強行練習乗り越えつかんだ栄冠 22年ぶり団体優勝

◆2・23~25全日本学生選手権大学対抗戦(和歌山セーリングセンター)▼❶明大


 託され続けた夢がかなった。シーズン最後に行われる団体戦。初日から他大を圧倒し22年ぶりの優勝に輝いた。

集団突破作戦
 勝敗を分けたのはチームの総合力だ。上位3人の順位の合計を競う団体戦。明治は3人が隊列を組み進む作戦に出た。大会初日は強風域に強い池田健星(法3=逗子)が、2日目以降は微風域に強い平林亮太前主将(平31農卒)が指示を出しながらチームを引っ張る。味方が切り開いた道を追う戦術で常に3人が上位に。独走状態での1位に「率直にうれしい」(庄野太朗氏・平31営卒)。22年ぶりの栄冠をかみしめた。

雪ニモマケズ
 始まりは1年前の敗北。2日目まで京大が一歩リードする展開だった。しかし最終日は暴風雨でレースが中止。逆転の機会さえ与えられず「今年は優勝しか意味はない」(庄野)。この悔しさをバネに、週3回だった個人練習は週4、5回へ。土日の全体練習も合わせ毎日のように海へ出た。「雪の日に反対を押し切って練習したこともある」(平林)。必要だったどんな環境でも戦える力。厳しい条件での練習でモノにした。

 出場選手を決めるレース直前に坊主にした平林。「チームの気持ちを締めるため」。並外れた覚悟の平林を見て、チームが一枚岩に。1人がチームを引っ張るのではなく、全員で押し上げる〝団体戦〟を成し遂げた。この1年間を振り返り「今までの努力は間違っていなかった」(平林)。最高の結果で証明してみせた。

【田北俊介】

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