2人のエースに注目! (2)鎧坂哲哉

2009.01.02

 明治躍進を支えた黄金ルーキー、鎧坂哲哉(営1)。入部当初、「明治で優勝したい」と語った彼が、チームに残した功績は計り知れない。その鎧坂が胸に秘める箱根への思いとは――。

見せた活躍・与えた影響

 「自分の思うような練習ができる環境」という明治の方針”自主性”は、大物の才能を存分に発揮させた。まず鎧坂は、関東インカレで5000m8位となり貴重なポイントを獲得。チームの1部復帰に貢献した。そして全日本大学駅伝予選会では、1年生とは思えない走りで堂々の組1位。同大会トップ通過の大きな原動力となり、”明治の鎧坂”を周囲に知らしめた。

 この大活躍に周囲も触発される。「うかうかしていられない」(中村・文4)。「負けたくない気持ちはある。ここまで残れた一つのきっかけ」(岩崎・政経1)。今季のチーム内の激しい競争は、鎧坂から生まれたといえるだろう。

箱根に懸ける大きな決意

 ここまでさまざまな活躍を見せてきた鎧坂だが、唯一悔しさを味わったのが箱根駅伝予選会だ。周囲の「走って当然」という期待に反し、ケガで箱根駅伝予選会を欠場。「通過できなかったら自分のせい」と、欠場したことへの責任を感じていた。それだけに、本戦に懸ける思いは強い。「(箱根駅伝予選会では)チームに迷惑を掛けた。その分は走りで取り返す」。

 11月の1万m記録挑戦会で、明大史上2番目の記録を残すなど、上り調子の鎧坂。”リベンジ”。強い決意を胸にしたこの男が、箱根の山を熱くする。