柴田理恵氏インタビュー 輝き続ける明女代表

――在学当時の明治の印象はどうだったか
 まさにバンカラ。きっと気骨のある、硬派な学校なんだろうなと思いました。昔は食堂といったら、フライの盛り合わせ、カツ丼、うどん、そばとか(笑)。とにかく男子がムシャムシャ食べるものばかりだったの。プリンとかケーキとか、かわいらしいものは一切なかったですね。

――当時の女子学生はどうだったか
 地味で真面目だなという印象だったかな。他の学校に行った時、まず着ている洋服の値段が違ったわね。青学は本当にブランド物を着ていて。その子のアパートに行った時、洋服たんすを見せてもらったら、すごく高い洋服がどんどん出てきたね。あと食べているパンも違った。私は明大前にあったおじさんとおばさんが手作りした『丸十』のおかずパンなのに、青学に行っている友達は『サンジェルマン』のパンを食べていたね(笑)。

――女性だからということで、肩身が狭い思いはしたか
 そういうのは全然なかったですね。女子がすごくむげに扱われるなどはあまりなかったです。質実剛健な学校だというのは聞いていたし、そういうところが割と好きだったので、私は良かったです。でも一番驚いたのは女子トイレが少なかったこと。男子トイレばかりで、すごく嫌だったよ(笑)。

――現在の明治のイメージはどうか
 まず、女の子がおしゃれになった(笑)。昔、明治の学生は真面目で勉強に一生懸命な人が多かった。今の女の子たちはきれいで華やかで、かわいいわよね。学内も楽しい雰囲気になりましたね。その分明るくなって、みんな来やすい学校になったのかな。楽しそうで憧れますね。

――明女、明治の学生へメッセージを
 今は女性を守って、女性がもっともっと活躍しなきゃいけない時代です。明治にはたくさん挑戦できる機会があるので、女子は本当に活躍してほしい。東大からではなくて、明治から女性総理大臣が出てほしいな。あと明治は早稲田や慶応には結局負けているわけじゃない(笑)。入学時点で既に少し挫折したことがあるのは大事かな。「落ちたけど、負けないぞ」という人たちがやがて強くなっていくと思います。自分ならではの工夫を凝らして、明治らしく負けじ魂で頑張ってください。
【聞き手・丸山拓郎】

♥柴田理恵(しばた・りえ)昭56文卒。舞台、映画、テレビなど幅広く活躍中