(5)4年生対談 ~大学3年生編~

4年間、明大スケート部(フィギュア部門)を支えてきた4年生3人。佐上凌主将(商4=武蔵野)、梶田健登(政経4=明大中野)は競技を引退し就職、鎌田英嗣(営4=獨協)は1年間限定で競技を続行と4月からそれぞれの道へ歩みを始める。そんな4年生3人の巣立ちを前に3人のスケート人生を振り返る対談をお送りする。

 

――3年生の思い出はありますか。

鎌田(以下:鎌)全日本選手権かな。

佐上(以下:佐)全日本はどちらかというと自分に精一杯であれだけ大きな会場だと、あまり周りを気にしていられず、自分に精一杯だったね。

鎌:望(森望・平30営卒)も耀司(中野耀司・営3=横浜創英)も出場できて、みんなで出られてとても楽しかった思い出があるな。アットホームみたいなで、そうなったから、多分負けたのかな。

佐:俺自分で精一杯だったからな。

鎌:俺は集中できていなかったから負けたよ。

梶田(以下:梶)俺は自分に集中できていたかな。明治3人で出られるというのはあまり頭になかったかな。

佐:あまりなかったね。自分のことに精一杯すぎて、考えられなかったよ。

梶:学生の試合ではないからね。

鎌:確かショートプログラムの前日にかじけんが電話をかけてきて。「3-3やりたいけれど、先生に3-2するように言われて、でも3-3にしないとショート落ちするかも」と言っていたよね。

梶:とても覚えているよ。練習だと3-3跳べていたし、リンクに入ってからも跳べていたけれど、先生から止められて。それで自分の中に葛藤があって、来年も全日本選手権に出られる保証もないし、待ちに待った大舞台だからできる限りのことはしたいと思って、ひでに電話したな。答えは自分の中で決まっていたけれど、なんか言いたくなったな。

 

――他に印象に残っていることはありますか。

佐:東日本選手権かな。

鎌:俺が39度の熱でショートやった時だよね。

梶:ずっとタクシーの中で「熱が、熱が」と言っていたよね。

鎌:先生には俺は何も言わないで出るつもりだったから、行きの車で凌に「やべ、体調悪い」と小声でも言っていたよね

佐:なんでそんなに小声で言っていたの?

鎌:先生にバレたくなかったんだよ。でもホテルに帰って、ご飯どこ行こうかって先生に言われたけど、ご飯行くとかそういう問題ではなくて、立てるかどうかという問題くらいの熱で、「先生やばいです」と言ったよ。

梶:結局言ったの?

鎌:もう無理だと思ったから。そうしたらそのままタクシーで病院に連れていかれたよ。公式練習行かずに来て、みんなに「大丈夫か!大丈夫か!」と言われたのを覚えているよ。

 

佐:俺はショートが終わって、順位が下の方で、もう行けないと思って、まず明日フリースケーティングを滑らなければいけなくて、とりあえず練習してきたことをやろうと思って、なんとか全日本に行けたから覚えているな。始めて3人でいけると思ったし、すごい大変だったな。

鎌:追い込まれた時はやっぱり強いよね。追い込まれた人間は強いよ

 

梶:東日本選手権で印象に残っているのは、靴紐が切れたことかな。ショートでいい位置につけていて、フリーをしっかりできれば全日本いけるはずだったけれど、6分間が練習終わって更衣室戻って、靴を履き直したら、靴紐がプツッと切れて、俺がパニックになってたら、隣にいた凌が黙ってこれ使えよって感じで靴紐出してくれたよね。

佐:どうせ用意してないんだろうなと思って、俺はちゃんとそういう用意して試合に行くから出せる状況だった。

梶:靴紐渡されたけど、時間がなくて、切れた紐を固結びになんとかやってんだよな。本番コールされる直前に1分くらい滑れる時間でやって、なにもできなくて、もうダメだとと思って滑ったら、結構いい演技ができて、演技が終わって泣いたのは人生で初めてでだったよ。

鎌:何で泣いているんだと思った。何も知らなかったから。

梶:側から見たら特別いいわけでもなく、何で泣いてるんだろうという感じだけれど、俺の中では終わった後に急にグワっときて、プレッシャーから解放されたから、印象に残っているな。

 

【大西健太】

 

続きは明日31日アップ予定です。

お楽しみに!

 

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