(31)関東学生選手権 演技後インタビュー 山隈太一朗②
ゴールデンルーキーたちが堂々の大学デビューを飾った関東学生選手権。今回は演技終了後の山隈太一朗(営1=芦谷国際)のインタビューをお伝えする。
――コンディションはいかがでしたか。
「体はきつかったです。長い間リンクで他の人を応援して、本番に入ることが今までなかったので本当にいろんなところをつりながらでした。ずっと立っていたのもありましたけれど、足の裏が石のようになって、アップもいつもより30分早く始めて足裏をほぐしていました。コンビニで少し足を踏ん張っただけでつっていたので、そんな中でよく頑張ったなと思います。本当に今日はつりまくった一日でした。それに対応できたのは良かったかなと思います」
――ジャンプについてはいかがでしょうか。
「6分間練習の時にみんなから浮き上がらないようにとずっと言われていましたけれど、結構浮き上がってしまい、逆にいつもように回しながら跳ぶと、どこかに行ってしまうという感じでした。跳びすぎるし、ねじりの動作を強くすると軸がぶれるなと思ったので、踏切の時の回転をつけるというよりも、とにかく上がることだけ考えてジャンプを跳びました。また少し不安だったのは体力的な問題でした。体力的にきつくなってくると、そのあたりの統制が効かなくなってくるかなと思っていましたけれど、演技中はいつもより一本長く乗って、その間に呼吸整えて細かい事ができたので、そこがジャンプを全部決められた要因かなと思います」
――ステップについてはいかがでしょうか。
「ステップは一番魅せられるところで、特にこのステップは真ん中に踊るところもあってかなり真似されることも多いので、もっと綺麗にしたいです。最近は少し合わないですし、演技全体を通して体の動きの大きさがまだ小さく、もっと大きく見せられますし、体を中心から動かすことができると思います。そこがステップにおいても足りないところです」
――見つかった課題はありますか。
「新葉(樋口新葉・商1=開智日本橋学園)の演技を見た時に『これが世界か』と感じて、自分のプログラムと比べた時にもっと体を大きく使って詰め込んでいかないと密度が違うなと感じました。密度の高い中でジャンプを跳んで新葉は世界で勝つし、今日の点数は74点でインターハイ、国体と同じくらいだったですけれど、これから同じ要素でもっと上に行くには内容を濃くした上でジャンプも決める、世界レベルにならなければいけないなと思いました」
――演技後のガッツポーズが印象的でした。
「よくみんなが見ている中でノーミスできたなというのもありましたし、ノーミスしたら優勝できるのではないかと思って出ました。でもノーミスするというのはそんな簡単なことではないと思います。今回は初めて出るというのもありますし、大学を背負っているのもありますし、僕の活躍によって明大が団体1位になるなら背負っているものは大きかったです。そういうプレッシャーをかけた状態でのSP(ショートプログラム)でした。この試合に関してはデビュー戦でみんな期待していたと思うので、期待に応えられたので嬉しさを出しちゃいました」
――優勝しての率直な感想を教えてください。
「優勝って本当にいいなぁと(笑)。ジュニアの間はタイトルが中々穫れず、インターハイで優勝した時に優勝はすごいなと思いました。春関(関東学生選手権)といったら東日本みたいなものでこれから先はさらにすごい人たちが来るので、自分に優勝するチャンスがある中で確実に優勝するということが一番大事だと思います。デビュー戦で優勝というのは嬉しいし、この後も気が引き締まります。今回は試合に来る時から優勝を意識していたので、望み通りの結果を得られて良かったです」
――デビュー戦アベック優勝についてはいかがですか。
「やっぱり嬉しいですね。星(松原星・商1=武蔵野学院)はずっと同じリンクで練習しているのでよく話しますし、学校でも彼女の真面目な姿勢を見て、学業も頑張らないとなと思ったりします。星と一緒に優勝できたのは嬉しいし、自分の大学がアベックで勝つというのも嬉しかったですね」
――学校生活はどうですか。
「頑張って行っています。まだサボったことは無いです。でも100分授業が本当にきついです。途中で意識せずに寝ちゃったこともありましたし、大学の勉強が難しいので寝ていたらついていけなくなります。でも先輩が頼もしいです。詩温(鎌田詩温・商4=札幌一)くんも耀司(中野耀司主将・営4=横浜創営)くんもわからないことを聞いたらすぐ答えてくれますし、今しっかり学校に行けているのも2人にいろいろ教えてもらったからです。感謝しかないです」
――ありがとうございました。
[上代梨加]
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