
Bチーム ミス目立つも、攻守で圧倒し東海大に勝利/練習試合
「モメンタムとコントロール」をテーマに挑んだ今試合。前半はその思惑通りに攻撃がかみ合い、28―12で折り返す。「すごくいいアタックができていた」(ゲームキャプテン・左フランカー柳田治久・法4=明大中野)。後半は下級生が多い状況下で疲労を見せる選手も少なくなかったが、点を取り合う展開の中で粘りを見せ、最終スコア45―24で快勝した。
◆5・27 練習試合 (東海大学湘南グラウンド)
▼対東海大B戦
◯明大45{28-12、17-12}24東海大
試合が動いたのは、前半4分。ゴール前でFWが攻め込むと、最後は前の空いたスペースにスクラムハーフ登根大斗(法3=御所実)が走り込み、トライ。「強いアタック、キャリーをする中で、セットを早くすることができた」(登根)。試合のテーマである「モメンタム」を体現するような攻撃で先制点を挙げる。さらに、12分、数的優位を作ると、左ウイング金昂平(政経3=大阪朝鮮)が抜け出してトライ。「相手の動きが良くない序盤にしっかり走り勝つことができた」(金昂)。このまま明大が試合の流れをつかむと思われたがキックチャージやマークのミスから2トライを許し追いつかれてしまう。「慌てることなくしっかりノミネート、ハイセットをして前に出ることを共有した」(登根)。すると、前半25分、敵陣22メートルラインでフッカー木谷光(商1=報徳学園)がボールを奪い、ボールを受け取った登根がグラウディング。コンバージョンキックも成功し22―12とリードを広げる。その後も明大の攻撃は止まらず、前半40分、ラインアウトからパスが左サイドに展開されると、最後はナンバーエイト藤井達哉(政経1=東福岡)が相手の間を割って中央にトライ。28―12で前半を折り返す。
前半の流れのまま試合を進めたい明大であったが後半6分、自陣のゴールライン中央付近でのラックから大外で待っていたウイングに回されトライを許す。雲行きが怪しくなったが、後半8分、22メートルライン付近でパスを受け取った金昂が1人はがし、ディフェンスにつかまれながらもトライを決める。その後もスクラムやラインアウトを成功させてゴールライン手前まで攻め込むも東海大の激しい守りを崩し切れない。「敵陣でプレーする時間が多かったのは良かったが、取り切れるところでもったいないミスが続いた」(登根)。上手くリズムが合わない中であったが、後半40分いいテンポでパスが繋がり最後に住吉一晟(文4=国学院久我山)がトライ。「最後の最後で仲間がつないできたボールが運良く回ってきた」(住吉)
後半は苦しい展開となるも45-24で東海大を下した。「後半はFWが特に疲れてきて足をつる選手もいる中、私自身も足をつってしまった」(柳田)。スタミナの面での課題が浮き彫りとなった。快勝した試合だったが「今日のトライの多くはセットプレーからのトライが本当に多かった。フェーズを重ねてトライできなかったのが今後の課題」(スタンドオフ伊藤龍之介・商1=国学院栃木)と修正点も見つかった。まずは来週の帝京大戦に向けて見つかった課題を克服しさらなるステップへと羽ばたけるか。今後も成長する明大のラグビーから目が離せない。
[保坂啓太郎]
試合後のコメント
柳田
――ゲームキャプテンとして何を意識して臨みましたか。
「アップから相手を圧倒するような声の大きさであったり、プレーの連体感さを全員で統一して勢いを出すという面で取り組んできました」
登根
――個人としての今後の目標を教えてください。
「明治の春の目標である『挑戦』というテーマがある中で、相手に挑戦するのはそうなんですけど、自分たちはBというチームでやっていて、Aチームで紫紺を着るために、同じポジションの上の人にも挑戦しなければいけないという立場なので、そこで自分の持ち味であるテンポ、パスでトライにつながるプレーができたので、まずは次の週に生かしていきたいと思います」
伊藤龍
――今日の試合振り返っていかがですか。
「今日は80分試合に出たのが初めてだったので本当に疲れたっていうのと今後このレベルの試合に慣れていかないといけないなと感じてたので、もう一段階トレーニング頑張りたいなと思いました」
金昂
――ウイングとして意識していたことはありますか。
「トライ取り切るのはそうなんですけど、セットプレーからボールをもらうサインプレーが多いんで、 そこでしっかりゲインしてチームに影響を与えれるよう意識していました」
住吉
――今試合の課題点や反省点はありますか。
「個人としてはすごくいいプレーとかはあったんですけど、やはりチームとしてもう1回まとまって来週の帝京戦に臨まなければいけないと思うので、チームとしてもう1段階レベルアップできればいいかなと思っています」
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