2区鎧坂7人抜き区間新 出雲駅伝過去最高7位入賞

2011.10.28

 ついに駅伝シーズンが幕を開けた。3年連続の出場となった出雲駅伝で、明大は過去最高順位の7位入賞。ところが「60点」と、指揮官・西駅伝監督の評価は厳しいものだった。レース中盤から終盤にかけての「つなぎの区間」での失速がこの結果を招いてしまった。

初出場組の明暗

 各校エース級のランナーが集う1区には、大学駅伝初出場の文元(政経1)が出走。「次にいかに早く渡せるかをずっと考え


て走っていた」と、終盤での粘りが結実し8位の成績でまとめる。上位と数秒差で襷を受け取った鎧坂主将(営4)は、前との差を詰めると、一気に7人抜きの猛追を演じた。1位に踊り出た明大は、続く3区の大六野(政経1)で順位を3位に落とすも、個人としては区間4位の快走で流れをつなぐ。文元、大六野は順調に夏場の合宿で力を付け、その後の記録会でもトラックタイムを伸ばした。成長株として期待できるスタートとなった。

 しかし、ここから明大に暗雲が立ち込める。4区の廣瀬(営2)は後方を走っていた高田(日体大)に追い抜かれ、順位を落としてしまう。「向かい風が強く、足もついていかない」と大幅に失速。並ばれた時「すごく苦しかった」と苦渋の表情で振り返った。

 前を走る選手の背中は小さくなっていくばかり。「明治の襷は重いものだと感じた」。プレッシャーが5区の有村(商1)を襲う。レース前「優勝に貢献するために区間トップを狙う」と意気込んでいた。しかしスタート前からの緊張が響き「追おうとしても追えなかった」と、他大に並ばれても粘れず、悔しさをあらわにした。

 前半こそ流れをつかんだが、つなぎの区間である4、5区で前をとらえることはおろか、順位を保つこともできなかった。「よい流れを4、5区で断ち切ってしまったことで他大との差が広まった」と、西駅伝監督は敗因を明言。「つなぎの区間」での弱さが露呈した結果だった。

次なるレースへと

 来る11月6日の全日本大学駅伝では距離が短くレース中盤の5~7区がつなぎの区間に相当する。先手必勝で序盤からレースを仕掛けた後「つなぎの区間」で順位を維持することができるか。このままでは厳しい戦いは続く。箱根前哨戦・第2戦の号砲がまもなく、鳴らされる。