有村 横手 大六野が区間賞 歴代最高2位
チーム一丸となり新たな歴史をつくった。8区大六野秀畝(政経4=鹿児島城西)が2位争いを制し歴代最高順位を更新。スタート1区では17位と出遅れたが、2区木村慎(商3=浜松日体)以降の好走で立て直した。優勝した駒大からは大きく離されたものの8区間中3人が区間賞を獲得。中でも5区横手健(政経3=作新学院)は区間新記録を樹立し大会MVPに選ばれた。箱根優勝へ向け期待の高まる結果となった。
襷つないだ勢い
歴代最高の2位でゴールした大六野は、笑顔のチームメートに迎えられた。最終第7中継所では駒大、青学大、東洋大に次ぐ4位で襷リレー。先行する大学がペースを上げる中、後半に勝負を懸けた。15kg付近でペースの落ちた田口(東洋大)をかわすと、16kg付近で神野(青学大)を捉える。ゴール直前で粘る神野を突き放しテープを切った。ケニア人留学生のオムワンバ(山梨学大)ら各校のエースを抑えて区間賞を獲得。エースの実力を証明した大六野は「みんなが良い位置でつないでくれた」と仲間と喜びを分かち合った。
故障明けで挑んだ1区文元慧(政経4=洛南)が17位と出遅れたが2区木村が9人抜きの好走。その後も3区有村優樹主将(商4=鹿児島実)が区間賞、5区横手も順位を三つ上げ区間新を打ち出した。アンカー8区大六野までの右肩上がりの襷リレーが勢いをもたらした。
実った意識改革
黄金世代を支える選手が台頭した。夏場は4年生が故障や実業団の合宿に参加し不在。5000m現役学生最速の八木沢元樹(商4=那須拓陽)の故障を筆頭に文元、大六野らも離脱。大幅な戦力低下が懸念された。穴を埋めるべく3年生がチームを引っ張った。練習でも前を走ることで「先輩たちに助けられていた部分がある」(木村)とこれまでを振り返り自らの甘さを認識した。「一つ上が強い分、自分たちが頑張らなくてはいけない」。こうした意識改革が「緊張感のある練習」へと結び付き全日本での好走をもたらした。横手や、今回初めて主要区間で起用された木村は3年生。「4年生が駄目でも次が出るチームを育ててきた」と西弘美駅伝監督も胸を張った。チーム一丸となり箱根路を目指す。今大会の1位駒大とは3分近くのタイム差がある。しかし、箱根を経験している八木沢ら故障明けメンバーが完全復活すれば、66年ぶりの箱根総合優勝は射程圏内だ。
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