準決勝で筑波大に敗戦 大会史上初の5連覇逃す/第24回東日本大学セブンズ

ラグビー 2023.04.10

 大会史上初の5連覇をかけて挑んだ第24回東日本大学セブンズ。1回戦、CHAMPIONSHIP1回戦と順調に勝利を収め準決勝進出を決めた明大。しかし、準決勝で筑波大のスピードを生かした攻撃に苦戦。最終スコア17―24で逆転負けを許し、悔しくも準決勝敗退という形で今大会に幕を下ろした。

 

◆4・9 第24回東日本大学セブンズ(秩父宮ラグビー場)

 ▼1回戦

 ○明大29{12―12、17―0}12東洋大

 ▼CHAMPIONSHIP1回戦

 ○明大57{26―0、31―0}0八戸学大

 ▼CHAMPIONSHIP準決勝

  明大17{12―0、5―24}24筑波大○

 

 今シーズン初の大会は悔しさの残る結果となった。初めは硬さもあり思うようなプレーができない部分もあったが、すぐに修正し1回戦の東洋大戦を勝ち切る。そのまま勢いに乗った明大は、CHAMPIONSHIP1回戦で八戸学大を0トライに抑え完封勝利を挙げ、CHAMPIONSHIP準決勝へと駒を進めた。そして迎えたCHAMPIONSHIP準決勝の相手は、昨年度の東日本大学セブンズCHAMPIONSHIP決勝で優勝を争った筑波大。「最初から飛ばして相手を打ちのめすという意味で『獰猛(どうもう)明治』をテーマに試合に臨んだ」(吉田輝雅・政経3=東海大相模)。そのテーマ通りに試合開始直後から明大が猛攻を見せ、前半2分に山村和也(商2=報徳学園)が先制トライを挙げる。さらに前半5分には、安田昂平(商3=御所実)がハーフウエーラインから相手ディフェンスの間を走り抜け独走トライ。「みんながいいボールをくれたので、最後トライまでつなげることができてよかった」(安田)。筑波大を相手に前半を12―0のリードする形で折り返した。この勢いのまま勝利をつかみたい明大であったが、そううまくはいかない。筑波大のセブンズらしさが光る裏へのキックを多用した攻撃により、後半1分、3分に立て続けにトライを取られてしまう。「プレーの切れ目で集中力が切れてしまいトライを許してしまった」(石塚勝己・情コミ4=桐蔭学園)。その後明大も意地を見せトライを取り返すも、筑波大の追い上げを抑えることができずさらに2トライを献上。最終結果17―24というスコアで悔しさ残る逆転負けを喫した。

 

 大会史上初の5連覇を逃す結果となった明大であったが、新たな戦力である1年生の活躍が多く見られた。「すごくフレッシュで積極的にプレーしてくれていた」(ゲームキャプテン伊藤耕太郎・商4=国学院栃木)と4年生選手も1年生の活躍を高く評価。「全力でひたむきにプレーをして、大学日本一に貢献できるように頑張りたい」(海老澤琥珀・情コミ1=報徳学園)。頼もしい1年生も加わり新チームとなった明大が、春にどのようなプレーを見せてくれるのか。これからの活躍に期待が高まる。

 

[久保田諒]

 

試合後のコメント

伊藤耕

――今大会を振り返っていかがですか。

 「連覇を目指していた大会で負けてしまったので悔しいです。ただ、下級生が多い中でとてもいいコミュニケーションが取れたので、春シーズンにつながるいい大会になったと思います」

 

――弟の伊藤龍之介(商1=国学院栃木)のプレーはいかがでしたか。

 「上手でした(笑)。とてもプレーしていて楽しかったですし、一緒にプレーできていい思い出になりました」

 

石塚

――今大会を振り返っていかがですか。

 「比較的1、2年生が多い中だったので元気よくできて良かったと思います。でも接戦の時に勝ち切れなかったことは反省点としてこれからのシーズン生かしていきたいなと思いました」

 

――1年生の活躍はいかがでしたか。

 「素晴らしかったです。とてもフレッシュで元気よく走ってくれたので、チームとしても元気になったし、とてもありがたかったです。このまま春シーズン、1年間を通して元気よくプレーしてもらえたらいいなと思います」

 

西川賢哉(政経4=桐蔭学園)

――八戸学大戦を振り返ってみてどうでしたか。

 「1年生のメンバーが多かったので、個々のスキルが強くて多い人からそれを出し切ろうという話をしました。それがしっかり出たかなと思います」

 

――セブンズのために練習したことを教えてください。

 「やはり切り返しのサポートのところはしっかり付こうという意識で練習してきました」

 

安田

――準決勝を振り返っていかがですか。

 「できていたところはできていたのですが、1人少なくなった状態で、急な展開に対応できずにトライされたり攻め込まれたりしてしまいました。そこは15人制でも変わらずに修正していきたいなと思います」

 

――新体制となって初めての大会でしたが、良かったところと悪かったところを教えてください。

 「悪かったところは、急な展開に臨機応変に対応できずに、いいところでトライをとられてしまったので、もっと試合中に選手間でコミュニケーションを取って、やり直していかないといけないなと思いました。明治として連覇ができなかったのは悔しいですが、しっかりプライドを持って試合に挑めたかなと思うので、それはよかったところです」

 

海老澤

――準決勝を振り返っていかがですか。

 「悔しかったです。やはり5連覇がかかっていて負けられない戦いだったと思うのですが、負けてしまったので悔しかったです」

 

――明大に来てから今日までに強化した点があれば教えてください。

 「大学生のレベルについていけるように体を鍛えました。僕は高校ジャパンに選ばれていないので、みんながアイルランドに行ってから残ってしまった時は、毎日ベンチプレスしたりスクワットしたりして、体を強化しました」

 

東海隼(情コミ2=光泉カトリック)

――初めての東日本大学セブンズ大会はいかがでしたか。

 「セブンズは未経験だったのですが、しっかりと練習で(セブンズを)経験している選手から色々教えてもらって、準備できたので良かったです」

 

――具体的に受けたアドバイスを教えてください。

 「山村が、戦術や自分の得意なプレーを理解しながらどんなプレーを仕掛けたらいいかを教えてくれました」

 

伊藤龍

――今大会を振り返っていかがですか。

 「前半はとてもいい試合をしていたので、このまま行けるかなと思っていたのですが、やはり筑波の気持ちの方が強かったし、自分は最後に少ししかボールを触れませんでした。1年後は、またここのレベルでフル出場できるくらいの実力をつけたいです」

 

――春シーズンの目標を教えてください。

 「これから春季大会が始まりますが、そこに少しでも出場したり、試合に絡んだりしていけたらいいなと思います。もっと先輩方ともコミュニケーションを取ったり、明治らしさという面で個人としては体を大きくし、スキルを上げるという面でトレーニングしていきたいなと思います」


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