インカレ3位牽引 安藤誓哉

2012.11.29

 大黒柱としてチームをけん引した。4年生が不在の中、PG(ポイントガード)の安藤誓哉(情コミ2=明成)が2年生ながらゲームキャプテンを務めた。関東大学1部リーグ戦で何とか残留を決めると、11月末に行われたインカレでは3位入賞と躍進。その裏には、苦難を乗り越えた安藤の姿があった。


堂々

 確かな成長があった。今季を締めくくるインカレで3位入賞。思うような結果が残せなかったリーグ戦を乗り越え、安藤を中心としたチームの成長が形となって表れた。最後の記者会見では「大変だった」と一言。だがその表情はキャプテンらしい堂々たるものであった。

強み

 リーグ戦では勝負強さが際立った。早大戦では残り3秒の逆転シュート、東海大戦でも残り2秒での同点3Pシュートを決めてきた。「勝負どころはいってやろうと思う」。平然と有言実行を果たしてきた。

 コート内での存在感は抜群だ。上級生のミスであっても遠慮はせず、厳しく注意する。それでも安藤の背中に全員が付いてくる。「誓哉はチームに対してストイックだが、自分にはもっと厳しい」。こうチームメートは口をそろえる。異例の2年生キャプテンは人並み外れた精神力でチームを導いた。

本音

 だが、リーグ戦の入替戦が見えた時だけは、降格の重圧で弱気になっていた。普段ならありがたい塚本ヘッドコーチの「お前に任せた」という言葉も重くのしかかるようになった。結局、入替戦は免れたが「(接戦を)諦めていればどんなに楽だっただろう」と一度だけ本音を漏らしたことがあった。苦心を越えてインカレで躍動した。