◆特別企画◆スケート部(アイスホッケー部門部門)Uー20日本代表/西脇、村社特別インタビュー

アイスホッケー 2023.01.19

 

 12月11日からポーランドで行われたU―20世界選手権Div.I―B。明大からは、FW西脇颯(文1=武修館)、ⅮF村社海莉(文1=埼玉栄)が出場した。昨年度は、3位残留と悔しい結果に終わった日本代表。念願のDiv.I―A昇格に向けてプレッシャーがかかる中で優勝、そして昇格をつかみ取った。日本代表での経験豊富な西脇、初の招集となった村社共に1セット目で出場。主力としてチームを支えた両選手に大会を振り返っていただいた。

(※この取材は1月6日に行われました)

 

――日本代表としての経歴をお願いします。

村社:自分は今回が初めてです。U―20以外のU―16とかも経験してないので、本当に初めてです。

西脇:U―16のロシア遠征、U―17のハンガリー遠征。U―18は本戦がなかったけどメンバーには選ばれていて、U―20は高3の時にも入っていて今回で2回目です。 

 

――初代表での緊張はいかがでしたか。

村社:練習メニューも全然違うのと戦術的なことも多いから緊張したし、分からないことだらけで大変でした。

 

――大会前の日本代表の立場を教えてください。

西脇:昨年度は3位残留という形で、今大会は自分たちがトップの感じでした。全勝して昇格することが当たり前のような感じでみんな臨んでいました。負けられないという気持ちの中、大会に臨んでいたのでプレッシャーはあったと思います。

 

――優勝して昇格できたことについていかがですか。

西脇:優勝して気持ちよく終わりたかったけど、2戦目の格下であったイタリアに延長の末、負けてしまったことは心残りというか悔しい思いをしました。今大会は優勝したから良かったですけど、1敗したのはチームの反省かなと思います。

 

――昇格先のディビジョンI-Aについて教えてください。

西脇:I―Aの上にアメリカやカナダなど強豪国がいるトップディビジョンがあるので、順番はトップ、I―A、自分たちがいたI―Bという感じです。

 

――高校2年生から大学2年生まで、幅広い年代がいた中でのチームの雰囲気はいかがでしたか。

西脇:自分たちのような最後の年になる人たちが、後輩といいコミュニケーションをとっていい関係を築けていたと思います。でも、メリハリがあってやるときはやるという感じで、後輩たちも先輩に遠慮せずコミュニケーションをとれるいい関係、いいチームを築けたのでそこが今回の優勝につながったのかなと思います。

 

――直前の召集でしたか。

村社:(自分は)たぶん関東大学リーグ戦(以下、秋リーグ)のプレーとかを見て、評価してもらえて選ばれたのかなと考えています。

 

――集まっての練習はどのくらい行われましたか。

西脇:去年の大会後に監督が変わって、指導方法も180度変わりました。システムとか似たような部分はあるけど根本的に違うことが多く、自分も夏の合宿に行っていないので、そこであれって思う部分はありました。そもそも海外組とかの合流が遅れて、チーム全体でというのが本戦始まってからでした。本戦が始まる前のテストマッチの日にやっと全員集合したので遅れてきた人たちは、システムとかを分かっていない状態でしたが、チーム全体での練習時間は少ない中、チーム力で勝ったと思います。

 

――リーグ戦終わってすぐ世界選手権、直後に日本学生氷上競技選手権(以下、インカレ)。スケジュール的なキツさはありましたか。

西脇:疲れは多少あって、特に時差ボケがインカレ3回戦の関大戦まで抜けていなくて。帰ってきた次の日の朝にすぐ練習があって、一睡もできず寝られないまま練習に参加して次の日から大会が始まったので、コンディション的には正直ベストコンディションではなかったです。でも、試合では使っていただいているので、そこで自分なりにリカバリーをして試合に臨むようにしていました

村社:自分はそんなに感じなかったですね。時差ボケもなかったです。西脇が言った通り、帰ってきて朝に練習だったけど、この時も自分はしっかり睡眠とって練習に行きました。インカレも1試合目からなんの問題もなくできていたのかなと思います。でも、秋リーグ終わってから海外に行ったときは疲れで熱が出ました。38度くらい出てしまって、1日だけ練習を休んだけど、それ以降はずっとなんの問題もなくやっていました。

 

――インカレ前の大事な時期に抜けることについてどのように感じていましたか。

西脇:監督からは、頑張ってきてとか結果残してこいとか言われたけど個人的に秋リーグの自分のプレーには納得していなくて、悩んでいた時期が多かったです。それでアンダーに行っていろいろな選手と話したり、プレーのことを話したりとかでいい気分転換というか吹っ切れました。アンダーに入った同世代の人たちと関わることで一つずつ成長できたのかなと思います。インカレや全日本選手権(以下、全日本)といった明大が取らなければいけないタイトルはあるから、チームを離れるのは抵抗があったけど、レベルの高いところでプレーをして自分を高めて刺激を受けるのも自分の成長につながるのかなと思っていました。

村社:ずっと竹谷さん(莉央人・営3=白樺学園)と組ませてもらっていて、抜けることによって自分のポジションがなくなるのではないかと心配はしていました。でも、行く前に監督が帰ってきたらすぐ試合に出すからと言ってくれたので、その時に使ってもらえるんだなというのはありました。明大で2セット目として出ていて(世界選手権に行っている間に)全日本もあるのに、それに出られないとなるとチームにすごい迷惑を掛けるけど、そこは日本代表なので、場所は違うけど自分はこっちで頑張っていると証明できるように結果を残そうと考えていました。チームメイトからは自分が初めての召集だったので、明大には世代代表とかがたくさんいるので、いろいろな選手から話を聞いたりして心構えとかを教えてもらった上で行きました。

 

――1セット目、パワープレーなど主力として出場したことについていかがでしたか。

村社:自分はテストマッチは4セット目で試合には出られないかなと思っていたけど、テストマッチで評価してもらって1セット目に試合直前に上がりました。びっくりしたけど、1セット目というのは失点をしないで得点だけを重ねるというのがセオリーなので、そこがDFとして絶対に失点したらいけないなとか、得点してチームに流れを持ってくる。あと、パワープレーもたぶんイタリア戦から急に出してもらえるようになって、急きょだったけどチームに馴染めるように試合を見返して、どうやったら合うかを考えてプレーしていました。

西脇:自分も練習の時からずっと三つ目だったけど、去年のU―20は四つ目で1試合3シフトくらいしか出ていないので、まずは三つ目までに入れることもありがたかったです。そのあと自分のプレーを評価してもらって、一つ目に上げていただきました。でも、一つ目だから三つ目と違うプレーをしようとかは全然思わないですし、とにかく自分のできるプレーをすることだけしか考えてなかったので、どのセットに入ってもそれだけを考えていました。 (1つ目で)組んでいたFWが各世代トップの人たちだったので、その人たちとプレーする中で自分はどのようなプレーをするべきかというのを考えた時に、自分が犠牲になってでも2人の持ち味を発揮させることが自分のプレースタイルだと思い、みんながやりたがらないようなプレーを率先して行っていました。

 

――2人で話したことや、セットとして話していたことはありますか。

村社:2人ともそこまで上位セットに入ると思っていなくて、4セット目で声出し頑張ろうみたいな気持ちで行っていたけど、気がついたら2人とも一つ目にいて、俺ら1セット目なの? みたいな感じで(2人とも)びっくりしました。なので、2人でやれることをやろうとホテルで話していました。明大同士でプレーのことに関して言いやすくて、直してほしいところとかも話を2人でしていたので、2人で同じセットでできて良かったです。

西脇:試合前も着替える場所が近かったので、お互い同じセットでもありますし、ピリオド間とかはDFどうしてほしいとか試合についての話はよくしていました。明大と求められているものが全然違うので。明大で同じセットで組むことはないですし、結構楽しかったというのはあります。なんだかんだプライベートの時も一緒にいることが多くて、観光とか一緒にしていたのでそっちのコミュニケーションのほうが多かったのかなと思います。

 

――先制や、リードされることが多かった中で勝つことができた要因を教えてください。

西脇:自分たちは去年悔しい経験をして今年はプレッシャーがかかる状態だけど、みんな自分が得点決めるとかではなかったです。1個上で中大の種市さんとかが体を張っているのを見て、自分たちもそういうプレーをしないといけないという意識が生まれて、一人一人がチームのためにプレーするという意識が自然とできる環境になっていて、それが逆転につながったのかなと思います。

村社:西脇が言っていた通り、全員で守るということだと思います。体を張って守ると流れが来るので、そこから攻めに移って良い流れで攻められることが多いので、守りをしっかりできたことが勝利につながったと思います。

 

――相手チームを振り返っていかがでしたか。

村社:やっぱりなんといっても身長が高い。ゴール前とか混戦になったら正直怖いです。それでも戦わないといけないので、負けられないと思いながら死ぬ気で押していました。日本だったら軽く押せばベンチに帰っていったりするけど、海外の試合になると笛がなるまでキーパーを叩かれてゴールへの執念がすごいので、ゴール前の混戦は負けられないし強いから怖いですけどキーパーを守るために本気で戦っていました。

西脇:アイスホッケーという競技自体は一緒ですけど、考え方とか文化がまず違っていて、キーパーに触られただけで外国人選手たちはゴール前のケアがすごかったです。そういったところは日本も真似しないとホッケーのレベルは上がらないのかなと思いました。ボディーチェックとか体の使い方は日本人も真似するべきだと思いますし、身長とかサイズの違いはあると思うけど、それに比べて韓国とやった時は自分たちと体型は変わらないのに体は強かったので、日本もあれくらいのフィジカルとかキーパーを守る意識とか増やさないといけないなと思いました。大学リーグとかで増えていけば、ホッケーに対する見かたとか変わってきてメジャーになると思いますし学ぶことが多かったです。

 

――自分のプレーを振り返って良かった、通用したなと感じたこと。逆にこれからの課題をお願いします。

西脇:海外のほうがリンクが小さくて、コーナーとか相手がすぐ寄ってきてしまうのでパックマネジメントは自分の課題かなというのはありました。それに比べてスピードという面では通用したと思うので、そこは良かったと思います。

 

村社:自分の中で、通用しなかったなと感じるところはなかったです。自分は伸び伸びプレーできて、敵が来ているから焦ってプレーできないとかはなかったので、自分のプレーをずっと続けることができていました。通用しなかった点は自分の中ではなかったと思っています。

 

――チームに戻って代表の経験が活かされたなということはありますか。

西脇:日本に戻ってインカレに出た時、秋とかに比べて余裕をもってプレーできるというのは感じていて、外国人選手より体も大きくなくて強くないし、スティックも長くないので余裕をもってプレーできました。

村社:西脇が言った通りになるけど、プレーのスピードですかね。遅いわけではないけど世界選手権に比べたら遅いので、落ち着いてプレーすることは簡単にできました。

 

――世界と戦っていく上でのこれからの目標や意気込みはありますか。

西脇:海外の選手と戦っていく上で、フィジカルとかウエイトアップしないといけないことはもちろんですし、ホッケーIQをもっと上げないと通用しないのかなというのは感じました。

村社:自分は入れるとしたらユニバーシアードが日本代表でいける最後だと思うので、そこに参加できたのであれば体づくりはマストだと思っています。体重をもっと増やして戦っていける体をしっかりつくっていきたいと思いました。

 

――ありがとうございました。

 

[倉田泰]


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