2階級で優勝 13人が全日本へ/東京学生体重別選手権

柔道 2023.09.03

 9月末に行われる全日本学生体重別選手権(以下、全日本)の切符を懸け、東京学生体重別選手権が日本武道館で行われた。明大からは18人が出場。60キロ級の関本賢太(商3=習志野)と100キロ級の朝廣隆翔(商4=延岡学園)が優勝を決めた。また、表彰台には4人が上がり、明大柔道部の力強さを示す大会となった。

 

◆9・3東京学生体重別選手権(日本武道館)

▼60キロ級 

関本――1位 天野――3回戦敗退 

大久保――2回戦敗退

 

▼66キロ級

平山――4回戦敗退 栗山――1回戦敗退

 

▼73キロ級級 

藤本――3位 松原――ベスト16

 

▼81キロ級

伊澤――4回戦敗退 藤本――1回戦敗退

 

▼90キロ級

高橋――ベスト16

森、黒川――4回戦敗退

 

▼100キロ級

朝廣――1位 竹村――2位

岩本――2回戦敗退

 

▼100キロ超級

福永、千野根――ベスト16

甲木――2回戦敗退

 

 上級生の意地を見せつける試合となった。60キロ級に出場した関本は持ち味である投げ技で順調に試合を制していく。今大会のヤマ場は準々決勝。試合序盤から果敢に攻め続けるも、相手の粘り強い防御で体力をそがれる展開に。しかし試合終了間際に投げ技で一本を獲得。準々決勝は今大会の関本の試合の中では比較的試合時間が長く「きつかったが、決勝までには体力を戻すことができた」(関本)。この言葉通り、決勝では疲れを感じさせず、勝負は一瞬で決着。「自分のよさを出せて良かった」(関本)と得意の投げ技で優勝を決めた。

 

 重量級でも迫力あるプレーが見られた。100キロ級に出場した朝廣は準々決勝、幾度となく技を仕掛けるも、なかなか決まらず、試合はGS(ゴールデンスコア)へ。「僅差の戦いになると分かっていたので、持ち味であるしぶとさでは根負けしたくなかった」(朝廣)。そしてGS1分過ぎ、相手を力強く床に叩きつけ、勝利を決定づけた。待ち受けた決勝の相手は後輩である竹村虎之(政経3=大成)。「絶対に勝たないといけないという気持ちが強くあった」(朝廣)。試合開始直後、一瞬のスキを見逃さなかった竹村に技ありを決められてしまい、劣勢に立つ。しかし朝廣らしいしぶとさを発揮し、技ありを二つ取り一本。部内対決は先輩・朝廣が制し、今大会100キロ級王者に輝いた。

 

 昨年度より3人多い13人が全日本出場を決める好成績を残した。「朝廣と竹村は昨年度全日本に出れていなかったので、こうやって決勝まで戦えたというのは日頃の練習の成果が出たと思う。関本は元々力のある選手なので勝って当然だなという風に思った」(中濱真吾監督)。全日本は9月30日、10月1日に日本武道館にて行われる。もちろん目指すのは学生日本一。長い歴史を持つ明大柔道部の誇りを胸に、選手たちの挑戦は続く。

 

[森口絵美理]

 

試合後のコメント

中濱監督

――100キロ級の決勝は明大対決となりましたが、ご覧になっていかがでしたか。

 「朝廣は結構(トーナメントの)組み合わせがきついパートに入っていたのですが、よく辛抱して決勝まで上がってきたなと思います。最後、どっちが勝つかなと思いましたが、上級生の意地を朝廣が出していたと思います」

 

――今大会を振り返って改善点や反省点は何かありましたか。

 「投げられる場面が多く、守りや受けの練習をしなければいけないなと思いました。また、指導のポイント差を意識した戦い方をもう少し頭に入れる必要があると思いました」

 

朝廣

――今大会の目標を教えてください。

 「苦しい中でもしっかり勝ち切るということを目標にして戦いました。延長戦が多かったのですが、勝ち切れて良かったです」

 

――優勝という結果はいかがですか。

 「優勝は優勝なのですが、やはり全国予選なので、全国で勝ち切れるように、この大会の内容を全国につなげたいです」

 

関本

――決勝戦の相手の印象を教えてください。

 「高校生の時の全国大会で負けていて、少し苦手意識はあったのですが『勝てるでしょ』という感じで試合に臨みました」

 

――全日本ではどのような柔道をしたいですか。

 「誰が見ても『あいつ強いな、すごいな』と思うぐらいの試合をしたいです。3年生で結果にこだわらないといけないので、貪欲に勝ちに徹して頑張りたいです」

 

竹村

――今大会はどういった意気込みで挑まれましたか。

 「今まで団体戦でしか勝ったことがなく個人戦では一度も勝ったことがなかったのですが、今年度は自分が強くなった年だと思っています。全日本の出場権を獲得して、そこから楽しみつつ自分の力が証明できればいいなと思いながら挑みました」

 

――今大会を振り返って良かった点はどこですか。

 「1回戦から準決勝まで全て一本勝ちすることができた点です。自分は身長が170センチと100キロ級の選手の中では小さいので、相手を投げられないことが多かったのですが、今回は指導の柔道ではなく投げたり抑え込んだりして勝つことができ、力が身に付いていることを実感できました」


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