏楽の作曲のスキルが洗練されていると思います」
――負けたくない大学はありますか。
「法大です。仲は良いのですが、応援団同士はライバル校で、敵視というよりはライバル視しています」
――連盟代表としては他大学との交流が多いのでしょうか。
「六大学での活動は全て行くので、すごく話します。連盟代表に選ばれる人は他大学と仲良くできる人がなりますが、吹奏楽やチアの人に手を出さない人が選ばれます。自分は全く興味ないので大丈夫です(笑)」
――運営側から見た『六旗の下に』の魅力は何でしょうか。
「全部です。自分はステージ大好き人間なので甲乙付けがたいです。どこの大学も頑張っているので、長いですが全部の大学を見て欲しいです」
――明大の演舞の注目ポイントはどこでしょうか。
「硬式野球で日本一になった応援団のチャンスパターンメドレーです。最後の覇者明治をリーダー5人で締めます。日本を制した覇者明治として思い切り突くのでそこを見てほしいです」
――本番に向けて意気込みをお願いします。
「つらいことを経験してこなかった自分が、初めて経験した応援団という厳しい生活で、初めて感動したのが『六旗の下に』です。それから毎年楽しみにしていて、『六旗の下に』の第一応援歌でリーダーを振る連盟代表に憧れました。先輩に志願書を出し、面接し、やっと就いた連盟代表という役職なのでかっこよく、優雅に、熱く振ります。もともと頑張れなかった自分がここまでやってきたんだと思ってやりたいたいです」
――ファンの方に一言お願いします。
「自分を変えたい人、社会に出た時に不安だからちょっと変わりたいと思っている人は応援指導班、チア、吹奏楽のどれに入っても変われるので勇気を振り絞ってほしいです。将来のためにもぜひ」
――ありがとうございました。
[中野拓土]
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