真の重戦車覚醒 石原慎太郎
「どんな形でも日本一になりたい」。高校でも全国大会に出場し、年代ごとの日本代表にも選ばれているが、全国制覇は経験していない。日本一への憧れは強い。まずは明早戦に勝利し、全日本選手権に弾みをつけたい。明治には強いFWに憧れてやってきた。それに一歩でも近づくため、明早戦で暴れる。
ムードメーカー
ひときわ目立つ大きな声。練習での存在感は、4年生になってさらに大きくなった。どんなに疲れていても、持ち前の明るさでチームをもり立てる。FWの中心選手として得点にも多く絡む。
がっちりした体系が多いPRの中では細身な部類。展開が早い現代ラグビーに求められるハンドリングや走力にも長ける。未来の日本代表を育成するジュニア・ジャパンにも選ばれた。だが「本当の明治のFWになれているかまだ分からない」と満足していない。
高校時代に見た大きなFWに憧れて明治の門をたたいた。「強いFWがあってこその明治だと思う」。今でもその憧れは強い。
初めての紫紺のジャージーは、2年次の明慶戦。大舞台は幾つも経験していたが「今までの試合とは比べものにならないくらい緊張した」。憧れの明治のFWと同じ舞台に立つという感覚。実際は3分間の出場だったが、石原はとても長く感じ、一つ一つのプレーを今でも覚えている。
憧れの明治のFWが幾多の名勝負を繰り広げてきた明早戦。そこでの活躍こそ真の明治のFWの証明となる。石原がその姿に近づく度、チームも頂点への階段を上っていく。
伝統の明早戦、石原はこう戦う。
「人生で数回できるかどうかの大事な試合。日本一のためにもしっかり勝ちたい」
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