(6)距離別前インタビュー エース・山本大史

 明日から長野・エムウェーブで行われる全日本距離別選手権。明大からは5名が出場する。その中でも、W杯出場を狙う山本大史(政経2=八戸西)に今シーズンの意気込みを聞いた。(この取材は9月19日に行ったものです)

<山本 専門種目:長距離>

――今年の夏合宿はいかがでしたか。
 「最初の苫小牧では、いい練習ができました。帯広は地震でタイムトライアルがありませんでした。残念でしたが、ジャパンカップの第1戦※で調整して、距離別選手権でいいタイムが出せればと思います」
※距離別選手権の1週間前に行われたシーズン開幕戦

――昨年との違いはありますか。
 「先日、スポーツ科学センターでフィットネスチェックがあって、持久力の測定をしました。去年より持久力系の数値が大幅に上がっていて、モチベーションが上がりましたね。去年はメンタルが弱くて、1万メートルを滑る途中でメンタルがやられてあきらめるような滑りになっていました。今年は自分に負けないことを意識して練習ができています」

――意識しているライバルはいますか。
 「いっぱいいますね。7、8人はいます。今年はW杯(国際大会)が2回、日本であって、地元枠として5人選出されます。その5人に入れるように頑張りたいです」

――W杯を見たことはありますか。
 「見たことはないですが、去年の世界ジュニアのソルトレークシティ大会で、世界を味わいました。W杯に出ている人がいっぱいいて、その中でも上位の選手もいました。みんなダイナミックな滑りでした。日本人の小さな滑りとは違っていて、勉強になりました。1歩1歩のパワーがすごいです。日本では考えられないほど、氷がガリガリでした。滑れる環境ではなく、力不足もあって自分はいいタイムが出ませんでした。自分より後に滑った選手は、その環境でもジュニアレコードなどを出していたので、すごいと思います」

――今シーズン特に力を入れる大会はいつですか。
 「去年までジュニアで、今年からシニアになりました。シニアで戦うには世界に出る権利を獲得するしかないので、ピークを合わせるのは距離別選手権と全日本選手権(12月25〜26日)です。あとはインカレ(1月5〜7日)です」

――今シーズンの目標タイムを教えてください。
 「5000mで6分35秒を切りたいです。6分30〜35秒くらいのタイムを出さないと、ライバルとは勝負できません。それくらいを平均で出せるようにしたいです。距離別選手権で1回出さないと、シーズン全体が良くないことになるので、頑張ります」

※低地リンクの5000メートル自己ベストは6分39秒27(2018年10月25日現在)

[渡部伊織]

 ◆山本 大史(やまもと・たいし)政経2、青森県出身、177センチ・70キロ、専門種目:長距離、自己ベストは1500メートルが1分47秒57、5000メートルが6分33秒42、1万メートルが14分00秒47