ルーキー特集 ジャパンが認めた西の怪物 梶村祐介
将来の日本のラグビーを担う大物ルーキーがやって来た。梶村祐介(政経1=報徳学園)は、大型BKとして世代で最も注目されている一人。パスとランのスキルが光り、昨年の高校生で唯一日本代表合宿に招集された経験も持つ。その実力は日本代表のエディー・ジョーンズヘッドコーチをもうならせたほどだ。17年間日本一から遠ざかっている明治を復活させるキーマンとして、梶村の活躍に期待が懸かる。
代表合宿に参加
高校ラグビー界の怪物と呼ばれた男だ。180㌢・89㌔とBKでは高校生離れした体格で、花園でも存在感を示した。2回戦の黒沢尻北高戦では、CTBで出場。敵陣深くでパスを受けると一気に加速。敵を寄せ付けずに、余裕のトライを決めた。フィジカル、スピード、決定力と全てがそろう逸材だ。
4歳でラグビーを始めた。水泳も習っていたが、チームで勝つ喜びに魅了されラグビーに専念。小中は強豪チームで育った。中学3年次には器用さを買われFWからBKへとコンバートし、才能が開花。オフ返上で練習に取り組むストイックさで成長し、高校時代は2年連続の花園出場に貢献した。その実力は、高校だけにとどまらない。昨年9月には日本代表候補合宿に高校生で唯一参加。通用する部分もあったが、自らとのレベルの違いを痛感した。特にフィジカルに関して、合宿後、梶村の意識は変化した。土台となる下半身を強化し、食事量も増やした。鍛えた成果は今春のジュニア・ジャパンでの外国人との対戦で発揮。左肩を脱臼したものの「低いプレーでやれば通用した」と手応えをつかんだ。
明治から世界へ
目指すは世界だ。梶村の世代は2019年日本でのワールドカップで主力となる年代。合宿中、日本代表でも活躍する福岡堅樹(筑波大)や藤田慶和(早稲田)の話を聞き、刺激を受けた。「2人は何年も先を見ている」。いつまでにどのレベルを目指すかを明確に考え始めた。「世界で通用する選手になる」ため、今は焦らずケガを治し、体づくりに集中する。
明治では打倒帝京を掲げる。王者に勝利し、大きな喜びを得るため明治を選んだ。丹羽政彦監督も「強い希望」と期待を懸ける。FWが強い明治だが、吉田義人氏(平3政経卒・元明大ラグビー部監督)や、元木由記雄氏(平6文卒・現京産大BKコーチ)といったBKが黄金期を支えてきた。彼らに続けるか。日本と紫紺の未来を背負う梶村の4年間から、目が離せない。
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