宮下ペア 13年ぶり皇后杯ダブルス連覇
女王の座を死守した。昨年度王者の林田リコ（東女体大）・宮下こころ（営１＝文化学園大杉並）ペアが皇后杯連覇を果たした。
◆10・19～21 第73回天皇賜杯・皇后賜杯全日本選手権（熊本県民総合運動公園パークドーム熊本）▼女子ダブルス❶林田・宮下ペア
最強ペア復活
与えられた時間はたったの３日間だった。１週間前までは秋季リーグ戦で敵として対戦。焦りはあったが「ペアを組めるのは最後かもしれない」（宮下）と思い、試合に挑んだ。ペアとして調整不足のまま迎えた初戦。焦る気持ちとは裏腹に、体はすっと動いた。集中するとよみがえる、昔の感覚。８カ月ぶりの再結成とは思えない、圧倒的な強さを見せつけた。
２人の出会いはＵ―14（14歳以下）の合宿。氷嚢（ひょうのう）を忘れた林田に、宮下が自分のを差し出した。洗うため家に持ち帰り、お礼と共に返すと、宮下から手紙が返ってきた。「ペアを組んでみたいから、一緒に文大杉並に行かない？」。進学先を悩んでいた林田は、その言葉で同じ高校への進学を決意。最強ペアが誕生した瞬間であった。皇后杯制覇により、全日本インドアの出場権も獲得。次の舞台でも「思い切りプレーしたい」（宮下）。数々の大会で優勝してきた２人が、さらなる頂点を目指す。
【大橋未来】
♥宮下こころ（みやした・こころ）石川県出身。趣味はお笑い鑑賞。好きなコンビは『ＮＯＮＳＴＹＬＥ』。前衛。163㌢
♥林田リコ（はやしだ・りこ）東京都出身。東女体大所属。２０１８年のアジア大会では国別対抗で優勝。後衛。165㌢
