明早戦史上最多得点 激しい攻防を経て伝統の一戦制す/関東大学対抗戦Aグループ

ラグビー 2023.12.04

 雲一つない冬晴れの空の下、関東大学対抗戦(以下、対抗戦)最終戦・早大戦が国立競技場で行われた。前半は早大相手に1本もトライを許さず、圧倒的な攻撃力で点差をつけ強さを見せつける展開に。しかし、後半は早大の意地が感じられる攻撃に反撃を許し追い上げられるも、最後まで明大も攻撃の手を緩めることなく見事勝利。58―38という明早戦史上最多得点の攻防を制し、伝統の一戦で早大を下した。

 

12・3 関東大学対抗戦Aグループ(国立競技場)

▼対早大戦

 ○明大58{27―3、31―35}38早大

 

 スタンドのファンやOB、OGの方々との校歌の大合唱で幕を開けた伝統の一戦。「鳥肌が立った。これはやらなきゃいけないなという気持ちにさせてくれた」(フルバック池戸将太郎・政経4=東海大相模)。まず先に試合を動かしたのは明大。前半5分に相手ゴールライン前でのマイボールラインアウトからモールを形成すると、そのまま前へと押し込んでいく。最後はフッカー松下潤一郎(法4=筑紫)が左の空いたスペースに飛び込み先制トライ。その後の23分にも同様の形で松下がトライを挙げ、明大が試合の主導権を握った。「少し空いたスペースに思い切って出たらトライにつながったので良かった」(松下)。開始から強さを見せつけるFW陣に負けじと、続く31分にはBK陣が攻撃を仕掛ける。敵陣22メートルラインの中央でできたラックからボールを放り出すと、右サイドに次々とパスを展開。そしてスタンドオフ伊藤耕太郎(商4=国学院栃木)が大外に走り込んでいた右ウイング安田昂平(商3=御所実)にラストパスをつなぎ、そのままグラウンディング。「帝京大に負けてから本当に明治のラグビーを突き詰めてきて、それを全員が体現できたような前半だった」(伊藤耕)。ディフェンス面も好調を見せ早大をノートライに抑えると、27―3という点差をつけ完璧な形で前半を終えた。

 

 このまま勢いに乗り続けたい明大は、後半も開始早々から追加点を挙げる。後半6分、相手ゴール前で伊藤耕がキックチャージに成功すると、そのまま前に転がったボールを自らが拾い上げトライ。「僕のミスからのプレーだったので、そのミスを自分のプレーで取り返すことができてよかった」(伊藤耕)。続く27分には早大にモールからパスで展開されるとそのままインゴールまで運ばれ、明大としてはこの試合初となるトライを献上。その後もう1トライを取られるも焦ることなくプレーを続け、直後の32分に安田がディフェンスを振り払いながら右サイド走り抜けインゴールへ。「早大にトライを取られて悪い雰囲気があったので、あのタイミングで自分のトライを取れたのはうれしかった」(安田)。しかし、このまま簡単には終われないのが明早戦だった。「早大の盛り返してやろうという気持ちに対して自分たちが追いつけていなくて、少し気が抜けた部分を早大に突かれてしまった」(右ロック亀井茜風・政経4=長崎北陽台)。34分に右サイドに空いたスペースを突かれトライを挙げられるとそれが反撃ののろしとなった。36分、39分と立て続けに追加点を許し、一気に連続3トライを献上してしまう。だが、点差を8点差まで縮められ会場の空気が早大に傾きかけたその時だった。リザーブとしてベンチから出てきたばかりの登根大斗(法3=御所実)がラックからこぼれ出たボールを拾い上げ、そのままインゴールへ飛び込みグラウンディング。「明治にもう一度アタックマインドを持たせられるように敵陣でしっかりプレーして、そこにみんなの働き掛けがあったからこそあのビッグプレーがあった」(登根)。このトライで勢いを取り返した明大は、45分に左ウイング海老澤琥珀(情コミ1=報徳学園)がダメ押しの追加トライで点差を広げる。最後も早大の気迫のこもった攻撃に対して粘り強いディフェンスを見せ守り切り、最終スコア58―38で見事伝統の一戦を制した。

 

 宿敵相手に勝利を挙げた明大だが「全体的にチームとしていい部分も悪い部分もたくさん見えた」(左フランカー森山雄太・政経4=東福岡)とこの結果に慢心はしていない。今試合の結果により対抗戦2位となった明大は、12月23日に全国大学選手権(以下、選手権)の準々決勝を初戦に迎え、筑波大と流経大の勝者と対戦する。「今日出た課題をポジティブに捉えてしっかりと修正し、いい状態で選手権に向けてやっていきたい」(池戸)。今年度こそ強い明大を取り戻し王座奪還へ。日本一に向け絶対に負けられない戦いがこれから始まる。

 

[久保田諒]

 

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