西野、佐々木 19年ぶりアベック優勝!

2013.01.19

 19年ぶりに個人で男女アベック優勝だ! 男子は佐々木彰生(政経4=武相)が最後のインカレで有終の美を飾るV。女子も西野友毬(政経1=私立武蔵野)がルーキーながら優勝を果たした。今回は快挙を達成した二人に対談してもらった。

「負けたくない」(西野)


――最後のインカレで悲願を達成した佐々木に対し、SP(ショートプログラム)、FS(フリースケーティング)どちらも2位での優勝となった西野には、笑顔がなかった。
佐々木 今年は狙っていた1位が取れて本当にうれしい。大学では成績を残せてなかったけど、これで恩返しできたかな。

西野 演技内容が良くなかったので、満足はしていない。1位はうれしいけど、何とも言えない気持ち。

――両選手ともジュニア時代からトップ選手として活躍してきた。2008年の世界ジュニア選手権では共に日本代表。フィギュア界のエンターテイナーである佐々木と、伸びやかなスケーティングが魅力の西野。お互いの印象は。

佐々木 (西野は)小さいころからトップで活躍してた。ジャンプも、スケーティングもすごいと思う。普段はのんびりしてるけど、氷上と陸上のギャップがすごく、リンクに出ると全然違う。

西野 彰生くんは(演技中)大きく動くし、本当にすごい。それなのに後半にもジャンプをぽんぽん跳ぶからそれもすごい。

――今季は両選手とも自己ベストを更新し、好成績を残した。だが現状には満足していない。常に上を目指す向上心が二人の原動力だ。

佐々木 世界ジュニアとアイスショーで世界のトップと共演してから、もう一度その場所に戻りたい気持ちが強い。自分は体力的な限界を感じてないので、まだうまくなると思っている。周りの人が引退後、後悔しているのを見て、自分は一つも後悔なく引退したいと思った。

西野 昔から負けず嫌い。特に小学生のころ、試合前に本当に負けたくないと思っていた。それから成績が出ても自分はそこまでうまくない、結果残すと逆に悪くなっちゃうと思っていた。それから試合の結果を気にしなくなった。今は結果より内容が大事。だから結果が良くても内容が良くないと、負けず嫌いの部分が出る。

「やめられない」(佐々木)

――4年生の佐々木はこれで明大スケート部は引退となるが、競技は今後も続行。来年のソチ五輪が現在の目標だ。一方、これからのフィギュア部門をけん引していく西野は、大学4年間で競技を引退する予定。2人の今後の目標とは。

佐々木 自分の年齢的に狙えるオリンピックはソチが最後。今狙える位置にいるとは言えないけど、狙えるところまでいきたい。トップ選手しか味わえない世界を知って引退したい。引退後は指導者になるのが目標。今のコーチ2人に出会えたから、裕福じゃない自分の家庭環境でも夢を見させてもらった。だから自分みたいな子に夢を見させてあげたい。あと友毬より先に卒業したい(笑い)

西野 グランプリシリーズ(世界選手権に次ぐ国際大会)に出たい。それからもっとスケーティングがうまくなって、この人のスケート良かったね、と思われるような滑りをしたい。競技は大学4年までのつもり。引退後は、スケートで頑張ってきたことを生かせる仕事がしたい。

◆西野友毬(にしの・ゆうき)1993年9月10日生まれ。大阪府出身。5歳からスケートを始める。2008年世界ジュニア選手権5位入賞。シニアでは全日本選手権で10年6位、11年8位、12年7位と3年連続入賞を果たす。憧れのスケーターは荒川静香。趣味はショッピング。157cm

◆佐々木彰生(ささき・あきお)1991年3月19日生まれ。神奈川県出身。兄の影響で5歳からフィギュアスケートを始める。2008年世界ジュニア選手権日本代表。12年全日本選手権は自己最高の8位。趣味は車。将来の夢は指導者になること。162cm・57kg