
苦難を乗り越え戻ってキタで~ 北出 復活の準V
2年間の苦節を経て復活を遂げた。全国の学生チャンピオンを決める今大会。北出光茂(政経4=ルネサンス大阪)は、2年前の優勝をほうふつとさせる試技でスナッチ自己ベストを更新。
◆4・26~28第65回全日本学生個人選手権(はびきのコロセアム)▼男子61㌔級❷北出
復活の福音
正念場で意地を見せた。スナッチ1、2本目を堅実に挙げると、勝負の3本目は、自己ベストを2㌔上回る107㌔に挑戦。「取れんかってもええかな」。ダメもとで臨んだものの「シャフトがストンと入った」。自身も驚くほどのスムーズな拳上に成功した。続くジャークでも135㌔をマークし1位。優勝には惜しくも及ばなかったが「リベンジできて良かった」。最後は笑顔で、銀メダルを手にした。ここまでの道筋は平たんではなかった。2年前の同大会で優勝を果たして以降、記録が低迷していた。腰や肩、手首のケガに苛まれ、十分な練習ができず。同年12月の団体インカレでは、ジャークを3本とも落とし失格。4月の同大会でも7位と不振が続いた。「このまま4年生もつぶれて終わる」。どん底にいた北出を救ったのは、中田健太郎助監督の一言だった。「今ある学生チャンピオンの肩書を全部取っ払え」。昨年秋ごろから基礎を中心としたメニューに変更。また、階級を61㌔級に上げたことで、減量への負担が消え「希望が見えて熱が入った」。半年間かけ、心身共に調子を取り戻した。
好調の兆しだ。先月行われた国体予選、今大会と立て続けに記録を更新。目指すは「インカレ優勝」。次はチームのために、全力を尽くす。
【髙智琉大朗】
◆北出光茂(きたで・みつしげ)大阪府出身。試技前には小さくガッツポーズをするのがルーティン。158㌢61㌔
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