鹿児島出身1年生コンビ

2012.01.02

「箱根はずっと見てきた憧れの舞台。自分が走る実感が湧かない」と語った大六野秀畝と有村優樹。出雲駅伝、全日本大学駅伝を走った2人。憧れの箱


根を駆ける時が近づいている。

2人は同じ鹿児島県出身。「高校生の時から負けたくないと思っていた」(有村)「自分が強くなるためにいい存在」(大六野)と互いに高め合ってきた。高校3年生次には、鹿児島県下一周駅伝で3区有村、5区大六野ともに区間新を出す好走。襷リレーこそなかったが、同じ色の襷をゴールまでつないだ。彼らは、仲間意識も育んできた。「こっちに来るのも不安だったが、友達で同郷の有村がいて不安が軽くなった」(大六野)「大学に入る時に同期に仲の良い大六野がいて、心強かった」(有村)と口をそろえた。

入学当時の注目度はあまり高くなかった大六野。しかし出雲、全日本では、ともに区間4位と好走。自身の走りに「自分の役割を果たせた」と手応えをつかんだ。最終調整のために臨んだ11月の1万m記録挑戦会でも、29分24秒28で自己新をマーク。出雲からの良い調子を崩すことなくここまで来た。

一方有村は、5000mの自己ベスト13分台という華々しい記録を持ちながら出雲、全日本と期待通りの結果が出ない。「大六野はしっかり走っていたのに自分だけ駄目だった」と肩を落とした。だが、高校では都大路優勝を経験し地力はある。今度こそ本来の走りを見せたい。ライバル意識の中で培った実力を十分に発揮できるか。