
丹羽 in世界選手権
地元の歓声を浴び、4大会連続のメダルを手繰り寄せた。世界卓球選手権団体戦が開催された。丹羽孝希(政経2=青森山田)が代表メンバーとして出場。予選リーグでは全勝の活躍を見せ、決勝トーナメント準々決勝のポルトガル戦では1番手の大役をこなし、メダル獲得に貢献した。準決勝ではドイツに敗れたものの価値ある大会となった。
エース撃破
勝利の瞬間、日本色に染まった観客席に向け、雄叫びを上げて大きくガッツポーズした。予選リーグのポルトガル戦で相手エース、マルコス・フレイタスと対戦したときのことだ。世界ランキング12位で丹羽より格上だったが見事に競り勝ち。いつもはクールに振る舞う丹羽だがこの時だけは違った。
序盤から持ち前のチキータ(攻撃的バックハンドレシーブ)と多彩なサーブで崩し、ポイントを重ねていった。ただ、徐々にシーソーゲームの展開となり、試合はゲーム2オールの最終ゲームに突入。それでも最後はバック側に集めて相手を守りの姿勢にする戦術が功を奏し、相手を振り切った。
一番の大役を果たし、メダル獲得へ勢いをつくった。決勝トーナメント準々決勝でも再度ポルトガルのフレイタスと対戦。その際は「思った以上に調子がよかった」とストレート勝ちを収め、メダル獲得を確定させた。
憧れの選手
特別な対戦だった。準決勝のドイツ戦で対戦したティモ・ボルは過去に世界ランキング1位になった経験のある選手。丹羽が小さい頃から憧れていた選手で「準決勝の舞台で戦えたことはうれしかった」。決勝進出のため負けられなかったが「相手の方が気持ち的に余裕を持っていた」と経験の差が丹羽の追随を許さなかった。1―3で黒星を喫し、チームも敗戦。準決勝で代々木の舞台をあとにした。
卓球人気をそのままに先の東京五輪を盛り上げる。「卓球人気が出てるなと感じた」。予選のポルトガル戦では観客の応援が味方にになったという。「6年後に東京オリンピックもあるので、そのためにもいい大会になったと思う」。地元でのスポーツの祭典の開催と将来の丹羽の成長ぶりに期待が募る。
関連記事
RELATED ENTRIES