世界に挑む2人の現役明大生、いざ北京へ! (2)水泳部・秋山

2008.07.09

 この夏、2人の現役明大生が北京の地で躍動する!オリンピックに卓球の水谷隼(政経1)、パラリンピックに水泳の秋山里奈(法2)が出場する予定だ。2人共十分にメダルが狙える選手。彼らの紹介とともに、今年の北京をクローズアップする。

全盲のスイマー、2度目のパラリンピックへ

アテネ銀メダリスト・秋山

 「明治を背負って世界の舞台に立てるのがうれしい」。北京パラリンピック水泳50m・100m自由形日本代表の秋山里奈(法2)は、はっきりとした口調でこう話した。全盲のスイマー・秋山が度重なる苦悩と挫折の末に手にしたものとは。

文武両道を目指して

 秋山はアテネ大会において100m背泳ぎで銀メダリストに輝いた翌年、大学のAO入試を受けるも結果は不合格。「功績が認めてもらえず、水泳だけでは食べていけないと痛感した」。この悔しさから秋山は実力で受験することを決め、猛勉強の末に明治合格を決めた。入学後は、競技の傍ら勉学に励み、大学生活は順風満帆に思われた。

仲間とつかんだ北京

 しかし、秋山にさらなる試練が待ち受ける。彼女が世界記録を持つ100m背泳ぎが、パラリンピック種目から除外されることが知らされた。「必死に頂点を目指していた種目がなくなり悲しかった」と、あまりの絶望感に一時は引退も考えた。

 その時、大学の友人たちは「まだやれる。あきらめないで」と彼女を後押しした。そこで秋山は「可能性はまだある。北京は自由形で出場する」と決意。心身共に支えてくれる友人の存在を励みに、苦手だった自由形に挑みわずか数カ月で代表の座を勝ち取った。

 秋山は「友人たちの支えがあるから頑張れる。北京では大好きな明治と、大学の友人のために楽しんで泳ぎたい」と話した。9月、秋山は明治の看板を背負い北京に挑む。