東海大に勝利し3連勝 昨年度のリベンジ果たす/関東大学春季交流大会

ラグビー 2023.05.29

 関東大学春季交流大会(以下、春季大会)、第3戦目の相手は東海大。昨年度の春季大会ではミスに苦しみ敗北した相手だ。試合序盤から積極的なアタックを続け、先制点を挙げることに成功。しかし東海大の粘り強いディフェンスをなかなか崩せず好機を逃してしまう。最終スコア41―31で勝利を飾ったものの、課題が残る試合となった。


◆5・28 関東大学春季交流大会(山梨県JITリサイクルインクスタジアム)

▼対東海大戦

○明大41{21―17、20―14}31東海大


 前半開始直後、試合が動いた。フルバック池戸将太郎(政経4=東海大相模)のタッチキックが伸び、東海大ゴールライン前でのマイボールラインアウト。その後展開されたモールが崩れ、空いたスペースにフッカー松下潤一郎(法4=筑紫)がグラウンディング。「久しぶりにトライできて気持ち良かった」(松下)。しかし、ピンチはすぐに訪れる。同5分、自陣ゴールライン付近での相手ボールラインアウトで、明大のディフェンスが薄くなっていた奥側を狙われトライを献上。続く11分にも得点を許し、逆転されてしまう。「自分たちのペナルティーで徐々に前に来られてしまった」(左センター廣瀬雄也主将・商4=東福岡)。再び試合が動いたのは22分。敵陣22メートルライン付近でのマイボールスクラムでコラプシングを誘い、明大に流れが傾く。その後、明大ボールでのラインアウトで、東海大が反則。左プロップ中山律希(政経4=天理)が速攻しトライを決めた。続く32分にも東海大のノックオンを好機に変え、ゲインラインを上げる。最後にパスを受け取った中山がグラウンディング。今試合2つ目のトライを挙げた。前半終盤は、東海大の厚いディフェンスに苦しみ、なかなか敵陣に踏み込めない展開となり21―17で試合を折り返した。

 

(写真:ボールキャリーをする松下)


 後半も最初に主導権を握ったのは明大だった。6分、敵陣22メートルラインでのマイボールラインアウトから左に展開していく。最後は廣瀬がボールを受け取り、ハンドオフしながらトライ。続く9分、自陣22メートルラインから敵陣深くまで前進。その後スタンドオフ伊藤耕太郎(商4=国学院栃木)の相手の意表を突くパスを右ウイング安田昂平(商3=御所実)が受け取り、グラウンディング。「自分の想像通りに走っていけた。練習通りにできて良かった」(安田)。BK陣の活躍の後、20分には明大の重戦車が意地を見せつける。東海大ゴールライン付近でのマイボールスクラムからナンバーエイト木戸大士郎(文3=常翔学園)が得点を重ねる。しかし30分、東海大のキックパスで一気に前進を許し、明大のディフェンスが薄くなっていた左側を突かれ失点。36―31と1トライ差まで詰め寄られる。後半終了間際、敵陣22メートルライン付近でブレークダウンを重ねるも東海大ディフェンスに阻まれるも、伊藤耕からのロングパスでチャンスをつくりボールを受け取った安田がトライ。「ボールを取ってトライを取り切るのが14番の仕事なので、その役目が果たせて良かった」(安田)。終盤に点差を突き放し、最終スコア41―31で東海大戦を制した。

 

(写真:ラインアウトをするFW陣)


 試合を通してミスからの失点が目立った明大。しかし、スクラムでは圧勝することも多く、明大らしいプレーを見ることができた。次戦はエコパスタジアムで行われる帝京大戦。悲願の日本一のためには必ず攻略しなければならない相手だ。「FWが強いので、ドミネートして相手のFWを黙らせるぐらい圧倒したい」(左ロック山本嶺二郎・法4=京都成章)。今試合で出た課題を修正し、次戦に挑む。廣瀬組のウイニングロードはまだまだ続く。

 

[森口絵美理]

 

試合後のコメント

廣瀬

――今試合を振り返っていかがですか。

 「昨年度のリベンジ果たせたことはすごくよかったです。試合内容はいろいろみんな思うことはあると思うし、それはしっかり映像を見直してしっかり1週間準備していかないといけないなと思いました」

 

――強みを出せた部分を教えてください。

 「個人的には今シーズン初試合で、全然試合感覚を取り戻せなかったです。でもその自分が『モメンタム』と言っている中で自分の強みが何個か出せたと思うんで、そこはとりあえず良かったです。また80分間ゲーム通して出し続けたというのはポジティブですね。でも僕もまだまだなんでこれから仕上げていきたいです」

 

松下

――後半の入りが良くなかったとのことですが、理想の形を教えてください。

 「前回もなんですけど僕のノットストレートとスクラムのペナルティーで敵陣入られることが多くて、今回しないように頑張ろうと思ったんですけどできなかったです。理想としてはフッカーとしてクオリティー出してチームを勢い付けるのが理想かなと思います」

 

――ディフェンスはいかがでしたか。

 「ペナルティーを続けてしまうと、敵陣入られちゃって、今回も得点まで結びつけられてしまっているので、ノーペナルティーは意識していました」

 

山本

――今試合を振り返っていかがですか。

 「FWでスクラム勝てたのが良かったなと思うのですが、やっぱりミスが多かったです。最後取り切れずにあんまり点差が開かなかったというのと、あとペナルティーから得点されてたのでそこは課題が残りました」

 

――今試合で出た課題をどのように修正したいですか。

 「僕は元々目立つプレーはできないので、基本的なプレーでどんどん僕が引っ張って、冷静にセットプレーは安定させつつ、というのが強みだと思っているので、もう一回練習をやり直していい準備しようと思います」

 

左ロック佐藤大地(法3=国学院栃木)

――今日は紫紺初スタメンとなりましたが、いかがでしたか。

 「ずっとリザーブだったのですごく緊張しました。いつも途中から入っていたので、スタートは緊張しました」

 

――東海大とのセットプレーはいかがでしたか。

 「ラインアウトディフェンスで僕たちがプレッシャーかけてミスを誘って結構いいセットプレーができたと思います。スクラムも最初ユニットでヒットを出そうと話していて、結構良くてスクラムでも圧倒できたので良かったです」

 

安田

――今試合の反省点を教えてください。

 「前半の入りが悪かったので、前半の入りをもうちょっと頑張りたいと思います」

 

――東海大の印象はいかがでしたか。

 「僕的には相性が悪いのかなっていう印象ですね。でも勝ちきれたので良かったかなって思います」

 


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