(24)~4年の足跡~ 渡邉弐貴「1、2年生が伸び伸びとできる環境が明治の武器」
〝個の強い世代〟と言われる4年生。本企画では紫紺を目指し戦った彼らの足跡をたどっていく。第7回は、出足の鋭いタックルで幾度となくチームを救ってきた渡邉弐貴(営4=国学院栃木)。残り限られた時間の中で最上級生として下級生に何を残し、伝えていくのか伺った。
――ここまでの試合を振り返っていかがですか。
「秋はケガからの復帰だったのですが、しっかりチームでやろうとしていることを遂行できて、自分の中でも良い状態で試合できていると思います。
春は代表に選ばれているメンバーがいてセンターの人数が少ない中、しっかり自分が最上級生の4年生として、BK、チームを引っ張るということを意識していました。常にBKとコミュニケーションを取り、細かいところでもチームに貢献できたと思います」
――ケガとはどう向き合ってきましたか。
「とにかく焦らないことを重視していました。焦ってすぐに復帰して同じケガをしてしまっては意味ないので、澄さん(田中澄憲監督)とも話し合って慎重にゆっくり治していこうというのは意識していました。東海大ジュニア戦が復帰戦になりましたが、個人のプレーとしてしっかりチームを生かすようなプレーができていたので自分としては良かったです」
――勝負ポイントはどこですか。
「12番と13番では求められているものが違うのでどっちで出るにしろ、それぞれで求められていることを遂行するだけです。12番だったらFWとのオーガナイズです。BKの攻撃的な主軸になってくるので。13番だったらアタックでしっかりゲインラインを切ることをメインに意識しています。どちらかというと13番が得意ですけど、4年生なのでどのポジションで出てもベストなパフォーマンスを取れるように準備していきたいです」
――4年生になって変わったことはなんですか。
「最上級としてBKを引っ張ることです。CTBは大きくゲインラインを切っていくポジションだと思うので、ペネトレーターになれるような選手になっていきたいです。あとは自分の体です。下級生の頃は練習中のフィットネスが大変でした。自分はフィットネスが苦手なので、周りから叱られることが多くて、それでもラスト1本のところまでやり切れるようにしたら4年生になって自分の体つきの変化に気づくようになりました。きつかったですが、やって良かったです」
――寮生活はいかがでしたか。
「同じ部屋に二浦瑞樹(営3=明大中野)、小島昂(法2=明大中野)、雲山弘貴(政経1=報徳学園)がいます。もともとチームとして上下関係は薄いですが、この部屋は特に上下関係もなくて楽しくできていると思います。特に1年生の雲山は良い意味で生意気です(笑)。あと、チームビルディングや運動会みたいな行事がすごく楽しかったです。運動会は今年からの試みでしたが、1年生から4年生まで全員が楽しめて、新たなコミュニケーションが生まれて良い時間だったと思います。普段、寮生活をしている時にこれも最後なんだなと感じます。そのため同期のみんなや、下級生とコミュニケーションを取ることを意識してやっています。上下関係はもちろんありますが、1、2年生が伸び伸びとできるような環境を作ってあげることが明治の大きな武器になってくれると思うので大事にしていきたいです」
――渡邉選手にとって〝Exceed〟とは何ですか。
「去年の自分を超えるという意味で〝Exceed〟を掲げたいです。去年は試合には出してもらったのですが、もう一歩自分に足りないものを感じることが多かったです。今年はもちろん試合に出て、チームとしても日本一をなることを目標にやっているので、自分もそこを目指して日本一のチームにふさわしいプレーだったり、役割をしていきたいです」
――ありがとうございました。
[鈴木貴裕]
◆渡邉 弐貴(わたなべ・そうき)営4 国学院栃木高 175センチ・89キロ
帝京大戦ではトライを挙げる活躍。朝練に対して「午後は自分のトレーニングに専念できたので明治の練習システムは好きでした」。
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