(男子)菊地SPからの巻き返しで総合6位 全日本ジュニアへの出場を決める/東日本ジュニア選手権

フィギュアスケート 2023.11.06

 試合最終日に行われたジュニア男子のFS(フリースケーティング)に菊地竜生(政経1=目黒日大)が出場した。SP(ショートプログラム)で悔しい13位発進となったが、FSでは巻き返しを見せ総合6位で全日本ジュニア選手権(以下、全日本ジュニア)への切符を手にした。

 

◆11・3~5 東日本ジュニア選手権(テクノルアイスパーク八戸)


 

 「ひどい演技をした」と悔しい13位に沈んだSP。後がない菊地にとってFSは運命を決める緊張の大一番となった。「SPが終わった後に蕪嶋神社と四本松神社にお参りに行った」と気持ちをリセットして会場に入った菊地。6分間練習では入念にジャンプを確認し感触をつかんだ。曲がかかるまでの数秒間、緊張しているようにも思われたが、演技が始まると鋭い表情とキレのある上半身の動きを見せる。盛り上がり始める曲に合わせ勢いに乗ると4回転サルコウを見事に着氷させ、GOE1.94の加点を引き出す。「練習以上のものを出せた」といいスタートを切った。続くトリプルアクセルも成功させたが他のジャンプには乱れが。「トリプルアクセル以外のジャンプが東インカレ(東日本学生選手権)のあたりから少し崩れていた」と最近の不調を明かした。しかし、力強くリズムを刻む『ノストラダムス』を見事に体現する深い滑りで、最後までダイナミックに滑り切った。

 

 FSでしっかり巻き返しを実現させ全日本ジュニアへの出場を決めたが「本来は優勝を目指していた」と、今大会は悔しさが残る大会となった。今シーズンは東京夏季大会、東京選手権など複数の試合で表彰台に上ってきた菊地。今大会での課題を克服し、最後となる全日本ジュニアでは実力発揮を狙う。

 

[新村百華]

 

試合後のコメント

菊地

――6分間練習から時間が空いてからの出番でしたが、体の調子や気持ちはどのような感じでしたか。

 「SPでは靴を脱がずに挑み失敗してしまったのでFSでは一度靴を脱いでしっかり脚の状態を整えてから臨みました。気持ちは逆転優勝を目指して死ぬ気でやろうと思っていました」

 

――今回の試合でこれからに向けた課題は見つかりましたか。

 「まずはSPをノーミスして好発進をすることが大事だと思いました。FSでは4回転サルコウやトリプルアクセル以外のジャンプをしっかり押さえられるよう安定感を出すことと体力をもっとつけることが今回見えた課題です」

 

――全日本ジュニアへの出場が決まりましたが、どのようなお気持ちですか。

 「本来優勝を目指していたので全日本ジュニアにいけるかいけないかでドキドキしている自分が情けないと思いました。この悔しさを全日本ジュニアで晴らしたいと思います」


関連記事 RELATED ENTRIES