課題見えた3日目 2人がベスト8へ/関東学生新進選手権3日目

硬式庭球 2023.03.01

 関東学生新進選手権(以下、新進)3日目は男女ともにシングルスのみ行われた。男子シングルスでは山中朝陽(文1=四日市工)が今大会第7シードの選手と対戦。格上相手に果敢に挑むも、粘り切ることができず敗北を喫した。他明大勢は副田温斗(営3=四日市工)と五十嵐唯愛(政経1=四日市商)がベスト8進出を決めた。

 

◆2・27~3・6 関東学生新進選手権(大宮けんぽグラウンド)

▼3・1

[男子シングルス3回戦]

○副田 2{6―4、7―6}0 石橋(明学大)

 鈴木久 1{4―6、6―4、3―6}2 高木(慶大)○

 山中 0{3―6、4―6}2 山口(早大)○

 

[女子シングルス3回戦]

 南口 0{3―6、3―6}2 西(慶大)○

○五十嵐 2{6―2、6―1}0 中込(法大)

 

【男子シングルス3回戦:山中VS山口柚希(早大)】

 序盤は一進一退の攻防が続いた。山中はミスを誘う精度の高いショットで相手を揺さぶると、最後はネット前ぎりぎりに落とすドロップショットで得点を重ねていく。しかし今大会第7シードの相手は一筋縄ではいかない。強烈なサーブや左右に振られるショットに翻弄(ほんろう)され、第1セットゲームカウント3―2まで互角の戦いを繰り広げていた。しかしこれ以降は「サーブが打てずに自分のペースがつかめなかった」。1回戦終了時点で肩を痛めていたという山中。サーブで攻める自身のスタイルを存分に発揮することができず、ストロークのミスを連発。第1セットを3―6で落とす。

 

 続く第2セットも連日の試合の疲労が見られた。互いに決め球を打つことができず、ラリーが続く。このような展開で山中は「ストロークで無理をしてしまった」。サーブが満足に打てない点をかばうように際どいコースを攻めるも、決め切ることができなかった。4―6で第2セットを落とし、試合終了。ベスト8入りは果たせず姿を消した。

 

 5月に行われる関東学生トーナメント(以下、春関)は全日本学生選手権の予選も兼ねている。昨年度の春関では2次予選の決勝で敗れ本戦に上がることができず悔しい思いをした。コンディションを合わせるのと同時に「サーブが打てない時でもストロークで点を取るパターンが必要」と戦略の見直しを図る。

 

【女子シングルス3回戦:南口亜美女子部副将(国際3=野田学園)VS西飛奈(慶大)】

 1回戦、2回戦とストレート勝ちで駒を進めてきた南口。3回戦の相手は粘り強いプレーを得意とする慶大の西だ。「バンバン打ってくるタイプではないので、そのボールに対して前に入っていきたい」。南口の持ち味であるボレーを軸に、積極的なプレーを展開する戦略を立てていた。序盤はラリーに食らいついて互いにキープを重ね、スコアは3―4に。攻めの姿勢で巻き返しを図ったが、相手からのコースをついたストロークに対して単純なミスが増えてしまう。主導権を握ることができず、3―6で第1セットを落とした。

 

 続く第2セット。「1セット目にそこまで離されることもなかったので、大きく変えずにいこう」。リードされている状況でも焦ることなく、虎視眈々(たんたん)と逆転を狙う。序盤は粘り強く返すことで相手のミスを誘い、ついにブレーク。2―1とリードを奪った。しかし、左右に振られる苦しいラリーの中でポイントを取り切ることができず、3―6で第2セットも落としてしまい3回戦敗退となった。部内では最上級生となった南口。「チームの目標を後押しできるような個人成績を挙げたい」。春関でのさらなる活躍を誓う。

 

 ここまで順調に勝ち上がってきた明大勢だったが、3日目にして強豪との厳しい戦いを強いられた。明日はベスト4を懸けた男女単複の準々決勝が行われる。優勝へ向け、着実に歩みを進める。

 

[春木花穂、高橋佳菜]

 

試合後のコメント

副田

――運動量が多い試合でしたが、体力面ではいかがでしたか。

 「2試合フルセットで戦ってきている中で、今日も動く試合になると思っていました。これに関してはこの冬にかなり走り込んでいたので大丈夫でした」

 

――次の試合に向けて一言お願いします。

 「チャレンジャーの気持ちでここまでやってきたので、次も一個一個勝つという気持ちを持って頑張りたいです」

 

鈴木久

――今日の試合を振り返っていかがでしたか。

 「立ち上がりを粘り強くいかなければ、格上の人には勝てないなと感じました」

 

――今大会を振り返っていかがでしたか。

 「優勝を目指していたので、悔しい結果ではありますけど、今まで学生大会でここまで勝ち上がったことは一度もなかったので、これを機にもっと上のステージで勝てるように春関から頑張っていきたいと思います」

 

山中

――今日の試合はいかがでしたか。

 「出だしは良かったですが、そこからは相手のペースにのまれてしまいました。サーブがあまり打てずストローク頼りになってしまったことでミスが出てしまいました」

 

――隣のコートで試合をしていた副田選手をどのように見ていましたか。

 「(副田選手は)勝っていたので、自分も勝たないとと思っていました」

 

南口

――今日の試合を振り返っていかがでしたか。

 「私の方が単調なプレーで終始いってしまったのに対して、相手は遅いボールでも緩急をつけるのがうまかったので、そこを崩すというのができないまま終わってしまいました」

 

――最上級生として、来年度の目標を教えてください。

 「チームとしては王座優勝、日本一を目指しているので、チームの目標を後押しできるような個人成績を挙げ、チームを引っ張っていきたいです。今回シングルスに出ていない人もいるので、その人たちを焦らせるくらい、私がちゃんと強くなって、チームの底上げができたらなと思います」

 

五十嵐

――試合で良かった点を教えてください。

 「1ゲーム目で相手はバックハンドが苦手だと気付いたので、バックハンドを狙うようにしました。相手は嫌がってミスをしていたので良かったと思います」

 

――サーブの調子はいかがでしたか。

 「サービスゲームを落とすことなく、サービスエースも何本か出ていたので良かったです」


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