
鎧坂日本選手権3位!世界へ一歩前進
ついに念願がかなった。日本のトップランナーが集結した第95回日本選手権。2年連続の出場となる鎧坂主将(営4)が、5000mで3位入賞を果たした。世界へ向け、大きな一歩を踏み出す。
雪辱胸につかんだ入賞
執念のラストスパートだった。レースを序盤から引っ張り続けた鎧坂主将は、終盤優勝争いからは脱落してしまう。しかし最後は実業団選手との激しい3位争いに競り勝ち入賞。「絶対に表彰台に上がりたかった」(鎧坂主将)という強い思いが、ラストスパートに表れた。そしてもう一つ、鎧坂主将には今大会に懸ける強い思いがあった。
昨年1年間、無類の安定感を誇っていた鎧坂主将。しかし前回大会では20位と惨敗に終わってしまう。「一番狙っていた」(鎧坂主将)というレースで、唯一結果を残すことができなかった。「ふがいなくて、悔しい思いをした」(鎧坂主将)と、今大会での雪辱を誓っていた。
しかし大会前は肉離れと食中毒の影響を受け「まともな練習はほとんど積めなかった」(鎧坂主将)。ぶっつけ本番ともいえる状態でのレース。それでも鎧坂を前へと突き動かしたのは「雪辱を果たしたい」(鎧坂主将)という気持ちがあったからだ。
世界へと通じる懸け橋
「いい結果だと思う。自信になった」(鎧坂主将)と、レース後の表情は充実感に満ちていた。そして今回の結果により、第19回アジア選手権の日本代表に内定。第26回夏季ユニバーシアードの代表の座も手中に収めた。「勝負に徹して優勝を狙ってほしい。それだけの力は備わっている」(西駅伝監督)と、指揮官も期待を寄せる。
「(長距離では)明大の現役学生では初めて」(西駅伝監督)となる大舞台に挑む鎧坂主将。今までにクロスカントリーでは3度の代表経験を持つが、トラックでは初めて日の丸を背負うこととなる。
さらにアジア選手権で優勝すれば、2011年世界選手権の代表に選出されることが濃厚だ。学生として世界選手権に出場すれば、長距離では07年の竹澤健介選手(エスビー食品)以来の快挙となる。アジア各国から強者が集まり、厳しい戦いが予想されるが「何も残らない走りはしたくない」(鎧坂主将)。鎧坂主将はかねて「トラックで世界で戦える選手になりたい」と言い続けてきた。そして、ついにその夢が手に届くところまできた。
関連記事
RELATED ENTRIES