日本一を目指した二人! 福田主将×古川前主将 対談

2019.03.26

今年1月、22年ぶりに日本一に輝いたラグビー部。この快挙を語る上で欠かせないのが、福田健太主将(法4=茗溪学園)と、昨年度19年ぶりとなる選手権準優勝に導いた古川満前主将(平30商卒)の2人の存在だ。トップリーグ・トヨタ自動車ヴェルブリッツで再びチームメートとなる2人に明治での4年間を振り返ってもらった。

――お互いの紹介をお願いします。
古川:健太(福田)はずっと考えている選手で、ラグビーの偏差値もとても高いです。周りとコミュニケーションを取る能力がとても高い選手だと思うし、先輩にもかわいがられるような後輩でした。面白いのですが、締めるところはきちんと締めるような部分がありました。
福田:満さん(古川)とは、僕が1年の後期から2年半同じ部屋でした。寮ではずっとテレビを見ていました。
古川:俺の紹介雑じゃない(笑)。
福田:でも、オンとオフの切り替えがしっかりとできる人という印象でした。満さんは3年の時に京産大に負けた試合の悔しさをずっと持っていました。あとは、背中で引っ張るというか、僕らの代からもすごく慕われていて、満さんが1年間主将としてやってきて僕らに示したものは大きかったなと4年生になって感じました。

――部屋でのエピソードはありますか。
福田:本当にずっとテレビです。
古川:そんなことないって(笑)。でも、結構テレビは見ていましたね。電気消してホラー映画見たりとかしていました。
福田:仲の良い部屋でした。

――福田選手は古川選手から学んだ部分はありましたか。
福田:満さんも悩まれたこともあったと思われますが、そういう姿を後輩に見せなかったです。実際に、梶さん(梶村祐介選手・平30政経卒・現サントリーサンゴリアス)とかに話を聞いたら、悩まれていたり、考えていたりした部分もあったと聞き、チームがうまくいかないときでも、ぶれないでチームに安心感をもたらすことの大切さを学びました。僕も同じような状況になったときに満さんの成功例を見ていたので、ぶれないでやっていこうと心掛けていました。

――古川選手は福田選手の代はどういう代だったと思いますか。
古川:僕らの代で久々に明治が決勝にいって、その後の健太たちの代の1年間は『今年こそ優勝するぞ』という僕らが経験していない期待があったと思います。力のある学年というのは僕らも分かっていましたが、そのプレッシャーはすごかったと思います。

――主将として心掛けていたことは何ですか。
福田:4年生のまとまりの大切さを満さんの代から教わって、1年間で心掛けたのは4年生がまとまるというところと、ラグビーをただ真面目にやるだけではなくて、4年生全員がチームのことをしっかり考えて、チームにどう貢献するかというところです。
古川:健太たちの代やその次の代に残せるものは何かと話し合っていました。今までだと試合に出場できない4年生は就活に意識がいってしまい、練習に身が入らず、後輩のため、チームのためを考えた言動や振る舞いが難しくなっていました。「明治で優勝したいという思いで入学したのなら、どんなに就活が大変でもそこはみんな頼む」と言って協力してもらいました。ラグビーのときはプレーに集中して、就活のときは就活に集中するように、4年生全体で優勝に向かっていく雰囲気をつくるというのは、リーダー陣でも話し合っていました。それを他のメンバーにも話して、みんな協力してくれたので、意識してやってきて少し成果が出せたというか、後輩に伝えることができたのかなと思います。

――来季の目標を教えてください。
福田:大学で日本一になったからトップリーグでも活躍できるかと言われたら違うと思います。ここから試合に出るためには、それなりの努力をしないといけません。まずは、1年目らしくフレッシュな気持ちで臨みたいです。
古川:昨季、すごい同期がたくさんいる中で自分はまとまった時間試合に出ることはできませんでしたが、リザーブに入れてもらい、ほとんどの試合に帯同させてもらいました。いろいろな経験ができたので、自分の中でその経験をモノにして次のカップ戦に向けて準備していきたいと思います。

――これから社会人になる明大生にメッセージをお願いします。
福田:僕はこれから社会人になる人だから(笑)。ここは満さんに。
古川:卒業しても頼りがいのある明治の先輩たちが多くいるので、安心して社会に飛び出て、それぞれのステージで活躍していただければうれしいです。

【聞き手・清水康佑、藤里陽】

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