
2年ぶり60度目 箱根決定
逆襲が始まる。失意の〝箱根なし〟から1年。2年ぶり60回目の箱根駅伝出場を懸けて行われた箱根予選会。8位の好走を見せた阿部弘輝(政経3=学校法人石川)を中心に5位で本戦出場を決めた。
◆10・13 第95回東京箱根間往復大学駅伝予選会(陸上自衛隊立川駐屯地~国営昭和記念公園)▼❺明大
二つの改革目に見える進化を遂げた。今大会出走した12人のうち6人がハーフマラソンの自己記録を更新。後半のペースダウンに加え、度重なるアクシデントに泣いた昨年度の姿はもうなかった。今年度は15㌔以降の失速を克服すべく、夏合宿では距離走を意識した練習を行った。「メンタルと脚を鍛える」(山本佑樹駅伝監督)ため、30㌔走は昨年度の約2倍となる8本を走破。長距離でも耐えられる走力を養った。また、昨年度は故障により上級生を多く欠き、経験の浅い1年生4人が出場せざるを得ない苦しいチーム状況だった。しかし今年度は「4年生だけじゃなく下がやってやろう」(阿部)。ミーティングを開き、目標を掲げそれに対する達成状況を数字で可視化する。学年の垣根を越え、チーム全体での底上げと意識の向上が図られた。その結果「選びたい選手を選べる」(山本駅伝監督)ほど競争率の高いチームに成長。培ってきた自信と走力が実を結んだ。喜びに浸っている暇はない。4日には全日本大学駅伝が控える。昨年度は15位に終わった明大。一区間の距離が箱根駅伝より短く、今大会は記念大会につきシード権の枠が増える。主力の快走があれば、シード権獲得も現実味を帯びるだろう。
予選突破はあくまでスタートラインにすぎない。並み居る強豪と互角に戦い、常勝軍団へ返り咲けるか。紫紺の黄金期へ向かって、選手たちは走り続ける。
【垣内萌恵】
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