森薗 個人インカレV2

2015.10.28

 大舞台で連覇を成し遂げた。森薗政崇(政経2=青森山田)が全日本大学総合選手権(個人の部)で昨年に引き続き優勝。準決勝までほとんどゲームを落とすことなく勝ち進むと、決勝の相手は大島(早大)。国際大会でダブルスのペアを組み、お互いの手の内を知り合っている相手に4―2で自身2度目の勝利を挙げた。今後もさらなる成長を誓い、東京五輪出場を目指す。

連覇達成
 試合中の鬼気迫る表情から一転、2年連続の栄光に「びっくりしてます」と大きな笑顔を見せた。国際大会ではダブルスを組み、同志ともいえる大島との決勝戦。得意のチキータレシーブがさえ、ラリーの強い大島相手に台から下がらないプレーが光った。世界ランンキング23位と、29位の森薗よりも格上の大島。それでも主導権を握らせずシーソーゲームを演じた。最後は「執念にやられた」(大島)とジュースの接戦をチキータレシーブで制し、4―2で勝負を終えた。昨年は丹羽孝希(政経3=青森山田)を決勝で破り見事1年生で学生チャンピオンへと躍り出た森薗。今年は海外での連戦が続き練習時間を確保できていないことに加え、準決勝で肩を痛めた。痛みは決勝戦でも続きタイムアウトごとにマッサージを繰り返す満身創痍(そうい)な状態だった。それでも「闘争心が非常に強く、集中力が高い」と髙山幸信監督も太鼓判を押すその気迫あふれるプレーで勝利をつかんだ。

破った壁
 今年数々の国際大会で活躍を見せた森薗の印象に残っている試合がある。それは、7月に韓国・光州で行われたユニバーシアードの決勝だ。手にした 日本人初優勝というタイトルの大きさ以上に、大舞台の決勝で一度も勝利がなかった大島からの初勝利が森薗にとっては大きかった。「絶対勝てないって思いを払拭(ふっしょく)できた」。一つの壁を破った瞬間だった。そして今大会で大島に2度目の勝利。強敵を破り自らの成長に手応えを感じた。さらなる高みを目指す。リオ五輪の代表選出を逃し「妥当だと思った」と気持ちに整理はつけるも悔しさは残る。目標は次の「東京五輪」だ。「次の試合、次の大会」と一つずつ勝利を積み上げ栄光の舞台へと駆け上ってみせる。