ルーキー特集 天性の得点センス 木戸皓貴

2014.03.29

名門・東福岡高でエースストライカーとしてゴールを量産した木戸皓貴(文1=東福岡)が明大へやって来る。長友佑都(平19政経卒・現インテル・ミラノ)の高校・大学と後輩になる。憧れの海外での活躍。その前に、自身が手にしたことのない日本一を目指す。

生粋の点取り屋

 木戸の長所が凝縮されたシーンだった。2月に行われたJリーグ内定者も集う世代最高峰の一戦、日本高校選抜対U18Jリーグ選抜での場面。ハーフライン付近からのアーリークロスに反応し、右足で正確なコントロール。抜け出すと左足シュートで豪快にネットを揺らした。持ち味の前線での駆け引き、大舞台でも変わらない決定力。自身のポテンシャルの高さを示すのに十分なゴールだった。
 プレースタイルは典型的なストライカー。「決めることしか考えていない」と強いフィジカルを武器に、多彩なゴールパターンを兼ね備える。キープ力もあり、チームに攻撃のためをもたらす。明大攻撃陣にとっても欠かせないピースとなる。

目指すのは長友

 海外での活躍を夢見て、明大での日々を過ごす。「4年後の目標はプロ。そして最終的には海外、特にドイツで活躍するのが夢」と卒業後に関してはきっぱり。また、語学を磨くために文学部文学科ドイツ文学専攻に進学。サッカー以外でも目標のためには努力を惜しまない。
 目指すは高校・大学の先輩にあたるインテル・ミラノの長友佑都氏(平成21政経卒)のシンデレラストーリーだ。長友の大活躍の陰には駅伝への挑戦やサイドバックへのコンバートなど転機があった。「高校時代はあまり目立っていなかったと言われているが、そこから明治で成長し活躍している。そういった積み重ねがあったからこそ」。木戸も躍進への手掛かりをつかむため、何でも吸収していく構えだ。
 明大では高校時代に経験のない日本一を目指す。「4年連続狙っていきたい」とタイトル奪取の意欲は十分だ。4月から日本高校選抜の一員として、ドイツのデュッセルドルフ国際ユース大会にも参加する。海外で一流の同世代が集う注目の大会だが臆するつもりはない。「常に結果だと思うので」とゴールにこだわる。偉大な先輩の軌跡をたどり、夢の場所への第一歩を踏み出す。