
専大相手に善戦するも敗北 目標のベスト4届かず/全日本大学選手権
今試合の対戦相手は関東1部リーグ2位の専大。第1Qでは相手の留学生を抑えられず点差を離されるも、その後はディフェンスを修正。格上相手に食らいつき流れをつかみかける部分もあったが、終始リードを保たれ57―74で敗北。トーナメント2回戦で敗退となった。
◆12・3〜11 第74回全日本大学選手権(大田区総合体育館他)
▼12・8 対専大戦(大田区総合体育館)
明大57{9ー17、19ー15、13ー19、16ー23}74専大◯
スターターは、PG平松克樹(情コミ2=福岡大大濠)、SG吉村公汰(営4=土浦日大)、SF勝山大輝(法4=正智深谷)、SF田邉太一(情コミ3=福岡大 大濠)、PF伊藤治輝(政経2=桐光学園)。
トーナメント2回戦の相手は昨年度インカレの四強の一角である専大。2メートル超えの留学生を擁する実力派集団だ。序盤から相手のインサイドを中心とした攻撃に苦しめられ、得点が離されていく。続く第2Q、何とか食らいつきたい明大はダブルチームで留学生を徹底的に抑えにかかる。激しいディフェンスが功を奏し、ターンオーバーから流れを引き寄せて一時は1ゴール差に迫った。相手のオールコートディフェンスの勢いにも怯むことなく果敢に攻撃を仕掛ける。第1Qではわずか9得点だったものの、第2Qでは19得点をあげ、相手の背中を捉え始めた。しかし明大に流れが傾いたのも束の間、ゴール下の留学生に高さで競り負け得点を許してしまう展開が続く。逆転には至らず、28―32で前半を終えた。
第3Qでは平松や田邉のドライブがさえる。ドライブで崩れたディフェンスの合間を縫うようなパスからシュートを狙うも、リングに嫌われてしまう。点差は徐々に離れていき、51ー61で第3Qが終了。迎えた最終Qは「実力の差(が出た)と正直に思った」(勝山)。相手の猛攻を止められず、リードを広げられてしまう。試合時間も残すところ1分半、すでに15点以上点差を離されてしまっていた明大は最後のタイムアウトを要求。タイムアウト明けからはメンバーを大きく入れ替え、今試合で出場機会を得られなかった選手を含む4年生5人がコートに登場。今まではあまり見ることのなかった4年生だけのプレーに、ベンチや観客席からもよりいっそう大きな声援が送られた。悔しくも試合終了のブザーが鳴り響き、最終スコア57ー74で敗北。インカレでの明大の戦いは幕を閉じた。
4年生はこの敗戦をもって引退となった。「負けて悔しいが、明るく自分たちらしく終われたのは良かった」(SG井上耀主将・政経4=明成)。今年度のインカレからリーグとトーナメントの併用方式が採用され、過密な日程の中チーム一丸で挑んだ。目標としていたベスト4には届かなかったが、「来年はこの結果を超せるようにがんばってほしい」(吉村)。先輩の熱い思いを受け継いだ今後の明大バスケ部の飛躍に目が離せない。
[尾﨑陽菜]
試合後のコメント
井上
――今日の試合を振り返っていかがでしたか。
「第3Qの途中くらいまでは粘ることができたのですが、最後の最後でなかなかシュートが決まらなくて、相手には留学生もいますしバランス良く攻められたというところが難しかったと思います」
――主将としてこの1年を振り返っていかがですか。
「今年から1部に戻ってきて、不安やプレッシャーとの戦いでした。リーグ戦25試合やってきて、結果的に今日も20点差離されてしまったのですが、専修相手にいいゲームができてこの1年間やってきたことが出せたと思います。充実した1年間でした」
――同期の4年生に伝えたいことはありますか。
「自分がキャプテンになって、つらくなることも逃げ出したくなるときもありましたが、体育館で彼らに会うと自然と明るくなり前を向けて、本当に支えてもらったなと思っています」
勝山
――今日はどのような気持ちで試合に臨みましたか。
「僕たちよりかなり格上の相手なのでチャレンジャー精神を持つことと、1点でも勝てば勝ちなので、そういった部分で準備し尽くして臨みました」
――最後に4年生だけでプレーする時間がありましたが、どのような気持ちでしたか。
「もう楽しかったです。楽しみつつ、最後4年生でやれたので後悔は全くないです。ちゃんと次の後輩たちに1部で戦わせてあげられるというのは残せましたし、目標には届かなかったですが、4年生は最後にいい形で終われたと思います」
――自身のバスケット人生を振り返っていかがですか。
「僕は指導者や周りの人に恵まれてここまで来たので、楽しかったというだけではなく感謝の気持ちしかないですね。僕は(攻撃の形を)作ってもらって最後にシュート打たせてもらうので、本当にプレースタイル通りのバスケット人生だったと思います」
吉村
――今日の試合を振り返っていかがですか。
「出だしは思ったよりディフェンスから流れをつかめたのですが、シュートが入らないことで苦しかった試合だったと思います」
――格上の専大との対戦はいかがでしたか。
「留学生を使ってくるというのは分かっていたので、そこの対策をばっちりやってきてそれがうまくいって食らいついてはいたのですが、後半になるとやはり疲れや焦りが出て相手に一歩行かれたかなと思います」
――最後に4年生5人で戦う姿を見て、何か感じたことはありましたか。
「そうですね。これで終わりなのかという感じでいろいろな思い出や、悔しかったこと楽しかったことなどが込み上げてきました」
SG若月遼(政経4=北陸)
――試合前にチームでどのようなことを話しましたか。
「やってきたことを出し切ろうということで本当に特別なことはせずに、オフェンスもディフェンスも、準備してきたことをやろうと話していました」
――目標のインカレベスト4には届きませんでしたが、その点についてはいかがですか。
「いろいろな意味でも解放されたというか、もちろん悔しいですが、やり切ったなという気持ちが自分の中では大きいですね」
――ご自身の4年間を振り返っていかがですか。
「入学してきて、高校とは全くちがう身体の強さなどを感じました。ケガや病気でバスケの面では全然満足のいくような結果ではなかったのですが、仲間に恵まれた4年間だったと思いますし、入学して良かったなと思います」
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