吉田義人監督手記

2012.11.29

 伝統ある早明戦も今年は記念すべき100回目の節目を迎えることができました。

 長年の歴史にわたり、OBをはじめ、今日に至るまでの部員全員の努力、それをサポートされてきたご父兄様並びに関係者各位のお力添えあってと、せんえつながら本日監督として指揮のご縁を授かっています私から深く感謝申し上げます。

 また、ご多忙の中、国立競技場にお集まりいただきました皆様に厚く御礼申し上げます。


 惜敗した昨年の早明戦でしたが、今年も真っ向勝負が挑めるようにチーム一丸となって前を向いて歩んでくることができました。

 おかげさまで今シーズンの対抗戦は試合ごとにより強化したチームを目指して戦ってきた結果、開幕5連勝と好調なスタートを切ることができました。

 今年の4年生は、私が監督就任と同時に入学してきた学年であり、全力でチャレンジすることを共に積み上げてきた選手たちが最高学年として主力を担っています。

 彼らが1、2年次には、徹底した基礎鍛練に取り組み、FWの強化を目の当たりにしながら明治のラグビーを模索、3年次にはディフェンス強化に努め、あるべきBKの姿もおぼろげながらつかみ、4年次の現在は、確固たる自分たちのラグビーを見いだしまい進しています。

 私はたびたび「血を通わせよう」という言葉を投げかけ、選手たちはそれを「本音のコミュニケーションを取ること」と解釈してチームを構築してきました。

 故・北島忠治監督の前へ出るラグビーをスタッフと現役選手たちが踏襲した形であり、常に真っ向勝負で戦いに挑む、明治らしい力強いラグビーに値し、早稲田大学という素晴しいチームに正々堂々と挑むことができると確信しています。

 一人一人がグランドで「明治の矜持」を必ずや見せてくれる、紫紺をまといプライドを持って精いっぱい一生懸命プレーする選手たちを私は心から信頼して送り出します。

 『紫紺の矜持、いざ早明戦!』両校の強い絆で、対抗戦のクライマックスから大学選手権への大きな一歩として共に前進し、成長していきましょう。

 最後に、大学ラグビーを応援してくださる皆様、どうか、己の魂とチームのプライドを懸けて戦う選手たちに熱きエールを送ってやってください!

 皆様の声援が選手達の心に響くことを確信しています。

(明治大学ラグビー部 監督 吉田義人)