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6人が自己ベストを更新するも課題の残る大会に/日本学生ハーフマラソン選手権
競走 2023.03.12箱根駅伝以降、チームとして出場するのは初めてとなる今大会。箱根駅伝予選会で実力を見せつけた新谷紘ノ介(政経2=世羅)や室田安寿(情コミ1=宮崎日大)など計6人が自己ベストを更新し、次期エースの芽吹きを感じさせるレースとなった。 ◆3・12 第26回日本学生ハーフマラソン選手権(陸上自衛隊立川駐屯地、国営昭和記念公園及びその外周道路)▼男子ハーフマラソン 45位 新谷 1時間03分58秒 61位 室田 1時間04分09秒 83位 溝上 1時間04分32秒 86位 甲斐 1時間04分35秒 132位 橋本 1時間05分12秒 166位 新野 1時間05分34秒 206位 新井 1時間05分54秒 212位 山本 1時間05分58秒 231位 窪田 1時間06分08秒 233位 斎藤 1時間06分10秒 264位 吉川陽 1時間06分26秒 331位 尾ノ上 1時間07分07秒 344位 井坂 1時間07分13秒 515位 杉田 1時間08分47秒 635位 曳田 1時間10分05秒 648位 角南 1時間10分12秒 730位 古井 1時間11分32秒 876位 東原 1時間19分05秒 1年生ながら上級生にも引けを取らない走りを見せたのは、レース序盤にチームの先頭で飛び出した室田。他大の主力が群を成す先頭集団の後方に食らいつき、混戦から抜け出るタイミングを見計らう。しかし15キロ以降ペースが低下。「後半巻き返したが、64分台でチーム内2位と悔しい結果になってしまった」。63分台を目標としていた室田にとってレース後半の失速はかなりの痛手となったが、それでも自己ベストを20秒更新。新戦力は着実に育ってきている。 室田を抜き、チーム内トップで完走した新谷。「法大の細迫(海気)選手がずっと自分の見える範囲で引っ張ってくれたので、そこを目指して走った。まずまずの結果が出たので、細迫選手には本当に感謝している」。前半こそは前を行く選手の背中を追う慎重な姿勢を見せていたが、後半に得意の粘り強さを発揮したことで徐々に順位を上げていった。出場した明大勢の中で唯一の63分台を叩き出し、自己記録を17秒押し上げてフィニッシュ。「前半はもっと突っ込むべきなので、まずは自信を持ってスタートラインに立つ」。自身の走りを冷静に分析すると、次戦に向けて調整を開始した。他にも新野冴生(文3=日野台)、杉田真英(農3=佐久長聖)、甲斐涼介(情コミ2=宮崎日大)、窪田悠人(政経1=沼津東)が自己ベストを更新。初めてのハーフマラソンとなった溝上稜斗(商2=九州学院)もチーム内3位でゴールし、健闘を見せた。 今年度主力としてチームを引っ張ってきた4年生が抜け、新体制での活動もまもなくスタートする。「(今大会は)底上げをしたい選手たちが出走した。その中で上位3、4名くらいはまあまあの成績だったが、もう少し走ってほしい選手もいっぱいいた」(山本佑樹駅伝監督)。自己記録を更新する選手が続出したものの、他大と戦うにはまだまだ不十分である。さらなる高みを目指して、貪欲に走り続けていく。 [石井遥] ※レース後のコメントは後日「明鏡紫水」にて掲載いたします。READ MORE -
青柳と寺西が優勝!飛躍に向けた第一歩/全日本学生新人選手権
ウエイトリフティング 2023.03.11各大学2年生までが参加資格を持つ今大会。明大勢からもフレッシュな顔触れがそろった。大学デビュー戦の選手もいる中、大会経験のある青柳昌孝(政経2=川口)と寺西洸志郎(営2=滑川)が安定した試技で優勝。来年度に向けて第一歩を踏み出した。 ◆3・9~11 第67回全日本学生新人選手権(上尾市スポーツ総合センター)▼67㎏級 6位 深澤(S93 J123 T216) 7位 森本(S95 J117 T212)▼73㎏級 坂口 記録なし▼89㎏級 3位 道畑(S119 J150 T269) 4位 大久保(S115 J140 T255) 5位 新井(S110 J140 T250)▼96㎏級 1位 青柳(S130 J158 T288)▼109㎏級 3位 相馬(S117 J140 T257)▼+109㎏級 1位 寺西(S135 J176 T311)※S…スナッチ、J…ジャーク、T…トータル 1年ぶりの大会出場となった青柳は完璧なスナッチを見せた。1、2本目を危なげなく挙げると、3本目では「やるべき重量をこなすことができた」と満点の試技で大会新記録である130キロを拳上。流れに乗った青柳は続くジャークでも自己ベストである158キロを成功させた。3本目は惜しくも失敗に終わったが、見事トータル優勝を達成。それでも目標であった全日本個人選手権の基準290キロに及ばなかったことに対し、青柳は「(1位でも)あまりうれしくはない」。慢心することなく、自らの限界に挑み続ける。 最後に登場したのは寺西。前主将である藤谷柊(政経4=和歌山県立那賀)をはじめ、多くの選手から期待の選手として名前が挙がる。その期待に応えるように、スナッチの1本目から大会新記録である130キロを拳上。すぐさま2本目で記録を塗り替え、135キロを挙げた。勢いに乗った寺西は、ジャークでも圧倒的な力を見せつける。2本目時点で1位を確定させると、連続試技となる3本目でも疲れを見せることなく176キロを記録。トータルでは2位と20キロの大差を離して優勝を決めた。「緊張もなくできた」とスナッチ、ジャーク、トータル全てで大会新記録を更新。この活躍をきっかけに、明大の次世代を引っ張る存在となるはずだ。 今大会は多くの選手が「全日本個人選手権の基準を突破すること」を目標に臨んだ。今年度としては最後の大会となったが、選手たちは既に次を見据えている。次は5月に行われる全日本学生個人選手権。次世代の台頭に期待が膨らむ。 [高橋佳菜] 試合後のコメント深澤陽生(政経2=松商学園)――スナッチを振り返っていかがでしたか。 「成功できるはずの重量が成功できなかったので、詰めが甘かったと思います」 道畑陽識(政経2=常翔学園)――どのような目標を立てて大会に臨みましたか。 「6本成功を目標に試合に挑みました」 大久保直倖(法2=宇佐)――今大会で良かった点を教えてください。 「今までは140キロに挑戦してもできていなかったので、2本目で取れたことが良かったです」 青柳――ジャークを振り返っていかがでしたか。 「2本目は新記録でしたが(他の)試合で戦えるかどうかは別なので、まだまだいけると思います」 寺西――今後の目標を教えてください。 「全日本大学対抗選手権で340キロを挙げて、1位を目指したいと思います」 森本凌功(営1=紀北農芸)――今大会を振り返っていかがでしたか。 「ケガなどもあり自己ベストは更新できませんでしたが、現状を発揮できたと思います」 坂口遼(法1=舞子)――スナッチからジャークへどのように切り替えましたか。 「自分でというよりは先輩方がサポートしてくれました。アップが始まったら集中するしかないので、ジャークに向けて自分がどうしたらいいか考えました」 新井陽生(政経1=尼崎工)――これからに向けて意気込みをお願いします。 「今回はかなり会場の雰囲気にのまれてしまったので、自分の全力を出せるように次の試合も頑張ります」 相馬来輝(政経1=柴田)――緊張はありましたか。 「デビュー戦だったので前日は緊張しました。先輩方が優しく話しかけてくれたので、緊張がほぐれました」READ MORE -
村田が今季初先発 得点力に課題残す/春季オープン戦
硬式野球 2023.03.04社会人野球の強豪・東京ガスを迎えたこの日は開幕投手候補の村田賢一投手(商3=春日部共栄)が登板。5回を無失点にまとめ、順調な仕上がりをアピールした。一方の打線は相手投手陣の前に散発5安打と沈黙。得点力に課題を残す結果となった。 今季初先発の村田は5回を投げ1安打無失点と好投。最速は141キロにとどまったものの、得意のシンカーや新球種のツーシームなどを交え凡打を量産。強豪・東京ガスを完璧に封じた村田は「打者有利のカウントからいかに立て直すかが今日のテーマだった。ツーシームなどでゴロを打たせる投球ができた」(村田)と自信をのぞかせた。村田の後は渡部慎之介投手(情コミ3=桐蔭学園)、浅利太門投手(商2=興國)、千葉汐凱投手(営2=千葉黎明)が登板。浅利の直球は145キロを計測するなど、ネット裏に詰めかけた野球ファンをうならせた。 野手陣では熾烈(しれつ)な正捕手争いに注目。この日先発のマスクを被ったのは小島大河捕手(政経1=東海大相模)。打席では2打席2出塁を記録し、3回裏には中前打を放った。高校時代は強打で鳴らした小島だが、この日は総じて逆方向への意識が見られ、球数を稼ぐなど内容の良さが光った。「低めを止めてくれるので安心して変化球を投げることができる」(村田)と主戦投手の信頼も獲得しており、正捕手争いを一歩リードした格好だ。 3年ぶりに有観客で開催されている春季オープン戦。ここまで流動的な起用が続く1番打者争いにも注目したい。開幕前だが「もちろんレギュラーを目指している。1球、1打席を大切にしたい」(小島)と、野球人生を懸けた熱いサバイバルが続いている。明大は次戦、東京経済大と対戦する。 [上瀬拓海]READ MORE -
五十嵐 激戦繰り広げるも決勝進出ならず/関東学生新進選手権5日目
硬式庭球 2023.03.04関東学生新進選手権(以下、新進)もいよいよ5日目を迎え、男女シングルス、ダブルスの準決勝が行われた。明大からは女子シングルスで五十嵐唯愛(政経1=四日市商)が初の決勝進出を懸け試合に挑むも、自分のプレーを貫くことができず苦戦。両者一歩も譲らない大接戦を繰り広げたが、相手の強気のプレーに押し切られ悔しい敗戦となり、五十嵐の初の新進はベスト4で幕を閉じた。 ◆2・27〜3・6 関東学生新進選手権(大宮けんぽグラウンド)▼3・3[女子シングルス準決勝] 五十嵐 1{7―6、2―6、4―6}2 丸(駒大)○ 【女子シングルス準決勝:五十嵐VS丸希星(駒大)】 「相手よりも強気に自分のプレーを貫くことができなかった」。自身初の決勝進出に向け挑んだ準決勝は、試合時間3時間45分にも及ぶ熱戦となった。第1セットはお互いにサービスゲームを取り続けるキープ合戦に。そのまま試合はゲームカウント6―6まで進みタイブレークに突入する。「タイブレークはリードする展開を続けることができた」。得意の鋭いサーブから相手を崩し、安定したストロークでラリー戦を押し切る。流れをつかみ相手のサーブポイントをブレークすると、タイブレークを7―5で取り第1セットを獲得した。 このままの勢いで第2セットも取り切りたい五十嵐だったが、相手もそう簡単には勝たせてくれない。第1セットの接戦とは打って変わり、1ゲーム目から相手に5ゲーム連取を許してしまう。「1ゲーム目でチャンスがあったが取り切ることができず、そのまま相手に流れをつかませてしまった」。五十嵐も巻き返しを図り6、7ゲーム目を取り返すも、5ゲーム差は埋められず。8ゲーム目を相手にブレークされ第2セットを2―6で落とした。 そして迎えたファイナルセット。第1セット同様、両者サービスゲームをキープし合う互角の戦いが続く。先に流れをつかむべく気合いを入れるも、力みからか威力の強いストローク一辺倒に。相手も攻めのストロークで対抗し、試合は激しいラリー戦となった。「あまり激しいラリーが得意ではなかったので、ロブなどを使った自分らしいプレーを貫けていたら良かった」。五十嵐の持ち味である緩急を織り交ぜたプレーをすることができず、相手の強気のストロークに押し負ける展開へ。そのまま10ゲーム目で相手にブレークを許してしまい、ファイナルセットを4―6で献上。セットカウント1―2で悔しい敗戦を喫し、決勝へと駒を進めることはできなかった。 男子シングルス1人と男子ダブルス1組がベスト8、女子シングルス1人がベスト4という結果で幕を閉じた今年度の新進。満足のいく部分もあればそれぞれの課題が見つかる部分もあり、収穫の多い大会となった。今大会をもってシーズンは一区切り。次の大会からは次年度のシーズンとなり、新1年生という新たな戦力も加わってくる。さまざまな変化を経た明大硬式庭球部がどのような進化を遂げるのか。来シーズンの活躍からも目が離せない。 [久保田諒] 試合後のコメント五十嵐――今日の試合で良かった点はありますか。 「バックハンドは引かずに打っていくことができていたので、常に強気の姿勢を貫けていたことが良かったと思います」 ――自分のプレーがうまくいかない時どのように修正していましたか。 「フォアハンドの簡単なミスが多かった時に、軌道を高くして相手のバックハンドの高い打点を狙うように意識していました」 ――次の大会に向けての意気込みをお願いします。 「今までポイントがほとんどなかったのですが、今大会で何ポイントか付いて今までよりは試合を有利な位置から始められると思います。なので、今回稼いだポイントを生かしてさらに上までいけるように頑張りたいと思いますREAD MORE -
五十嵐 長期戦を制しベスト4進出!/関東学生新進選手権4日目
硬式庭球 2023.03.03晴天が続く関東学生新進選手権(以下、新進)は4日目を迎え、男女単複の準々決勝が行われた。女子シングルスでは五十嵐唯愛(政経1=四日市商)が長丁場の試合を勝ち切り、見事準決勝に進出。一方の男子勢は、シングルスの副田温斗(営3=四日市工)とダブルスの飯田翔(商2=足利大付)・太田翔(法2=大分舞鶴)組がともにベスト8で今大会を終えた。◆2・27〜3・6 関東学生新進選手権(大宮けんぽグラウンド)▼3・2[男子シングルス準々決勝] 副田 1{6―4、2―6、3―6}2 高木(日大)〇 [男子ダブルス準々決勝] 飯田・太田組 1{6―3、3―6、6―10}2 田中・吉野組(早大)〇 [女子シングルス準々決勝] ○五十嵐 2{6―7、6―4、6―3}1 西(慶大) 【男子ダブルス準々決勝:飯田・太田組VS田中瑛大・吉野郁哉組(早大)】 「優勝する気で毎日一緒に練習してきたので悔しい」(飯田)。関東学生ランキング上位者の出場制限により、今大会にダブルスのみ出場した飯田・太田組。ダブルスの練習に注力してきたからこそ、準々決勝敗退という結果に唇をかんだ。第1セット序盤、3ゲーム目でブレークしリードを奪う。「積極的にプレーすることができていた」(飯田)。鋭いコースや相手のスキをついたボレーで一貫した攻めの姿勢を見せ、6-2でこのセットを奪った。 続く第2セットは両者キープを譲らず一進一退の攻防を繰り広げる。しかし6ゲーム目、4回ものジュースの末ブレークを許すとペースを握られてしまう。消極的なプレーが増え、悪い流れを断ち切れないまま3-6で第2セットを落とした。迎えたファイナルセットの10ポイントタイブレークは「(プレーが)固くなってしまった」(太田)。相手方に傾いた形勢を立て直すことができず、6-10で惜しくも敗北を喫した。 「勝つチャンスはあった」(太田)。接戦だった分、味わった悔しさも大きい。「(春関では)結果を残して、明大が今年も強いということをアピールしたい」(飯田)。今大会で得たことを糧に次の舞台でのリベンジを誓った。 【女子シングルス準々決勝:五十嵐VS西飛奈(慶大)】 3時間を超える熱戦を制した。ベスト4進出が懸かる今試合の相手は、昨日南口亜美女子部副将(国際3=野田学園)に勝利した慶大・西。小学生の頃から知る選手で「お互いのことをよく知っている間柄での試合だった」。第1セット序盤はお互いがサービスゲームをキープし合う展開に。途中の第5ゲームで先に相手にブレークを許すも、第10ゲームではピンチを切り抜けゲームカウント5―5と追いつく粘りを見せる。両者一歩も譲らぬ攻防を見せ、試合はタイブレークへ。しかし「第1セットは取り切るべきところでポイントが取れなかった」。勝負所で決めきれず、このセットを落とした。 気持ちを切り替えて臨んだ第2セットは、第1ゲームからブレークに成功。ここで勢いに乗った五十嵐は、その後もゲームカウントで常に相手よりリードを保つ。「最初の1ゲーム目のブレークが大きかった」。集中力を切らすことなくこのセットを奪取する。勝負の第3セットは、第1ゲームでまたもブレークチャンスがあったものの取り切れず。しかし攻め急がすにチャンスをうかがい、第3ゲームではブレークに成功。落ち着いたプレーでその後も試合を展開し、ゲームカウント5-1まで引き離す。最終盤では相手も意地を見せ「マッチポイント2本を落としてしまった後に、相手が強気の姿勢を崩さなかったので少し焦りはあった」。それでも着実にポイントを積み重ね、最後はゲームカウント6―3で勝利を収めた。 大学1年目の昨年は、5月の関東学生トーナメント(春関)で初戦敗退、他の大会では予選敗退が続くなど苦しい戦いを強いられてきた五十嵐。「大学に入って本戦でなかなか勝てていなかったので、ベスト4はうれしい」。辛酸をなめたルーキーの実力が、今まさに花開こうとしている。 4日間の試合を終えた今大会。明大勢で残るは五十嵐ただ一人となった。明日の準決勝、さらに来週の決勝へと駒を進められるか。ルーキーの快進撃に期待が懸かる。 [渡辺悠志郎、井手満菜] 試合後のコメント副田――今試合の振り返りをお願いします。 「ファーストセットは先にブレークできたのでそのままいい流れで取れました。しかし相手はサーブがすごく良くて、どうしても自分のサービスが入らなくなったときにストロークで何とかしなきゃと思ってしまいました。相手より少し早くミスが出てしまったのが敗因かなと思います」 ――今大会で得られた課題を教えてください。 「テンポを上げて攻めに行く展開がまだ少ないです。そこを突き詰めていけば勝てるチャンスが増えていくとコーチとも話していて、今大会で出た課題かなと思います」 ――次の大会(春関)への意気込みをお願いします。 「学生大会最後なのでそこでしっかり勝って全日本学生選手権(インカレ)につなげられるように頑張りたいと思います」 飯田――今試合の戦略を教えてください。「相手はボレーがうまいので今までの練習を生かして、ストロークなど工夫して(相手を)崩すようにしていました。お互いのいいところを出せていたので良かったと思います」 ――今試合の良かった点と反省点や今後の課題を教えてください。 「どちらかが調子がいいときに片方もそれに付いていって2人で盛り上げることができて、相手にもプレッシャーをかけることができたと思うのでとても良かったなと思います。反省点は逆に少し相手の調子が良くなってきたときに僕たちが消極的になってしまって、気持ちの面で相手にプレッシャーをかけられなかったということです。技術面ではサービスゲームで前衛がリターンの後の3球目で触れるように練習したいと思います」 太田――試合を終えて率直なお気持ちはいかがですか。 「ずっとダブルスの練習を毎日やっていました。今日勝てれば、優勝できるチャンスも大きかったと思うので悔しいです」 ――次の大会(春関)への意気込みをお願いします。 「僕はダブルスで夏関(関東学生選手権)でもベスト8で、今大会でもベスト8だったのでベスト8の壁を感じています。表彰台にまだ上がったことがないので、ベスト8の壁を超えることが目標です」 五十嵐――今日の調子はいかがでしたか。 「昨日はファーストサーブが良かったですが、今日はあまり良くなかったです。ただサービスキープはできていたので、ファーストサーブを入れていたらもっと楽にゲームを展開できていたのかなと思います。また、ファーストセットで結構相手に勢いをつけるプレーをしてしまいタイブレークで落としてしまいました。取り切れるところで取っておけばそれもファーストセットで終わったと思うので、そういった面ではよくない流れで試合しているところが多かったなと思いました」 ――今大会の目標を教えてください。 「ここまで来たら優勝できるように頑張ります」READ MORE -
杉山がシングルス準優勝 春リーグに向けて弾みつける/関東学生新人選手権
バドミントン 2023.03.021、2年生のみが出場する関東学生新人選手権(以下、新人選手権)。個人戦には明大からも多くの選手が出場し、杉山凛(文1=西武台千葉)が女子シングルスで準優勝、男子シングルスでは本田光(商2=埼玉栄)がベスト4と結果を残した。 ◆2・14〜3・1 関東学生新人選手権(市川塩浜体育館他)▼女子シングルス 杉山――2位 田代――ベスト8▼女子ダブルス 本田胡・松本組――ベスト16 宮下彩・杉山組――ベスト16▼男子シングルス 本田光――ベスト4 女子ダブルス3回戦には、宮下彩奈(農2=聖ウルスラ学院英智)・杉山凛(文1=西武台千葉)組、本田胡桃 (政経2=埼玉栄)・松本みなみ(文2=柳井商工)組が臨んだ。2組ともファイナルゲームまでもつれ込み健闘を見せるも、1-2で敗北。準々決勝進出とはならなかった。 女子シングルスは、田代葵楓(商1=埼玉栄)が4回戦でストレート勝ちを収め準々決勝に進出。しかし、第1ゲーム、第2ゲームを通じて接戦の末、惜しくもストレート負けを喫した。 身長の高さを生かしたスマッシュや、大きい展開でラリーをつなぐプレーが持ち味の杉山。準決勝では高い打点からのスマッシュで得点を奪うシーンが目立ち、ストレート勝ちで決勝進出を果たした。頂点を決める戦いの相手は一度対戦したことがある選手。「前に対戦した時は相手にショットを決められてしまうことが多かった」。リベンジを期す今回は「しっかりと相手のプレーに対応することができた」。第1ゲームから点を取り合う展開でお互いにリードを許さない。しかし最後は相手に連続得点を決められ第1ゲームを落とす。第2ゲームは相手の流れの中で苦戦を強いられた。「リードされてから付いていく力が足りなかった」。徐々に点差を離され、13ー21でゲームセット。優勝まであと一歩届かなかったが「ゲームを組み立てる力がこの大会を通して付いた」。日々の練習によって成長した自分を実感する機会となった。 男子シングルスの準決勝に進出した本田光。序盤から相手のパワフルなスマッシュを随所に決められ、流れをつかむことができなかった。「パワーのある選手が相手だと、持ち味であるラリーが続けられない」。全日本学生選手権の時に感じた課題を再認識。第1ゲームは18ー21まで追い上げるも、第2ゲームでは差を離されてしまいストレート負け。「相手を工夫して封じるプレーができず悔しい」。4月からは上級生としてチームを引っ張る立場になる。「自分はチームに貢献しないといけない立場」。飛躍の春へ、さらに競技力を磨いていく。 これで今年度の大会は終了し、春季リーグ戦の前にはチームで合宿が行われる。「自分の体力面と精神面を鍛えていきたい」(杉山)。まずは直近の春季リーグ戦優勝を目標に日々の練習に励んでいく。 [桑原涼也] 試合後のコメント本田光――春季リーグ戦に向けての意気込みをお願いします。 「昨年度の4年生が主力だった部分もあるので、その4年生が抜けて新しいチームになりました。まずはリーグ優勝を目指して、その中で個人の課題があると思うのでクリアしていきたいです。自分はシングルスメインで、リーグで出させてもらう機会があればチームに貢献しないといけない立場なので、しっかり練習していきたいです」 杉山――今大会を振り返っていかがですか。 「決勝の相手は前にもやったことがあって、全体的には自分の力が出し切れたと思います。トーナメントを勝ち進むほど相手が一本上を取ってきたり、自分のミスが目立つことがありました」 ――今後への意気込みをお願いします。 「春季リーグ戦では今回出ていない3年生の先輩や、もっと自分より格上の選手もいます。春からは2年生になりますが、挑戦者として臨んでいければと思います」READ MORE -
課題見えた3日目 2人がベスト8へ/関東学生新進選手権3日目
硬式庭球 2023.03.01関東学生新進選手権(以下、新進)3日目は男女ともにシングルスのみ行われた。男子シングルスでは山中朝陽(文1=四日市工)が今大会第7シードの選手と対戦。格上相手に果敢に挑むも、粘り切ることができず敗北を喫した。他明大勢は副田温斗(営3=四日市工)と五十嵐唯愛(政経1=四日市商)がベスト8進出を決めた。 ◆2・27~3・6 関東学生新進選手権(大宮けんぽグラウンド)▼3・1[男子シングルス3回戦]○副田 2{6―4、7―6}0 石橋(明学大) 鈴木久 1{4―6、6―4、3―6}2 高木(慶大)○ 山中 0{3―6、4―6}2 山口(早大)○ [女子シングルス3回戦] 南口 0{3―6、3―6}2 西(慶大)○○五十嵐 2{6―2、6―1}0 中込(法大) 【男子シングルス3回戦:山中VS山口柚希(早大)】 序盤は一進一退の攻防が続いた。山中はミスを誘う精度の高いショットで相手を揺さぶると、最後はネット前ぎりぎりに落とすドロップショットで得点を重ねていく。しかし今大会第7シードの相手は一筋縄ではいかない。強烈なサーブや左右に振られるショットに翻弄(ほんろう)され、第1セットゲームカウント3―2まで互角の戦いを繰り広げていた。しかしこれ以降は「サーブが打てずに自分のペースがつかめなかった」。1回戦終了時点で肩を痛めていたという山中。サーブで攻める自身のスタイルを存分に発揮することができず、ストロークのミスを連発。第1セットを3―6で落とす。 続く第2セットも連日の試合の疲労が見られた。互いに決め球を打つことができず、ラリーが続く。このような展開で山中は「ストロークで無理をしてしまった」。サーブが満足に打てない点をかばうように際どいコースを攻めるも、決め切ることができなかった。4―6で第2セットを落とし、試合終了。ベスト8入りは果たせず姿を消した。 5月に行われる関東学生トーナメント(以下、春関)は全日本学生選手権の予選も兼ねている。昨年度の春関では2次予選の決勝で敗れ本戦に上がることができず悔しい思いをした。コンディションを合わせるのと同時に「サーブが打てない時でもストロークで点を取るパターンが必要」と戦略の見直しを図る。 【女子シングルス3回戦:南口亜美女子部副将(国際3=野田学園)VS西飛奈(慶大)】 1回戦、2回戦とストレート勝ちで駒を進めてきた南口。3回戦の相手は粘り強いプレーを得意とする慶大の西だ。「バンバン打ってくるタイプではないので、そのボールに対して前に入っていきたい」。南口の持ち味であるボレーを軸に、積極的なプレーを展開する戦略を立てていた。序盤はラリーに食らいついて互いにキープを重ね、スコアは3―4に。攻めの姿勢で巻き返しを図ったが、相手からのコースをついたストロークに対して単純なミスが増えてしまう。主導権を握ることができず、3―6で第1セットを落とした。 続く第2セット。「1セット目にそこまで離されることもなかったので、大きく変えずにいこう」。リードされている状況でも焦ることなく、虎視眈々(たんたん)と逆転を狙う。序盤は粘り強く返すことで相手のミスを誘い、ついにブレーク。2―1とリードを奪った。しかし、左右に振られる苦しいラリーの中でポイントを取り切ることができず、3―6で第2セットも落としてしまい3回戦敗退となった。部内では最上級生となった南口。「チームの目標を後押しできるような個人成績を挙げたい」。春関でのさらなる活躍を誓う。 ここまで順調に勝ち上がってきた明大勢だったが、3日目にして強豪との厳しい戦いを強いられた。明日はベスト4を懸けた男女単複の準々決勝が行われる。優勝へ向け、着実に歩みを進める。 [春木花穂、高橋佳菜] 試合後のコメント副田――運動量が多い試合でしたが、体力面ではいかがでしたか。 「2試合フルセットで戦ってきている中で、今日も動く試合になると思っていました。これに関してはこの冬にかなり走り込んでいたので大丈夫でした」 ――次の試合に向けて一言お願いします。 「チャレンジャーの気持ちでここまでやってきたので、次も一個一個勝つという気持ちを持って頑張りたいです」 鈴木久――今日の試合を振り返っていかがでしたか。 「立ち上がりを粘り強くいかなければ、格上の人には勝てないなと感じました」 ――今大会を振り返っていかがでしたか。 「優勝を目指していたので、悔しい結果ではありますけど、今まで学生大会でここまで勝ち上がったことは一度もなかったので、これを機にもっと上のステージで勝てるように春関から頑張っていきたいと思います」 山中――今日の試合はいかがでしたか。 「出だしは良かったですが、そこからは相手のペースにのまれてしまいました。サーブがあまり打てずストローク頼りになってしまったことでミスが出てしまいました」 ――隣のコートで試合をしていた副田選手をどのように見ていましたか。 「(副田選手は)勝っていたので、自分も勝たないとと思っていました」 南口――今日の試合を振り返っていかがでしたか。 「私の方が単調なプレーで終始いってしまったのに対して、相手は遅いボールでも緩急をつけるのがうまかったので、そこを崩すというのができないまま終わってしまいました」 ――最上級生として、来年度の目標を教えてください。 「チームとしては王座優勝、日本一を目指しているので、チームの目標を後押しできるような個人成績を挙げ、チームを引っ張っていきたいです。今回シングルスに出ていない人もいるので、その人たちを焦らせるくらい、私がちゃんと強くなって、チームの底上げができたらなと思います」 五十嵐――試合で良かった点を教えてください。 「1ゲーム目で相手はバックハンドが苦手だと気付いたので、バックハンドを狙うようにしました。相手は嫌がってミスをしていたので良かったと思います」 ――サーブの調子はいかがでしたか。 「サービスゲームを落とすことなく、サービスエースも何本か出ていたので良かったです」READ MORE -
明法オンアイス開演前インタビュー
フィギュアスケート 2023.03.01明法オンアイス開演前に4年生一人ずつにインタビューを行いました。開演前の心境、明大の仲間について、これまでのお話やこれからについてなど、さまざまな話を伺い、一人一人の思いに迫りました。(インタビューは名前の50音順に掲載しています) 岩永詩織(営4=明大中野八王子)――明法オンアイスが近づいてきましたが今の気持ちを教えてください。 「少し緊張もしていますが、楽しく滑ることができたらいいなと思います」 ――フィギュア部門での一番の思い出を教えてください。 「合宿かなと思います。あまり全員でそろう機会がなく、明法オンアイスか合宿くらいでしか集まることができなくて、合宿はみんなで練習できて仲も深められるし、自分のモチベーションも上がって、スケートもいい方向につながったかなと思います」 ――同期に対してどのような印象を持っていますか。 「世界大会や全日本選手権(以下、全日本)に出ていたりして、カテゴリーは違いますが(同期が)頑張っているから頑張れるというか、部練とかでしか会えないけれど試合を頑張っているなというのは分かるので、お互いに高め合えて来られたのかなと思います」 ――普段はどのような話をするのですか。 「普段何話しているかな。食べ物の話をしていることが多いかな。スタバの新作の話や、スケートの話もしますが、今後どうしようとか毎回の合宿に向けてとかこの明法オンアイスに向けてとか、みんな話すのが好きです。でも好きな食べ物の話ばかりしている気がします(笑)」 ――岩永選手は明大の付属校出身ということで、明治の好きなところはどのようなところですか。 「中学から明治に通っているのですが、明治だったらみんなで応援するみたいなのはいいなと思います。ラグビーとか強いですよね。野球も観に行きましたね。知っている子がいなくても明治の選手というだけでみんなが応援してくれたり、こちらも応援したりできるので、それがいいところかなと思います」 ――今後はどのような進路に進むのですか。 「樹脂、プラスチックでできたスケートリンクがあって、そこで一昨年くらいからアルバイトしていて、その会社に入って樹脂のスケートリンクをメインでやっている中学生や小学生を教えるのが一つと、冬にはスケートのイベントがあるので、その運営企画などスケート関係のことをします」 ――アイスダンスやシングルは続けないのですか。 「シングルスは終わりで、アイスダンスは続けられたら続けたいのですが、パートナーが引退までに見つかったら続けようと思っていました。今のところ見つかっていないので、終わりの気持ちでいます。戻ることもあるかもしれないし、ないかもしれないしという気持ちです」 ――この一年はケガもあったと思いますが、悔いなく締めくくることはできそうですか。 「ケガや体調不良があった中では全部の試合でまとまってできました。今回の明法オンアイスでもジャンプをかなり少なくしていて、スケーティングの方が魅せられるかなと思いました。そこを自分の強みだと思ってずっとやってきたので、悔いはなく終われたかなと思います」 小川菜(文4=新潟南)――明法オンアイスがもうすぐ始まります。 「緊張はしますが先生やコーチや応援してくださっている方や両親に感謝を伝えられるように頑張って滑りたいと思います」 ――ご家族も観に来るのですか。 「母と祖父母が来てくれています」 ――新潟の高校に通われていましたが、大学生になってからは一人暮らしをしているのですか。 「一人暮らしをしています。実家が遠く、今まで大学に入ってから(家族に)直接演技を見てもらったことがなくて、今日初めて生で大学生になってからの演技を見せられるので、ここで感謝の気持ちを込めて滑れたらなと思います」 ――今まで一人暮らしをしてきて大変だったことはありますか。 「一人暮らしをしていて一番大変だったのが、最初は大学の近くに住んでいたのですが、リンクの近くに引っ越して、1回目は高田馬場に引っ越して、それからリンクが閉まってしまい、それから2回目に東大和に引っ越しました。スケートのために2回引っ越しをしたのが大変だったのと、引っ越してからもリンクが閉鎖して東伏見に朝早くに通わなくてはならなくなってそれも大変でした。一人でいろいろな手続きをしたり、早起きして移動したりするのが一番大変でした」 ――一人暮らしをしている時はご家族とのやりとりはどのようにしていたのですか。 「電話は月に一度するかしないかで、家族のラインのグループではちょくちょく、2人の姉がいて『こんな料理を作ってみました』とか『猫がこんな風にしています』とかやりとりしたりしていて、意外と寂しくなかったです」 ――今後の進路について教えてください。 「今後は新潟で就職するのですが、新潟で最初についていたコーチの下でたまにボランティアでサポートとして小さい子に教えたりする機会をいただけたので、4月からは新潟のお仕事とリンクでは小さい子を教えたりすることができるかなと思います」 ――スケートとも関わるのですね。 「選手としてではなく趣味としてたくさん滑るとかでもないですが、やはり呼ばれたりしたらせっかくここまでやってきたものがあるのでお手伝いできればなと思います」 ――同期との関わりはいかがでしたか。 「本当に私は東京に知っているスケートの人が全くいなくて、部活に入ったときにうまい子ばかりで仲良くしてもらえるか不安だったのですが、仲良くしてくれて感謝しています。(食べ物の話をよくすると聞きました)食べ物の話は常にしていると思います。合宿に行っても食べ物を目当てに頑張って、練習が終わった後のおやつを楽しみにしています。お菓子は大事です(笑)」 ――フィギュア部門での一番の思い出を教えてください。 「私は3年生の時には学連(日本学生氷上競技連盟)に入っていて、大会運営の裏側を学べて、それと同時に自分の運営している試合に選手として出られる、その経験を3年生の1年間経験することができて、大学ならではの大会運営の仕事経験と選手としての緊張感も味わえて、一層濃い経験をすることができました」 ――5級の大会での思い出は何かありますか。 「この間のインカレ(日本学生氷上競技選手権)が、自分の中で最後ということもあって、気持ちが感傷的になりながらも最後のインカレに出られて良かったなという気持ちがあったので、4年間の集大成として、あまりいい演技ではなかったのですが、5級の試合としては一番思い出に残っています」 佐藤伊吹(政経4=駒場学園)――明法オンアイスがいよいよ始まりますが今はどのような気持ちですか。 「今年は卒業生も多くて今までにない企画もあるのでその点でも楽しみですし、有観客でできるというのが今はわくわくしています」 ――グループナンバーについてはいかがですか。 「それもすごく楽しみで、この前練習した時もみんなでまとまってやるということが今までなかったので、難しいこともあったのですが、それも含めて楽しんでできたらなと思います」 ――同期が6人いますが、今までどのように支えられてきましたか。 「6人というのは多い年だと思いますが、合宿でも試合でも6人で集まって話したり、(みんなが)頑張っているから自分も頑張らないといけないなと思わせてくれる存在なので、多くて本当に良かったし、私は楽しかったです」 ――これまで関わった明大の先輩や後輩たちはどのような存在でしたか。 「先輩はスケートのことだけではなく勉強も頑張る姿も、スケートも本気で練習する姿を見て私も明治に入りたいと思ったので、それはすごくお手本になる存在でした。後輩に関しては学部が同じだったら授業の部分を助け合ったりもしましたし、先輩後輩関係なく上手な選手がそろっているのが明治だと思っているので、合宿なども勉強になる点がたくさんあったし、それがすごく良かった4年間だなと思います」 ――フィギュア部門での一番の思い出は何ですか。 「明治合宿のリレーです。明治合宿はトレーニングの後にリレーをするのですが、この前の合宿で、OBの方とかも入ってやったリレーがすごく楽しかったので思い出に残っています。(みなさん足は速いですか。)速いです。負けた方は罰ゲームをするので、それも含めて面白かったです」 ――神宮(明治神宮外苑アイスアリーナ)でのエキシビションはいかがでしたか。 「先ほど12時にやってきました。今練習してきたプログラムでできることはできたのでそれは良かったのですが、明法オンアイスで体力が持つかどうかが今一番の心配です」 ――オフの期間はどのように過ごしましたか。 「試合は1月のインカレが最後だったので、それが終わってからはそれまでみたいにガンガン毎日練習していたわけではないのでもちろん体力が落ちていて、それが一番の課題ですが、今日は楽しくできればそれでいいかなと思います」 ――同期の松原選手の印象を教えてください。 「2人になったらずっと食べ物の話をしているなということと、あと星ちゃんもすごく真面目なので、そこがすごく合っているからここまで2人でうまくやって来られたのかなと思っています。明大だけではなく国民体育大会(以下、国体)でも東京都の選手として一緒に出ていたので、リンクは違っても一緒にいた時間はやはり長かったなと感じています」 ――大学4年間を振り返ってみていかがですか。 「楽しかったなというのと、明大に入って良かったなというのはすごく感じました。スケートだけではなく他のスポーツもすごく強いので、そういう人たちと関わる機会を明大に入ってたくさん持つことができましたし、スケート部も本当に強いので、その中で自分がインカレに出ることとか、スケート部に貢献するために必死に頑張ってきた4年間だったので、明大に入って成長できたし、充実してあっという間だったなという感じです」 樋口新葉(商4=開智日本橋学園)――この1年をどのように過ごしていましたか。「10月から休むと決めてスケートから少し離れていたのですが、スケート以外のいろいろなことをして、学校に行ったりとか友達と会ったりとか今までできなかったことをして過ごしていて、結局それも最終的にスケートに戻ってくるための期間に充てていたので、すごく世界が広がったなと思います」 ――いろいろな経験した中で何か衝撃を受けたことはありますか。 「佐賀県に行ったのですが、友達の実家があって、農家なので農業をしたのですが、結構重労働なのだなというのが一番大きかったです。すごく楽しかったし、そういう経験もなかなかできないので、なんだかいろいろなことができるのだなと思いました。種まきをしたのですが種をまくのも結構大変で、そこが一番きつかったというか、なかなか経験したことがなく初めての経験でした」 ――1月にインカレが行われた際には、明大を背負えなくなるのが寂しいとおっしゃっていました。それにはどのような理由がありますか。 「この4年間ですごく明治愛というか、学校のことが好きになったし、いろいろな人が周りにいてくれたので、その大切さを知ることができたし、この4年間なかなか大学関連の試合には出ることがなくて、2回か3回出たくらいだと思うのですが、その中で五輪などの大きな大会も経験させてもらって、すごくいろいろな人に応援していただきました。学校関連の方だったりそうでなかったり、自分はすごくスケートを頑張りたいと思って入ってきて、卒業したから応援してもらえなくなるということはないと思うのですが、学生としてそうして頑張っていた自分がいたので、それがなくなってしまうのは寂しいなと思います」 ――同期や後輩、先輩はどのような存在でしたか。 「先輩には本当にいろいろな面で助けてもらって、学校のことはもちろんスケート部のことも自分が経験したことがないことを聞く機会が多かったです。後輩たちは本当にいつもよくやってくれるというか、先輩たちのことを考えていつも行動してくれるので、そういう後輩たちが入ってきてくれてうれしいことだなと思います」 ――後輩たちにはどのようなメッセージを残しますか。 「役職もいろいろあって大変だと思うし、このようなイベントを企画するのもすごく大変だと思いますが、その中で自分のやるべきこと、選手としてスケートを頑張るということが一番だと思うので、結果を残すということや、スケート以外でも学校の成績も残していけるようにしていってほしいなと思います」 ――今のフィギュアスケートに対する気持ちを教えていただけますか。 「今シーズンも試合に出て頑張りたいなと思っていますが、もちろん試合に出るからには結果が求められると思います。でもなかなかそこまで頑張れるか自信があるわけではないので、まず自分がケガをしないで健康にスケートができるようにというのを第一の目標にして、また全日本で滑れるように頑張りたいなと思います」 松原星(商4=武蔵野学院)――明法オンアイス本番が近づいてきましたが、今の気持ちはいかがですか。 「ずっと滑ってきたこのリンクで最後に滑ることができるのはありがたいことですし、楽しみです」 ――フィギュア部門での一番の思い出を教えてください。 「やっぱり夏合宿ですね。毎年楽しいです」 ――同期には今までどのように支えられてきましたか。 「これほど同期の人数が集まっている学年はないと思うので、どんなときも味方がいっぱいいるのは心強かったですし、合宿や大会で集まった時もこの学年だけ騒がしくて図々しくて(笑)。私にとっては居心地が良かったです」 ――これまで関わった明大の先輩や後輩はどのような存在でしたか。 「先輩の背中を見て同じような行動を取ってきているので、見て育ちましたし、その姿を後輩たちにも見せていられたならいいなと思います」 ――2月にニュージーランドに行っていたと思いますが、そこでの思い出を教えてください。 「とにかく景色がすごくて、8日間いたのですが着いた時からとんでもない景色で、いろいろと有名な場所に行ってもそのすごさを更新していくくらいどの景色も素晴らしかったです。写真だけでは伝わらないので、ぜひ皆さん行ってみてください(笑)」 ――これから進路についてお聞かせください。 「非営利団体に就職します。(どのような理由でその進路を希望したのですか)スケートはお金のかかる競技で、資金をかければかけるほどいいものになっていくといいますか、衣装や振り付けなどもそうなのですが、お金をかければかけるほどいいものに仕上がっていくことを身に染みて感じた19年間だったので、お金で助けられる、資金を動かして相手を幸せにするというような路線を見ていました」 ――19年間スケートを続けて今に至りますが、どのようなことを感じていますか。 「忘れっぽいのですごく思い出に残っている部分しかなかなか思い出せないですし、嫌だったこととかはすぐ忘れ去りたい人で、嫌なことは口にする前に忘れてしまう人なのですが、総じて言えば楽しかったのかな。練習はたくさんたくさんしたし、朝起きてから夜寝る前までスケートのこと考え続けていた時期はかなりあったし、自分のできる範囲でできることはやったので、やり切ったかなと思います。後悔は全然ないです」 ――今までのインタビューを通じてお母さまの存在が大きかったのかなという印象を受けました。これまでを振り返ってみていかがですか。 「群馬でスケートを始めて、そこから埼玉、東京、千葉と移り住んで、母だけでなく父の支えもありました。一番近くで支えてくれた母はどんなときでも味方でいてくれたし、よく怒られたけど、何が正しいとは世の中言えないけど母が長く生きているからこそ母の言うことは正しい、というのは分かっていたけど言うこと聞かなったこともあって、今でもありますし(笑)。でも母の助言は確かなものだと自分の中でそういうのがあるので、それを頼りにここまで来ることができました。19年間、いい成績とか母が思い描いていたような成績は残せていないと思っていて本当に申し訳ない部分なのですが、ここまで長い間ありがとうございましたという気持ちでいっぱいです」 山隈太一朗(営4=芦屋国際)――明法オンアイスが始まりますが、楽しみにされていましたか。 「今年は特に後輩たちがすごくよく動いてくれて、新しい試みもいくつか用意しているのでどういう形で出るのかなというのもありますし、今年はお客さんが入ってくれるので久しぶりに有観客で開催することもできるし、自分のラストの演技にもなるのでいろいろと楽しみなことがたくさんあるのですごくわくわくしています」 ――試合ではなくショーということになりますがどのような気持ちで臨みますか。 「昨年もそうでしたが始まるまではソワソワするというか、自分としてもいろいろ確認できていないことがあったらどうしようといったことがちょこちょこあったりしますが、今はそのような緊張よりも、うまくいくといいなと、あとはここから最後の準備をしっかりして楽しめたらいいなと思っています」 ――明大フィギュア部門での一番の思い出を教えてください。 「一つこれという大きい思い出というよりは、やはり今年主将として1年やってきたことが一番印象に残っています。大きなイベントをやったというよりかはいろいろ考えながら主将としてどう振る舞うべきか、何をどのタイミングで言えばいいのかなど、そういうことを考えるのがすごく楽しかったので1年を通して主将としてやってきたことが僕の中で一番の思い出かなと思います」 ――みんなを引っ張ってきた感想を教えてください。 「難しいなとすごく感じていましたがやりがいはすごくありました。1年しかなくこの先何年も引っ張っていくわけではないというそこの難しさ。でもやはり物事を何か変えると言ってもすぐ結果が出ることはなかなかないことです。でも自分が引っ張った年に競技成績ではインカレアベック優勝をすることができたし、新しく始めた試みも1年やり通すことができたし、分かりやすく変えたいところは変えることができたし、結果も出すことができたし、すごくやりがいがありました。逆に難しいこともあって、解決するにはどうすればいいかと悩む時期もありましたが、それでもそうして引っ張っていく、僕が引っ張っていたというよりみんながのびのびやっていた感じが強いですが、のびのびやりつつ外枠をきちんと囲ってあげられたのかなと思うので、いい形で終われたかなと思います」 ――同期の印象はいかがですか。 「同期の人数がすごく多いので、常に僕たちが与える影響は大きいということはすごく感じたし、個人的に男子は僕しかいないので少し寂しいなとは思いましたが、新葉(樋口新葉)が五輪で活躍する姿などを見ているとやはり僕も自分なりに爪痕を残すではないですが自分の戦っている世界で頑張らないといけないなと刺激をもらいました。同期もキャラクターが一人一人濃かったです。人数が多くてキャラクターも濃いからこれだけの人たちと同じ組織として動けたのはすごくいい経験になったなと思います」 ――これまで関わった明大の先輩や後輩はどのような存在でしたか。 「先輩は優秀な人も多かったし明治大学スケート部はこういうものだよと教えてくれた先輩たちが多かったですが、一番刺激を受けたのは後輩です。特に今年入ってきた1年生は本当に実力、知名度も世界レベルの子たちが入ってきてくれて、謙虚で部のいろいろなルールに対して前向きな姿勢で臨んでくれたことが部のレベルを上げることにもつながっていたと思います。全国的にもトップレベルでそんな1年生たちが部練に来てすごくレベルの高い練習をしているので、見ているだけですごいし、それを体感しながらシーズンを戦えたのはすごく大きいなと思います」 ――過去にスケート部の総合主将を務めていた鎌田詩温さん(令2商卒)から、進学についてお声掛けがあった話を聞いたことがあります。 「どの大学よりも早く声を掛けてくれて、関西の僕らでもみんな知っているような大学で、スケートをやってなくても知っている大学だと思うし、そんな大学から声を掛けていただけるのは本当にうれしい限りでした。詩温くんが声を掛けてくれたのはうれしかったし、ちょうど大学をどうしたらいいのだろうと悩み始めていた時期でもあったので、やはり大きなきっかけになりましたね」 ――他の大学とは迷わずに決められましたか。 「少しは迷いましたが、明治一択だけど一応他も考えてみるかといった感じでした。唯一上京するということだけが僕の中では気がかりでした。練習環境を大きく変えるのはリスクのあることだし、僕のリンクはすごく恵まれた環境だったのでそこからより練習時間などが厳しくなる東京に来るということは少し悩んだところはありました。ただ大学という観点で考えたときには明治以外は考えられなかった感じでした」 ――国体が終わってからこれまではどのようなことをして過ごしていましたか。 「シーズン中というか現役中の自分は常にプレッシャーを感じていたし、特に今年はラストシーズンということで『もし何かやらかしたり、こけたりしたら終わってしまうな』という、もうそれは取り返しのつかない失敗になってしまうと思ったのですごく私生活にも気を付けていました。もうすぐ東京から離れるので、東京でお世話になった人たちとご飯に行くなどプライベートの時間を過ごしつつ、フィギュアの練習も続けていました。朝練はあまり行かなくなったというのはありますが、すごくこれ面白くて。最後の国体が終わってからなんだかすごくうまくなったんですよね(笑)。なんでだろうな。今までどうにも乗れなかったくらいのディープエッジにいとも簡単に乗れるし、ジャンプもすごく簡単に跳べるし。先生と話していたら、精神的に現役の間は追い込まれているのが常にあって、プレッシャーを感じながらやっているのでそこから解放された時に伸び伸びやれているから、今までできなかったところまでいけるようになっているのだと分かりました。今までの練習で100までつくっていたとしても、やはり現役中はいろいろなプレッシャーがあるので8割ぐらいしか出ないのだと思います。終わってから8割以降の部分が練習でですが、出せるようになったかなと思うので、メンタルはすごく大きいのだなと感じたし、現役の間は100パーセント出しているつもりでも80パーセントぐらいしか出ていないのだなと面白く感じました。現役が終わってからしか感じられないスケートの面白さというのはこの1カ月で感じられたなと思います」 ――国体の最後の演技も素晴らしかったですがその時もプレッシャーはありましたか。 「あの時はかなりプレッシャーがありました。本番のFSの前は『あと4時間で現役生活が終わるんだ』と実感するというか、国体は常にチームで動くので一人でご飯を食べるタイミングがあまりなくて、その分紛れる部分もありますが、みんなとご飯を食べていてもお腹が空いていたのに急に食欲がなくなってきてすごく緊張してきて『最後が良くなくて現役もう一回やります』というのも嫌なので、これが最後なのかとずっとプレッシャーを感じていました。実際本番が始まる前、あれだけの人が集まってくれたのが本当にうれしくて、あの景色を見た瞬間、全部降りようとかノーミスしようとかいい演技しようというのが全部なくなって、この雰囲気は一生で今しか味わえないものだなとすごく思いました。とにかく本番はその雰囲気の中で自分が気持ちよく滑るだけなので、それが後から見た時に最高の試合だったなと思います」 ――ご飯は兵庫県のメンバーで食べたのですか。 「そうですね。基本的に自分がずっと話しているのですが、試合前は男子だけで食べていました。女子は次の日も試合があったので、でも早い時間に一緒にご飯を食べたりしました。その時も面白いですね。坂本花織(神戸学大)の絡みというか、すごいテンポで話しています。希(吉岡希・法大)ともすごく楽しくて、SP(ショートプログラム)が終わった日の夜にはスケート談議のような『ここをこうする』とか希に『ここを良くしたいんだけどその仕方が分からない』と言われて『そこ俺の得意分野だから語らせろ』という風に、次の日にFSもあったので夜更かしはしていませんが、2、3時間話して2人とも汗だくになるくらい、いい語りができたなと思って。でも『あれ明日試合、あれ現役終わりじゃん』みたいな感じでした(笑)。国体がすごく楽しくて、希の演技も話した後に少し良くなっていて。彼の今後がすごく楽しみですし、世界ジュニア選手権でどんな演技をするのか楽しみだなと思います。全てが楽しかったです」 ――これから新しい世界に進まれますが、今の心境はいかがですか。 「考えれば考えるほど不安もあります。この時期は今までなら常に来シーズンのことを考えていました。今シーズンの振り返りをして、来シーズンはどんな技術を習得するか勝つためのことを常に考えていましたが、これからはそうではない世界に入るので、小学校低学年から始めた競技生活で、人生で初めてそこを考えなくなるというか、フィギュアをやっているという事実は変わらないけれど競技として結果を出すところは関係なくなるのは初めてなので、この先は全てが初めてで不安もあります。でもそれと同じくらい、自分がどうなっていくのか、メンタリティとかそういうものを変えずにやっていけるのかというのも楽しみですし、いろいろな人と関わって、たくさんのことを経験したいです。次のステップに行けることにワクワクしています」 ――主将として最後のメッセージをお願いします。 「1年間主将として、僕の新しい試みに付いてきてくれた部員には感謝しかありませんし、協力してくださった監督、コーチに感謝の気持ちでいっぱいです。いろいろなところで明大は優秀な成績を残して、インカレ男女アベック優勝という最大の目標を達成できて、主将として部員たちのことを誇りに思うし、自分も優勝の助けになれたと感じます。スケート部に入って良かったと思える1年を過ごさせてもらいました。スケート部フィギュア部門としても最高の1年を過ごすことができて、応援してくれた皆さんと素晴らしい活躍をしてくれた部員たち、最高にサポートしてくれた監督たちとみんなでつかみ取った素晴らしい1年なので、これを続けて常に『やっぱり明治がナンバーワン』と言ってもらえるような、強い明治大学スケート部フィギュア部門であってほしいなと思います。僕は今年で終わりになりますが、この先も強い明治を引き継いでいきたいと思います」 [守屋沙弥香]READ MORE -
笑いあり涙ありのラスト舞台 感謝の思いがあふれたアイスショー/明治×法政on ICE 2023
フィギュアスケート 2023.03.012月26日、ダイドードリンコアイスアリーナにて明治法政 on ICE 2023(以下、明法オンアイス)が有観客で開催された。明法オンアイスは、部員が主体となってつくり上げるアイスショーで、今回の開催で5回目となる。有観客での開催は3年ぶり。今年は初の試みも多く見られ、観客を大いに楽しませる工夫が凝らされていた。ゲスト出演者も含む10人の4年生にとって大学卒業前の最後の舞台であり、スケート人生最後の演技となった選手もいる。パフォーマンスや企画で会場を盛り上げ、現役部員と引退生それぞれの感謝の思いが伝わるアイスショーとなった。 ◆2・26 明治×法政on ICE 2023(ダイドードリンコアイスアリーナ) [出演者の演技 第1グループ] 現役生の出演者、ゲスト出演者、引退生の順に演技を披露した。6分間練習の間には選手のエピソードのアナウンスとともに名前がコールされ、プログラム以外の時間も楽しめる演出がなされていた。 明大のトップバッターは江川マリア(政経1=香椎)。『ラストエンペラー』を披露し、余裕を持ってミスなくジャンプを決めた。観客に目線を行き届かせ、終始美しい演技を見せた。明大2番目には大島光翔(政経2=立教新座)が『Real?』を披露。踊り出せば観客から手拍子が沸き起こる盛況ぶり。ジャンプでは精彩を欠いたが、納得のいかない様子をそのまま振り付けにして表現し笑いを誘った。観客の応援を力に駆け抜け、リンクサイドに集まる撮影陣に近距離でアピールし、最後までユーモアあふれる演技となった。 続いて松井努夢(政経3=関西)がシングルでの演技を披露。メリハリのある体の動きで振り付けが際立った。ふらつくような場面も見られたが、大勢の観客を前に一人『This is Mine』を滑り切った。本田真凜(政経3=青森山田)は紫の衣装で登場。大きくしなやかに全身を使い表現で観客を魅了する。回り切るまで美しさのあるスピンに拍手が送られ、持ち味を生かして『The Giving』を演じ切った。 ゲストには4年生の古庄優雅(日大)と松下紗千(日大)を迎えた。演技直前には、指導をしていた先生方からのメッセージ動画が流れ、思いが込み上がりそうになる場面も。松下は締めくくりにふさわしい演技を披露。古庄は終始幸せを感じさせるような表情を見せる。演技後にはあたたかな拍手に包まれ、2人はリンクを後にした。 [出演者の演技 第2グループ] 第2グループに入り明大と法大の引退生が登場。それぞれの演技直前には、後輩一人とリンクで指導していた先生からのメッセージ動画が流れた。演技前に目を潤ませる選手もいたが、曲がかかると思い思いの演技を見せた。 引退生最初の演技は小川菜(文4=新潟南)。開演前のインタビューの際に、小川の母と祖父母が来場することを話してくれた。上京し一人暮らしを続けてきた小川にとって、大学生になってからの演技を生で家族に見てもらう機会は今回が最初で最後。「感謝の気持ちを込めて滑りたい」。その気持ちを胸にリンクに立った。完璧とはならずとも全てのジャンプを着氷させ、クライマックスまで力を込める。精いっぱいに『Never Enough』を踊り切った。 (写真:『Never Enough』を披露する小川) 今シーズン、ケガをしていた時期もあった岩永詩織(営4=明大中野八王子)。リンクサイドの仲間たちとタッチを交わし位置につく。勢いよく軌道に乗ってジャンプを決める。『愛の讃歌』の雄大なサビに乗り、伸びやかに滑り切る。演技後には観客に手を振りリンクを後にした。 (写真:『愛の讃歌』を披露する岩永) 松原星(商4=武蔵野学院)は『Hallelujah』を披露。冒頭で代名詞のサルコウとトーループの連続ジャンプをしっかりと決めた松原。ジャンプに入る際のまなざし、緩急のある腕の動作、最後まで抜かりない演技を見せた。演技後にはアンコールで『ファインディング・ネバーランド』のステップを披露。2016シーズンのFS(フリースケーティング)で、松原の中で一番印象に残っているプログラムであるという。最後まで心を込めてステップを踏み、観客を魅了した。 (写真:笑顔を見せる松原) 登場前に松原とタッチを交わし現れた佐藤伊吹(政経4=駒場学園)。淡いピンクの衣装と髪飾りを身につけ『ロミオとジュリエット』を披露。元気良く曲に負けない明るさで氷上を舞う。明法オンアイスの前に拠点のリンクでのエキシビションに出演していた佐藤。「体力が持つかどうか心配」と話していたが、その心配を感じさせない滑りを見せた。アンコールでは昨シーズンのFS『Tree of Life Suite』を披露。佐藤が過去最高と振り返ったシーズンのプログラムであり、会場を明るい空気に包んでいく。惜しみなく力を出し切り、観客から大きな拍手で見送られた。(写真:にこやかに手を振る佐藤) 最終滑走は明大の主将・山隈太一朗(営4=芦屋国際)。青に黄色のポケットチーフを入れた衣装で登場。『ラ・ラ・ランド』の楽曲が流れ出し、即座に世界観をつくり出す。ところが、音源トラブルが起こり一度ストップ。そんなアクシデントがあっても笑いに包まれる和やかな会場だった。気を取り直して最初から演技を始め、トリプルアクセルを見事に決める。生き生きと演技する山隈は弾ける笑顔を見せる。高速スピンも健在し、ダイナミックさを保って演技を終えた。アンコールでは『Somewhere in Time』の終盤部分を壮大なスケールをもって滑り切る。観客の目を釘付けにし、拍手が鳴りやまなかった。 (写真:明法オンアイスを楽しむ山隈) すべての出演者の演技が終わると、明大と法大それぞれの後輩と主将が一緒にプログラムを披露した。チェロの旋律が奏でられる山隈のSP『Natural Songbook VIII』を、山隈と大島がともに演技し、大島は山隈の実際の衣装を身に付け力いっぱいに滑り切った。 (写真:大島は山隈のSPの衣装を着て踊った)[グループナンバー] 明大と法大の引退生と現役生によるグループナンバー。堀義正(商3=新渡戸文化)が編曲を担当し、振付には服部瑛貴氏が携わった。楽曲に合わせた衣装、帽子やサングラスの小物も身に付けたメンバーたち。『Sing Sing Sing』の洒落た雰囲気をモノにし、観客は手拍子で盛り上げる。中盤では学年ごとに登場し、それぞれのパフォーマンスを見せていた。最後は山隈を中心に円になり踊る。普段のプログラムとは違った一面を見せ、大いに盛り上がった。 (写真:グループナンバーを楽しんだ明大女子)[引退生からのメッセージ] 明法オンアイス最後は、4年生一人一人からメッセージを残した。それぞれの思いや感謝の気持ちが言葉になって表れる。明法オンアイスではアナウンスをする場面があった樋口新葉(商4=開智日本橋学園)も話をした。樋口は同期にねぎらいの言葉を掛けたほか、来シーズンに復帰することを伝えた。4年生全員が後輩たちからお花のプレゼントを受け取り、撮影が行われた。その後、山隈の締めくくりの言葉で明法オンアイスの幕が閉じた。(写真:終演後のチーム明大) 4年生は自身の挨拶をする中で、今回の明法オンアイス開催に向けて現役部員が力を尽くしていたことを話し、感謝を口にしていた。メッセージ動画や初の試みであるグループナンバー、パンフレットや会場運営など、計り知れないほどさまざまな準備を重ねていた。裏方も含めた部員たちの思いは随所に表れ、見る者にとっては楽しさや感動を得ることができたショーだったに違いない。つくる者の思いと見る者の思いが重なり合う空間はいつまでも温かかった。 [守屋沙弥香] 4年生のコメントはこちらからご覧ください。READ MORE -
五十嵐 第2シード撃破で3回戦進出/関東学生新進選手権2日目
硬式庭球 2023.02.28大会2日目を迎えた関東学生新進選手権。女子シングルスは五十嵐唯愛(政経1=四日市商)が今大会第2シードの選手を破り、南口亜美女子部副将(国際3=野田学園)と共に3回戦へと駒を進めた。他にも明大勢は男子シングルス3名、男子ダブルス1組が白星を挙げ、同じく3回戦進出を果たした。 ◆2・27〜3・6 関東学生新進選手権(大宮けんぽグラウンド)▼2・28 [男子シングルス2回戦] 野田 1{6―3、2―6、3―6}2 副田(明大)〇 〇副田 2{3―6、6―2、6―3}1 野田(明大) 大久保 0{2―6、6―7}2 高木(日大)〇 〇鈴木久 2{6―2、6―3}0 野坂(中大) 〇山中 2{6―1、6―4}0 山内(日大) [男子ダブルス2回戦] 野田・今里組 1{6―2、1―6、2―10}2 丹下・上野山組(日大)〇 〇飯田・太田組 2{6―1、6―2}0 石井・間仲組(中大) [女子シングルス2回戦] 〇南口 2{6―3、6―2}0 石川(東京国際大) 〇五十嵐 2{6―3、2―6、6―3}1 猪瀬(駒大) 【男子シングルス2回戦:野田成佑男子部副将(商3=大分舞鶴)VS副田温斗(営3=四日市工)】 今大会初となる明大対決は、最上級生の意地がぶつかった。普段から練習を共にする2人は、お互いのプレーを熟知するチームメート。「同期というのもあってやりにくい雰囲気だった」(副田)。そんな中始まった試合は、野田が第1セットをリードする。「相手の弱点をしっかり狙えていた」(野田)。副田のバックを中心に狙う戦略が功を奏し、ゲームカウント6―3で先制した。 続く第2セットは、一転して副田の攻勢が目立つ展開に。一気に3ゲームを連取すると、その後もポイントを積み重ねる。「先にリードできたことも良かったですが、さらにポイントを離せたのがとても大きかった」(副田)。積極的な攻撃で野田のミスを誘い、このセットを6―2で奪取した。「恐らく気持ちが少し引いてしまった」(野田)。最終セットも副田が流れを手放すことなく、勢いそのままに勝利。明大対決を制した副田が、明日の3回戦へと駒を進めた。 【女子シングルス2回戦:五十嵐VS猪瀬瑞希(駒大)】 第2シードの壁を見事打ち破った。立ち上がりから持ち味のサーブが光り、1ゲーム目を難なくキープ。「ファーストサーブを大事にキープして、リターンゲームをいかに楽にできるかというのを考えてプレーしていた」。その言葉通り、安定したファーストサーブを武器にキープを続け、8ゲーム目に狙っていたブレークに成功。そのまま9ゲーム目もキープし、第1セットを6―3で獲得した。しかし、続く第2セットでは簡単なミスを続けてしまう。「ミスが増えてスコアを離されてからプレーが消極的になってしまった」。離されたスコアを巻き返すことはできず、第2セットを2―6で落とした。 「第2セットの途中からは第3セットのためにプレーしていた」。気持ちを切り替えて臨んだ勝負のファイナルセット。スライスやドロップなど多種多様な球種を織り交ぜ相手を崩し、チャンスボールを強烈なストロークでライン際に決め切る見事なプレーを連発。「相手がミスをするようにいろいろなボールを打つようにしていた」。その勢いは止むことなく次々とゲームを連取し、ゲームカウント5―3で迎えた五十嵐のサービスゲーム。立ち上がりから好調のサーブで相手のミスを誘い、最後は得意のバックハンドのダウンザライン(※)をライン上に収め、見事セットカウント2―1で勝利を挙げた。 ※ダウンザライン…サイドラインに沿うような軌道のショット シングルスは男女合わせて5名、ダブルスは男子1組が3回戦へと駒を進め、初日に続きいい形で大会2日目を終えた明大。選手一人一人が今日の試合で見つかった修正点を生かし、この勢いのまま白星を挙げ続けられるか注目だ。 [渡辺悠志郎、久保田諒] 試合後のコメント副田――今日のプレーの良かったところと課題点を教えてください。 「全体を通してサーブから前に行ってボレーで決めるところだったり、リターンで相手が崩れたところに前に行ったりというプレーは良かったです。しかし、前に行ってからボレーの一発で決めるというところがあまり良くなかったので、そこが課題かなと思います」 ――今大会への思いを教えてください。 「シングルスが久しぶりなので、本戦に上がるというのがまず一つの目標でした。そこがひとまずクリアできて、昨日は勝って今日も勝ったというところで、もう一個勝てるように頑張りたいと思います」 野田――今日のプレーの良かったところと課題点を教えてください。 「良かったところは相手の弱点をしっかり狙えていたところです。課題点は逆にそれしか手段がなかったところで、自分の得意なショットを打てていなかったと思います。相手の弱点しか狙えず、自分のプレーがあまりできていなかったなと思います」 ――これから強化したいことを教えてください。 「自分の得意なショットまでつなげる展開を作っていきたいなと思います」 ――今大会を振り返っていかがですか。 「全然納得というか満足のいかない試合結果で終わってしまったので、春関(関東学生トーナメント)は頑張ります」 今里翔吾(営1=海星)――ペア間で意識していたことはありますか。 「僕たちのうまくいかない時の弱いところが、リターンゲームでなかなかブレークできないことです。そのため、打つと決めたらそのコースに必ず打ち込むというのを考えていました。それと今日は(野田)成佑さんのストロークが良かったので、良いストロークが入ったらプレッシャーをかけてポーチに出たり、ポーチに出ると見せかけてストレートをケアしてわざと打たせたりというのを僕は意識していました」 ――今日の試合の反省点や改善点はありますか。 「課題だったリターンゲームが今日はかなり改善できていたので、次はサービスゲームで自分たちがポイントを取ることができるパターンをもっと増やして、手数を増やしていくことが大切だと思いました」 五十嵐――今日の対戦相手の印象はいかがでしたか。 「去年のリーグ戦の入替戦でも出ていた選手で、頭のいいプレーをする選手というイメージがありました。実際に対戦してみて他の選手にはないロブが多めの速いボールが少ないプレースタイルだったので、考えてプレーしているという印象でした」 ――次の試合に向けての意気込みをお願いします。 「次の相手はまだ誰か分からないですが、今日の試合の反省点を生かして相手の嫌なところを突くプレーをしていきたいです」READ MORE