田中監督「全員を成長させる」

2018.11.28

――ここまで対抗戦は5勝1敗

 ゲームの内容を見ているとまだ硬さがあるように感じます。昨年はチームが変わらなきゃいけないシーズンだったので、一戦一戦チャレンジするしかありませんでした。しかし春季大会優勝、夏合宿でも帝京大に勝ったことで周囲の期待も大きくなりました。選手も今までと違うプレッシャーを感じていると思います。


――監督1年目を振り返って

 ヘッドコーチの時と違います。昨年はグラウンドのことだけを仕切ればよかった。ですが今年は、チーム全体を俯瞰(ふかん)しなければなりません。監督の仕事ってもちろん方向性を示すことも大事だけど、スタッフを含め全員を成長させることが大事だと思っています。


――今年度の早稲田のイメージはどのようなものか

 とても強いです。昨年からこだわってやっていたフィジカルの強さに、相良監督の〝選手に考えさせるラグビー〟が合わさって、学生は伸び伸びとプレーしている印象があります。


――今年度の明早戦の構図は

 早稲田のBKはタレント選手ばかりで、大学ナンバーワンだと思います。だからそこに好き勝手やらせないで、FWのセットプレーでプレッシャーをかけたいです。


――監督にとって明早戦とは

 現役時代は憧れでした。国立競技場が満員で埋まる試合は明早戦だけだったので。昨年明治に戻ってきた時、伝統校同士の対決は、特別だと感じました。あんなに大勢の人が集まる試合はないですし、ラグビーファンだけではなく、大学のOB、OGが見に来てくださいます。とても大事な試合だと感じさせてくれます。

【聞き手・木村優美】