
日体大に11得点完封の完勝 秋リーグも好発進/関東学生秋季1部リーグ戦
前回の関東学生春季1部リーグ戦(以下、春リーグ)で優勝した明大。今度は負けられない関東学生秋季1部リーグ戦が始まった。緊張をよそに全員が出場し、FW三松勢矢(営4=今市)が冷静にPC(ペナルティコーナー)を流すなどして4得点と躍動。守備もGK宮西瑛太(文2=石動)の活躍もあり無失点と、絶好のスタートを切った。
10年以上遠ざかっている連覇の夢へ、勝負の秋が開幕した。初戦の相手は7月の入替戦で一橋大に勝利し、1部に昇格した日体大。そんな相手に対し1部リーグの実力を見せつける結果となった。第1Q開始4分、10分にPCを獲得し、それぞれ三松が冷静にフリックシュートを決め流れを作る。「春はPCであまり点が取れていなかったので収穫だった」(三松)と、昨シーズンからの成長を感じさせた。第2Qは開始直後からゴールに果敢に攻め入り、FW大岡凌磨(政経4=今市)からパスを受けたMF長谷川拓真(法2=石動)が公式戦初ゴールを決め、勢いを止めない。ボールポゼッションを少しも譲らず前半を5―0で折り返す。
後半は、次戦で大岡がサムライジャパンとしてアジア大会に出場し欠場するため、攻撃の布陣を変えて三松を第1FWに上げる編成に。また相手の陣形の対応に苦慮し、ゴールを決められない時間もあった。それでも、春から脚を止めない粘り勝ちを強みとしてきた明大。最終Qは大岡の2ゴールの活躍をはじめ5得点と、最後まで流れを絶やさなかった。
明大は三松が4得点、計11点と積極的で粘り強いオフェンスでねじ伏せる結果となった。「一人一人が高い向上心と春王者という自覚を持って、創部100周年に花を添えたい」(DF髙松雄飛主将・法4=丹生)と頼もしい背中で語った。次戦の早大戦も春王者らしい〝圧勝〟に期待がかかる。
[杉田凜]
試合後のコメント
小池監督
――試合を振り返っていかがでしたか。
「予定通り点を取ってくれたので、早いうちにPCで得点してからはだいぶ楽な展開になりました。また全員試合出られるようにしようということで、全員出しました。予定通り戦えたと思います」
――試合を通して、収穫や課題点はありましたか。
「しっかりとパスホッケーができたことです。最近の練習試合でパスができていない、個人技で行くようなことが多かったですが、今回はパスホッケーがきちんとできており、 11点という点も取れたので良かったです」
髙松
――王座を終えて秋に向けて強化した点はありますか。
「春で結果が出たのは少ない練習の中でもしっかり走って、技術を頼りにしない〝走るホッケー〟を意識していたので。秋も継続してどんどん走っていきます。今回もすごい運動量は高かったのかなと思うのでこれからも走力を上げていきたいと思います」
三松
――今試合で見つかった課題はありますか。
「(日体大と比べて)技術的にはこっちが上回ってボールが持ててしまうところがあり、もっと速くパス回せる部分が多かったので、そういった意味ではもう少しシンプルに攻撃できたと思います」
長谷川
――ご自身が決めた公式戦初ゴールを振り返っていかがですか。
「自分から奪ってパスをつなげてその後大岡からパスをもらって決められたことが大きいと思っていて、気持ち良かったです」
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