平成最初で最後の∨へ

 新たな歴史の予感だ。昨季、2年連続の入替戦に回ったグリフィンズが今季5戦終了時点で落とした試合は一つ。他大の結果次第だが学生日本一を懸けた甲子園ボウルへ進むには最終戦の慶大戦での勝利が絶対条件。悲願の舞台は近づいている。

◆9・2~11・25 関東大学リーグ戦TOP8(アミノバイタルフィールド他)

分岐点
 今季は違う。初戦・法大戦のラストプレーで逆転劇を演じ、次に迎えたのは昨季も2戦目で対戦し、敗れた早大。善戦するも、リベンジはかなわなかった。昨季はここから連敗したグリフィンズ。しかし、今季は別の道を歩んだ。「次負けたら昨季みたいなシーズンになるぞ」(LB#6茂木崇宏主将・政経4=佼成学園)。練習からこの言葉を口に出すことで意識を徹底。さらにミスを指摘し合い、締まった雰囲気を上級生中心につくり上げた。その後は立大と中大、日体大に完封勝ち。第5節終了時点でパス成功率リーグ1位のQB#4西本晟(商2=箕面自由学園)を起点とした攻撃と堅固な守りを披露。中大戦後には、岩崎恭之監督に「出来過ぎ」と言わしめる盤石な試合運びを見せた。「(早大戦を)糧にしない限りはこの先もない」(茂木)。同じ負けでも無駄にはしなかった。
 思いは一つだ。4年生全員で語り合い、掲げた〝日本一〟という目標。思いの丈をぶつけ、皆が納得した上で出した結論はチームの指針となった。「圧倒して勝ち続ける」(茂木)。残り1試合。最後まで挑み続けた先に可能性は開ける。

【花岡桃】