松橋周平 躍動する「前へ」の化身

2015.12.02

 屈強な体で「前へ」を体現する。ナンバーエイト松橋周平(政経4=市立船橋)の持ち味は、何といっても縦に突破していく力強いプレーだ。ボールを持てば敵が何人いようと突破。怖いもの知らずのそのプレーで、チームに勢いをもたらしている。

攻守で圧倒
 幼いころから強いものに憧れていた。テレビで見る、対人が強いスポーツ選手が大好きだった。それはいつしか目標となり、気付けば自らも「前へ」と突き進むラガーマンになっていた。BKを務めていた時から一貫してプレースタイルが変わることはなかった。明治に来たのは必然だった。「俺が『前へ』を一番体現している」。自信を持ってそう言える。幼いころから染み付いているプレーは明治で最大限に生かされている。「『前へ』という気持ちは明治の誰にも負けたくないし、負けていない」。16年のラグビー人生で、ぶれることなく大切にしてきた信条なのだ。アタックのみではない。帝京大戦の松橋はディフェンスで魅せた。密集で存在感を放ち、何度もジャッカルに成功。帝京大からボールを奪い好機を演出した。タックルも今季は「1人目なら下に、2人目ならファイト」を徹底的に心掛け、体を張り続けている。これまではアタックで目立っていた松橋だったが、それに加えディフェンスでも中心を担える選手に成長。「最強」であることにこだわる男は、フィジカルの強さを生かしたディフェンスでさらに松橋自身の強みを引き出した。「明早戦のキーマンは俺」。持ち味を生かし「前へ」の化身が3年ぶりの明早戦勝利、対抗戦優勝へチームを導く。